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映画『東京家族』について

映画『東京家族』 (その16) 横尾忠則

2013年05月01日 | 映画『東京家族』
 『東京家族 劇場用プログラム』によると、横尾氏のアトリエで「Y字路」の作品をみた山田監督が、妻夫木聡が演じる「昌次」の家をY字路にしてみたらどうだろう、と直感されたところからはじまったのが、あの「東京」のひとつの場所だという事だ。


 横尾氏の画集『Y字路』には、目眩くような幻想の色彩を帯びながら、静かに記憶に佇むようなY字路の風景が、現出している。
 この画集を経過した私は、いつも通いなれた道に、「Y字路」が幻出する、新鮮な視覚を得た。



 「東京」の「昌次」の家へ行ってみた。               
















“The Y junction has two vanishing points.
Perhaps I was intrigued by the enigma
in the fact that there are those two points.

Y字路って消失点が二つある。
 その二点あることの
 謎めいたところに
 惹かれていったのかな。” 『Y字路』 横尾忠則



 ※ただ、この場所は当然ながら現実の東京であるので、車のナンバーなどは見えないようになってはいるが、洗濯物などが写ってしまったので、お住まいの方にお詫びを申し上げます。


 

 このブログの、2013.3.17 の記事に書いてあるように、“横尾忠則氏の原色が輝かしい鳥と男のポスターを、いつか私も部屋に貼っていた”。
 調べたら、「赤い襲撃」という絵だった。1987年の東京の個展でみたはずだ。もういちど、みたい。



 







「ミラーのY字路(笑)」






 次の記事は、いよいよ『珈琲時光』へ入ろうと思う。
 が、1987年の数年後、私の部屋だった場所には、もう一枚、三島由紀夫の「憂国忌」のポスターが増えた事を思い出した。
 あれはたしか、九段会館、白装束の男たちが、三島と森田を追悼する会に、私も行った。


 Y字路だけに、次の記事を、右に行くか、左に行くか……

 岐路である(笑)。
 
 




 

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