「空飛ぶ重戦車オスプレイ」は大都市部のテロ・グループ掃討が任務、八尾市を選んだ橋下徹代表は「大慧眼」

2013年06月08日 01時46分41秒 | 政治
◆日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が、米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの一部訓練を八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れると表明したことについて、賛否両論が渦巻いている。そればかりか、賛否という本質的なところから大幅にズレて、橋下徹代表の政治手法の是非から、人格論に対する肯定・否定論まで飛び出して、またもや議論百出、まさに百家争鳴状態だ。
 ここまで話題になれば、橋下徹代表の「思うツボ」である。まんまと、橋下徹代表の「土俵」に引きずり込まれた。政治家の本領発揮だ。慰安婦発言で、コテンパンにやられていながら、臆することなく、新たなサプライズに挑戦する姿勢は、絶賛に値する。「恐れず、怯まず、とらわれず」と言い切った小泉純一郎元首相の名言を思い出す。
 というのは、政治家は、花火師のようなところが必要であり、打ち上げ花火さえ打ち上げられないのでは、政治家を職業としてやっている価値はない。国民有権者、広く大衆の耳目をそばだたせてこそ、ナンボだからである。それができなければ、政治家稼業を辞めた方がよい。多くの人々に、問題意識を持たせるのが、政治家というものだ。
◆政治家に2通りある。1つは、「現状維持派」、もう1つは、「現状変革派」である。今回のオスプレイ問題では、猛禽類のタカの一種である「ミサゴ」を意味する最新鋭大型輸送機が海路、韓国経由で山口県岩国市の米軍基地に運ばれて、陸揚げされてからしばらくは、「反対運動」も盛り上がり、大騒ぎした。その後、米軍沖縄基地に配置され、さらに訓練空域が発表されるまでは、この騒ぎは、収まらなかった。だが、いまは、平穏とまでは言えないまでも、どことなく「現状維持」ないし、仕方なく「現状容認」の状態を保っている。
 それに衝撃を与えたのが、橋下徹代表であった。幸いにも、オスプレイ墜落という大惨事が起きていないので、静穏を保っているけれど、いざ、墜落事故発生ともなれば、大変である。それをじっと待っているかのような、奇妙な静けさなのだ。
 だから、反対派も「現状維持派」「仕方なく現状容認派」も、迷惑そうな顔をしている。最も迷惑顔なのは、寝耳に水だった八尾市長と地元民だ。沖縄県民を気の毒に思いながら、「疫病神」には来て欲しくない。できれば米軍普天間飛行場などは、絶対にきて欲しくはない。自民党沖縄県連が、党本婦の方針に逆らって、丸で鳩山由紀夫元首相を彷彿とさせるように「県外移設」を叫んでいる。恐怖感やら、危機感やら、複雑な感情に苛まれている。
 実は、あのオスプレイは、ただの最新鋭大型輸送機ではない。「空飛ぶ重戦車」と呼ばれて、重火器を搭載して、低空飛行で、敵地を空襲する恐るべき兵器である。一体、だれを攻撃するのか。もちろん、朝鮮半島や中国沿岸部がターゲットになっている。だが、もっとある。
それは、日本列島で活動している「テロ・グループ」の掃討という重大任務が課せられていることを見逃してはならない。テロ・グループが活動するのは、主に大都市部であるから、日ごろの訓練地域は、農山漁村などの人口希薄なところではない。人口稠密な大都市部でなくてはならないのである。橋下徹代表の慧眼は、すごい。
この意味で、関西地方の大都市部である大阪府の八尾市は、住宅密集地であり、訓練地域としては、最適地の1つなのである。麻生太郎副総理兼財務相は6月7日の記者会見で、「人口密集地だ。大阪市長が八尾市長に『やれ』と言えるのか。決着がつけられるのかまで見ないと何とも言えない。打ち上げ花火みたいな話だ」と疑問を呈したというけれど、「軍事オンチ」も甚だしい。橋下徹代表の発言を「打ち上げ花火みたいな話だ」と一蹴するならば、アベノミクスの「成長戦略第3弾」も似たようなものではないのか。
 橋下徹代表の発言で、気の毒だったのは、韓国の「元慰安婦さん」たちだった。日本政府、すなわち安倍晋三首相に「国家賠償」を請求していたはずなのに、「女性差別発言だ」と猛烈に批判し、各党、各マスメディア、国際世論などの轟轟たる圧倒的な声で、真の目的を完全に打ち消してしまった。その聖人君子撚たる「正義」ヅラの無責任さは、文字通り、責任重大である。
【参考引用】
 毎日新聞毎日jpが6月7日午後5時26分、「オスプレイ:麻生氏「打ち上げ花火だ」 橋下氏発言に疑問」「◇公明幹事長『言いっぱなしでは済まない』と批判」という見出しをつけて、以下のように配信した。
 「麻生太郎副総理兼財務相は7日の記者会見で、日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が、米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの一部訓練を八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れると表明したことについて「人口密集地だ。大阪市長が八尾市長に『やれ』と言えるのか。決着がつけられるのかまで見ないと何とも言えない。打ち上げ花火みたいな話だ」と疑問を呈した。公明党の井上義久幹事長も7日の会見で、「八尾市長と連携があったとは聞いていない。国政政党の代表としてそこまで言うなら、地元の理解や危険除去を検証するのが責任だ。言いっぱなしでは済まない」と強く批判した」

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