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タイムトラベラーをパーティーに呼ぶ」ホーキング博士が本当にやった実験の結果 博士の行動に自由意志はあるのか?

2024年12月16日 20時03分48秒 | 科学のはなし
タイムトラベラーをパーティーに呼ぶ」ホーキング博士が本当にやった実験の結果 博士の行動に自由意志はあるのか?

11/17/2021

「タイムトラベラーをパーティーに呼ぶ」ホーキング博士が本当にやった実験の結果 博士の行動に自由意志はあるのか?
高水 裕一 筑波大学計算科学研究センター研究員

 SF映画でよく出てくる「タイムトラベル」の存在を証明するにはどうすればいいのか。
 物理学者の高水裕一さんは「ケンブリッジ大学のホーキング博士がある斬新な実験を行った。それは、誰にも知らせずパーティーを開き、その後に招待状を書けば未来で招待状を見た人が訪れるはずだというものだった」という

――。

科学的に見た「時間が止まっている空間」

時間を止めるテーマに関しても少し見ていきましょう。
海外ドラマの『HEROES』に出演する日本人キャラでヒロという人物がいます。ヒロは、時間を止める能力を持っています。正確に劇中の表現でいうと、「時空間を操る能力」です。つまり、ワープのような空間の移動もできますし、もちろん時間を戻ってタイムトラベルもできることになっています。それも、能力発動のトリガーは目的地を想像するだけ。まさにヒーローといえる無敵キャラですね。


ただし、タイムトラベルの能力は、到着する時間をコントロールするのが難しいようで、想定していた時刻から、かなりずれた時間に行ってしまうシーンが多いです。これは能力発動のトリガーが関わっていそうです。


空間移動の場合なら、景色の違いや国のイメージを容易に想像できるので移動先のコントロールはしやすそうですが、過去や未来の時間にするとなると、バブル時代や大正時代のようなざっくりとした違いは想像できても、細かい年月日の違いを明確に想像するのは難しいのではないでしょうか。また、タイムトラベルをしても、過去を改変できるかは微妙な立場として描かれており、「結局何をやっても変えられないや」ということをぼやいています。


一方、空間移動と時間を止める能力は、劇中でかなり活躍します。とくに時間を止めて、自分だけが動ける空間でいろいろなトラブルを回避していきます。似たような能力の設定に、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するディオというキャラクターがいます。彼は「ザ・ワールド」という能力で、ヒロと同様に、静止した時のなかを移動して相手を攻撃してきます。

ここで、時間が止まっている空間とはどんなものか、少し科学的に考察してみましょう。



(以下略、続きはソースでご確認下さい)

President Online 2021/11/16 15:00 


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ノーベル賞受賞者日本人28人、開成、筑駒はゼロ, 都内高卒は1人>27人は、地方公立高

2024年12月02日 03時03分52秒 | 科学のはなし

【ノーベル賞】東京実質ゼロ(都内高卒は1人も中学まで愛知)、残り27人は地方公立 受験勉強で忙しく好きなことをやる心の余裕がない



ノーベル賞受賞者、都内高卒は1人 開成、筑駒はゼロ


Nobel prize dinner

2021年のノーベル物理学賞に米プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎氏の受賞が決まった。日本人のノーベル賞受賞者は米国籍を含め28人目。出身大学別で東京大学9人(自然科学分野は6人)、京都大学8人と両大卒が圧倒的に多いが、高校別ではほとんどが地方の公立校OBだ。不思議なことに東京都内の高校出身者は1人しかいない。「東京っ子」はなぜいないのだろうか。

「かつての日比谷高校はおおらかで自由な校風。利根川さんは制服など着たことがないという個性的な生徒だったそうです」。都立日比谷高前校長の武内彰氏(白梅学園高校校長)はこう振り返る。都内の高校出身で唯一のノーベル賞受賞者は、日比谷高卒の利根川進氏だ。ただ、出身地は愛知県で、中学の頃に都内に引っ越してきた。東京で生まれ育ったわけではない。

 利根川氏が在籍した時代の日比谷高は、旧制東京府立一中の流れをくむ全国トップの進学校として知られた。1960年代後半に都の学校群制度の導入により低迷したが、2012年に武内氏が校長に就任し、東大合格者数で公立校トップに返り咲いた。しかし、「今の東京の子は受験、受験で忙しい。ノーベル賞との因果関係は分からないが、好きなことを徹底的にやるといった、心の余裕がないのかもしれない」と語る。 


10/17/2021


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UFOや死後の魂を即否定する人は「本物の科学者」とは言えない

2024年11月29日 19時03分33秒 | 科学のはなし


あなたはUFOや死後の魂といった奇妙な現象を信じるだろうか。中部大学特任教授で工学者の武田邦彦氏は「本物の科学者は『UFOはいない』とは絶対に言わない。『頭で考えられないこと』を否定するのは科学的な態度ではない」という――。 



【この記事の画像を見る】  ※本稿は、武田邦彦『武器としての理系思考』(ビジネス社)の一部を再編集したものです。

2021/03/31 ·

 ■UFOが飛んでくる可能性というのは「ある」 

 世の中にはUFOを目撃したという話はたくさんあります。航空自衛隊のパイロットやアメリカ空軍のような空を飛んでいる人たちが、随分とUFOを目撃しているらしい。そのうちのいくつかは写真なども撮られていて、それらを目にすると「いったいどういうことなのだろう」と思います。 

 こういった話題になると、科学者の多くは「そんなことはないよ」「だいたいUFOが飛んでくるとなれば相当程度の文明の高い星が近くになければならないのに、そんな星はないよ」と言います。 

 確かに、地球から100光年あたりのところの星で文明のありそうなところはほとんどありません。1万光年ぐらいになって、ようやくそうした可能性のある星が少しある程度です。

  1万光年離れたところから飛んでくるためには光の速さで1万年かかります。通常の宇宙船の速さだと5万年、10万年とかかる。10万年もかけて地球の探索にくるなどというものはまったく無駄なことですし、そもそも無理だ――とUFOを否定する人たちは言います。  

だからUFOの目撃情報にしても「恐らくは何か光の加減であるとか、パイロットが空を飛んでいるうちに幻想を見たのではないか」と反論するのです。 

 これは一見科学的な意見のように見えるかもしれません。しかし、この科学者たちは実は間違っています。ここに科学の落とし穴があるのです。  

UFOが飛んでくる可能性というのは「ある」のです。それはどうしてかと言えば、光よりも速い移動手段が「ない」と決まったわけではないからです。  

「光がいちばん速い」と言っているのは、今の私たちの科学の常識の範囲内でのことに過ぎません。ですから、私たちの知能の及ばないようなものがあるかと言えば、それは「ある」のです。

 ■なぜ、紫式部は飛行機を天狗だと言うのか  

そのことは過去を見ればわかります。 

 人間が誕生したのは600万年も前のことです。しかしわずか1000年前、1000年前というと人類誕生からの600万年のわずか6000分の1です。 

 その1000年前、たとえば平安時代の紫式部に飛行機をみせて「あれは何だと思いますか? 」と尋ねれば、きっと紫式部は「空を飛んでいるのなら天狗ではないか? 」とでも言うでしょう。

  なぜ紫式部が飛行機を天狗だと言い、今の人は飛行機だと考えるのかと言えば、人間は目に見たものを、今の自分の知識の範囲で判定しようとするからです。

  もちろん紫式部のいた平安時代には飛行機はありませんから、あんな巨大なものが空を飛ぶなんて考えもしません。ならば、それは天狗のような怪物の類ではないかと考える。  

このように、私たちはいつも自分の頭の中に入っている知識の中から正解を探すという癖があるのです。

■我々は光より速いものを知らないだけ  

科学者が「光よりも速いものはない」と言うのは、アルベルト・アインシュタインが今から100年ほど前に「光がいちばん速い」という理論を構築した、世に名高い「相対性理論」を論拠としています。

  相対性理論はその後の量子力学などに発展して、学問的にたいへん大きな功績があったことに間違いありません(物理学的には、相対性理論と量子力学は相いれないところもある)。  

しかし、アインシュタインは「光がいちばん速いのだと考えて整理をするとこの世の中をうまく整理できる」ということを言っているだけで、「光よりも速いものがない」と証明したわけではありません。  

アイザック・ニュートンによる「ニュートン力学」だけでは説明しきれない不思議なことがあったので、それを整理するためには「光がいちばん速いものである」と定義して、それでいろいろなことを考えるとうまく説明ができると言っているに過ぎないのです。 もちろん、光がいちばん速いということを後押しするいろんなものがあります。有名な「E=mc2 」という式がありますが、これによれば現在の核兵器なども全部説明ができて矛盾がありません。

 ところが、最近では「実は、光よりも速いものがあるのではないか」との説も出てきています。 

 アインシュタインの時代には、「真空」は本当に何もない空間だと考えられていましたが、現在では真空にはヒッグス粒子といわれる素粒子がぎっしり詰まっているというのが正しいのだという理論も出てきました。

  そのように現在でも、毎年ということはないにせよ10年に1度ぐらいは新しい現象が発見されているのです。

 ■100年後にUFOを説明できる可能性  

1000年前の紫式部は飛行機を理解できず、スマートフォンなどは明治の乃木希典大将にも理解できなかったかもしれません。「この小さいものでどこにでも電話ができるとか、汽車に自由に乗ることができるとは、いったいどういうことなのだ」と言ったに相違ありません。  

そうしてみると、今から1000年後どころか100年後でも、今の知識がそのまま通じるとはとても考えられないのです。 

 100年後にUFOを見れば「あれはどうだ、こうだ」ときちんと説明できるかもしれませんから。

  このように、私たちの頭脳が正しいとか間違っているということを判断するときに、現在の知識で説明できることは「正しい」と、知識にないものは「間違っている」と判断してしまうのです。

  これも、フェイクニュースに騙されることを防ぐ一つの考え方です。

■不勉強な科学者ほど「霊魂」の存在を否定する 

 UFOの問題と並んでよく質問を受けるのが「魂」についてです。 

 お墓で何かもやもやとしたものが立ち上がっていたとか、戦争で亡くなった兵隊さんの慰霊式を行うと、そのとき何か魂のようなものが見えるとか、さらにそれが写真に撮られて「こういうものが写っている! 」などと言われることがあります。  

そういったものを科学者にみせると、その多くはやはり「死んだ人の魂なんてあるはずがない」と言うでしょう。 

 なぜかと言えば、人間の思考というのは大脳新皮質で司られていて、人が亡くなって頭に血液が流れなくなり、大脳の皮質が朽ちてしまえばそのまま意識も全部なくなると考えるからです。だから死んだ人は呼びかけに答えない。  

しかし、人間は死んだら何もなくなるというのは寂しいので、それで魂が存在するというような話をつくり出したのだというのがごく普通の回答です。 

 中途半端な科学者というと非常に失礼なのですが、あまりじっくりと科学をやったことのない、もしくはおっちょこちょいの科学者というのはきっとそのように言うでしょう。 

 しかし、このような答えは、科学的ではありません。  

科学というのは自分の考え得る範囲で「こうだ」と思うこと以外に、それとは異なるものが世の中に存在することを発見しようとしているからです。 

 科学者は、今まで自分たちの頭の中にないものを発見しようと思って研究し、だから実験というものが必要になるのです。

 ■死体から出る「記憶を持った」気体状の物質 

 前述しましたが、もし自分たちの頭で考えたものがすべて正しいというのであれば、こう実験などはする必要はありません。今の知識からすれば、これから私の言うことは荒唐無稽に感じられるでしょう。しかし、本書の読者までが同じように現在の知識だけで考えてはいけません。

  たとえば、人間の魂は実は大脳旧皮質にはなくて、大脳新皮質の中のほうの小脳や延髄のほうにあると仮定します。人が亡くなると、脳の血液は滞留するので大脳新皮質の機能はダメになりますが、小脳とか延髄にある人間の魂としてはこれまで生きてきた中で得た知見を失くすわけにはいかない。 

 なぜかというと生物はそれまでの知識を使ってだんだんと進化してきて、そういう生物が生き残ってきているわけだから、現在の生物は必ず死んだ後に自分の獲得した知識を残しているはずです。身体のつくりは明らかに自分が生まれる前の構造を知っているのですが、知識については知らないと現在の科学では仮定されているのです。

  では人間の場合、それはどういう形で残しているかというと、死体から記憶を持った気体状の物質を出して、それをとりあえず仮のところに貯蔵し、別の人間が生まれたときにはその体内に入っていくようになっている。  

その気体状のものを私たちは「魂」と呼んでいて、それは慰霊祭をやってくれるとか、肉親に会うだとか、そういうときに刺激されて何度でも出てくるようになっていて、だから魂は死後も残るのである……。

そのようなことが実証されるかもしれないのです。 

 ですから、本物の科学者であれば「死後の魂がみえる」ということに対しては、「そういう可能性もありますね」というふうに答えるわけです。



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UFO事件の正体はだいたい中国の無人偵察機」ペンタゴンが報告

2024年11月23日 11時03分58秒 | 科学のはなし
UFO事件の正体はだいたい中国の無人偵察機」ペンタゴンが報告 



2022/11/08(火) 20:48:21


「UFO事件の正体はだいたい中国の無人偵察機」ペンタゴンが報告

 未確認飛行物体「UFO」の存在は、宇宙人の存在やさまざまな陰謀論など、長年私たちの想像力を掻き立ててきました。

 ところが近年、公開されたアメリカ国防総省(DoD、ペンタゴンとも呼ばれる)の報告書(PDF)により、その存在がいかにも現実的なものだったと判明しています。

 最近でもアメリカ国防総省の関係者が、「いくつかのUFO事件の正体は中国の無人偵察機だった」と述べました。




(左)1952年にアメリカで撮影されたUFO、(右)1870年撮影のUFO。単なる霜の上の異物との意見も。(左)1952年にアメリカで撮影されたUFO、(右)1870年撮影のUFO。単なる霜の上の異物との意見も。 / Credit:(左)George Stock(Wikipedia)_未確認飛行物体、(右)Tempshill(Wikipedia)_未確認飛行物体society

Most UFOs are ‘Chinese surveillance’ drones and ‘airborne clutter,’ Pentagon officials reveal https://www.livescience.com/ufo-chinese-drones-report
2022.11.05 Saturday



目次
  • UFOの正体は外国の偵察機だった! 中国からも飛んできている!?
UFOの正体は外国の偵察機だった! 中国からも飛んできている!?
地球上では正体不明の飛行物体が毎年何百例も報告されており、これらはすべて未確認飛行物体「UFO:Unidentified Flying Object」と呼ばれてきました。

最近のアメリカ国防総省は、
これら目撃例を未確認空中現象「UAP:Unidentified Aerial Phenomena」と表現することが多いようです。

未確認空中現象「UAP」の正体は?

未確認空中現象「UAP」の正体は? / Credit:Canva

長年にわたってUAP事件は、さまざまな議論を巻き起こしてきました。
ところが最近では、アメリカ国防総省が報告書を公開したり、その関係者たちが報道機関に説明したりすることで、UAPの実体が明らかになっています。
実際、公開されたアメリカ国防総省の2021年の報告書(PDF)には、UAPの正体について記されています。

まず言えるのは、それらUAPに対する目撃例では、多くのケースで正確な情報が不足しているため、決定的なことは言えないのだとか。
それでも報告書では、2004年から2021年の間に報告された144件のUAP事件に対する説明がなされています。

UAPは「鳥、気球、レクリエーション用の無人航空機、ビニール袋によるレーダーの混乱」「大気現象」「アメリカ政府による機密プログラム」「中国、ロシア、その他の国、また非政府組織の技術」などに分類されるようです。
どれも現実的な正体であり、宇宙人に関する言及は一切ありませんでした。
例えば、2018年にメディアに流出した超高速飛行物体「GOFAST」の正体も宇宙人とは関係ありませんでした。

アメリカ国防総省の関係者によると、この飛行物体も「水面に対する録画角度によって生じた錯視が原因であり、ただ速く見えているだけ」とのこと。
実際には時速48km以下で移動しているだけでした。

そして2022年10月にも、アメリカ国防総省の関係者数名が匿名で、ニューヨークタイムズ紙に「最近目撃されたUAPの正体は、外国の偵察活動や気象観測用の気球である可能性が高い」と述べています。

中国の無人航空機「TB-001 」中国の無人航空機「TB-001 」 / Credit:日本防衛省・統合幕僚監部(Wikipedia)_TB-001 (航空機)
さらに彼らは「いくつかのUAP事件は、中国の無人偵察機が原因だと公式に確認されている」とも付け加えました。
「中国は以前、アメリカの高度な戦闘機の設計図を盗んでおり、アメリカがどのようにパイロットを訓練しているか関心をもっている」のだとか。
こうした情報の詳細は、アメリカ国防総省が提出した最新の機密報告書にも含まれているようです。

もちろん、これらすべての情報を鵜呑みにするわけにはいきません。
それでも宇宙人のUFO説よりは外国の偵察機の方がよっぽど現実的であり、世界情勢とも合致しているように思えます。

そしてレーダーや録画技術が向上しているため、今後はUFOやUAPと呼ばれる存在も徐々に減少していくことでしょう。




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謎の決闘で世を去った「早熟な天才」…ガロアが成し遂げた「数の世界を覆した」衝撃的な快挙

2024年10月17日 23時05分39秒 | 科学のはなし




謎の決闘で世を去った「早熟な天才」…ガロアが成し遂げた「数の世界を覆した」衝撃的な快挙

8/27(火) 6:50配信2024




「僕にはもう時間がない」19歳で決闘で死んだ天才数学者ガロア (4/4) - ナゾロジー (kusuguru.co.jp) 


壮絶な死因
彼の死因は決闘だ。


決闘と言われても今の時代あまりピンとこないと思う。しかしガロアは実際に、一人の女性を巡って銃の決闘をすることになってしまい、その勝負に敗れて死んでしまう。


この決闘については陰謀であったという説がある。ガロアは父の影響で政治的な活動に傾倒しており、これを快く思わない者たちによって理不尽な決闘を申し込まれる状況に追い込まれたのではないかというのだ。


真実がどうであったにせよ、この決闘相手は銃の名手で、ガロアは決闘の前から自分が勝負に敗れて死ぬことになると自覚していた。


そこで彼は「僕にはもう時間がない」というカッコイイ走り書きと共に、決闘前夜に徹夜で現在ガロア理論と呼ばれている革新的な数学のアイデアを手紙に書きまとめて親友シュヴァリエへ託した。それはかなり断片的で読み取ることも困難な走り書きや殴り書きも多かったと言われる。


画像
友人に残したというガロアの手紙




ガロアはそれを書き残した後、決闘に向かいそこで19年という非常に短い人生の幕を下ろした。


残された親友は、彼の数学のアイデアをなんとか手紙から読み解き、それを論文にまとめて発表した。この親友の成した仕事もかなり大したものだ。評価されることの少なかったガロアだが、しかしきちんとした理解者も存在していたのだ。


その後、シュヴァリエはガロアの論文を発表するが、難解過ぎるその理論はすぐには理解してもらえなかったという。しかし、現代ガロア理論は広く世界へ知れ渡り、ガロアは偉大な数学者の一人として、歴史にその名を列記される存在になっている。


たとえ思うように評価が得られずとも、死が目前に迫ろうとも、自らのアイデアをきちんと世に書き残したガロア。







現代ビジネス
photo by gettyimages


ナポレオン・ボナパルトがノートルダム大聖堂で自ら戴冠して皇位に着いたのが1804年のこと。しかし、1812年のロシア遠征に始まるナポレオンの没落は、結果的に王政の復古をもたらしました。しかし、それも束の間、1830年の7月革命による立憲君主制を経て、やがて共和制を求める動きが民衆のあいだから生まれてきます。19世紀前半のフランスは、じつに「激動の時代」そのものでした。


そのような激動のフランスに生まれ、激動のなかに散った革命的な数学の天才が、エヴァリスト・ガロア(1811~1832)です。若干17歳、数学に出会って3年の若者が提出した論文が、「革命」と呼ばれ、時代を超えて、いまなお、大きな影響をおよぼしています。


いったい彼は、何をして、何をのこしたのでしょうか? 早熟の天才といわれる彼の思考を、平易に解き明かす『はじめてのガロア』に見てみましょう。


※この記事は、『はじめてのガロア 数学が苦手でもわかる天才の発想』の内容を再構成・再編集してお届けします。


音楽、チェス、数学
ガロアの年譜と彼の生きた時代


この3つは、昔から年若き天才が活躍しうる分野だといわれてきた。これらは、みずみずしく柔軟な頭脳と若々しい情熱が、長年の修業によって培ってきた年輪に打ち勝つことができるジャンルなのだ。


数学の分野で、このような年少の天才をひとり挙げるとすれば、誰もがガロアを選ぶだろう。ガロアは1832年5月30日、いまとなっては真相を明らかにするのは不可能と思われる謎の決闘で、腹部に銃傷を負って倒れているところを通りかかった農夫によって発見され、病院に運び込まれたが、翌31日、この世を去った。まだ20歳の若さだった。


ガロアがフランス・アカデミーに提出した『第一論文』と呼ばれている論文『累乗根(るいじょうこん)で方程式が解けることの条件について』と、決闘の前日にしたためた「数学的遺書」は、そのまま歴史の闇に消滅してしまう危機におちいったが、ガロアの無二の親友シュヴァリエの必死の努力のおかげで、散逸だけは免れた。


しかし、ガロアの業績が認められるまでには、それから約半世紀の時間の経過が必要となる。


ガロアの時代のイシュー
代数方程式は、ある数xについて、「足す」「引く」「掛ける」「割る」(もちろん0で割る場合を除く:以下同様)をほどこしてつくられた等式だ。「足す」と「引く」、「掛ける」と「割る」は、それぞれ逆の計算になっている。「掛ける」には、同じものを次々に掛けていく「累乗」という計算もある。その逆は「累乗根を求める」という計算だ。


かつて多くの数学者は、代数方程式をつくるときの計算と逆の計算を用いれば、その方程式を解くことができるはずだと確信していた。「足す」「引く」「掛ける」「割る」は当然として、焦点として浮かび上がったのは「累乗根を求める」計算だ。


実際、2次方程式の解の公式は、古代から知られていた。3次方程式と4次方程式の解の公式は16世紀に発見された。しかし、その後300年にわたっておびただしい数学者が5次方程式の解の公式を求めて奮闘したが、ことごとく刀折れ矢尽きる結果となった。


ガロアの時代、「累乗根を用いて代数方程式を解く」問題は、数学界全体が注目するイシューの一つとなっていたのである。


数学研究の方法を変えた論文
ニールス・アーベル。彼もまた若くしてこの世を去っている photo by gettyimages


そして19世紀はじめ、イタリアの数学者パオロ・ルフィニ(1795~1822)と、ノルウェーの数学者ニールス・アーベル(1802~1829)によってこの問題は意外な結末を迎える。5次以上の一般の代数方程式に、累乗根を用いた解の公式は存在しないことが証明されてしまったのだ。「ルフィニ=アーベルの定理」である。ただしこの証明は特殊かつ技巧的なもので、その本質をえぐりだすことはできなかった。


その数年後、ガロアがまったく斬新な方法で、この問題を解決した。この方法によってガロアは、方程式論を超えて、数の世界の構造そのものを明らかにするという快挙を成し遂げた。ガロア以後、数学研究の方法ががらりと変わっていくのである。さらに驚くことは、この論文を書いたとき、ガロアは弱冠17歳だったという点だ。




この話を聞けば、数学は苦手だ、と思っている方も、若き天才が何をやったのかについて興味を持つことと思う。





数学が苦手でも「わかるガロア」を届けたい
趣味は数学だという人は、残念ながら少数派だ。そこで、多数派を占めていると思われる、数学オンチを自認する方々に語りかけるガロアの数学というような本も可能なのではないか、と思い書きはじめたのが、このたび上梓した『はじめてのガロア 数学が苦手でもわかる天才の発想』だ。


そのため、筋金入りの数学嫌いである編集者(いまだに、どうしてそういう人が、科学新書の老舗ブルーバックスの編集者をやっているのか不思議に思っている。ブルーバックス編集部は、科学大好き数学オタクばかり集まっていると思っていたが、どうやらそうではないらしい)に、本人が理解できるまで徹底的に検証してもらうことにした。


だから、自分は数学が苦手だと思っている方でも、安心して本書を手にとることができるはずだ。しかし、それでもなお、この書を手にするのに逡巡している読者がいるかもしれない。そこで、本書で紹介した興味深いトピックのいくつかを、折に触れてこのブルーバックス・ウェブサイトの場を借りて紹介していこうと思う。


では、一緒にガロアの夢の世界へ出発するとしよう。


はじめてのガロア 数学が苦手でもわかる天才の発想


わずか20歳で世を去った青年の業績が、なぜ「革命」といわれるのか。彼は人類に何を遺したのか。数学嫌いにも理解できるその真髄!







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