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なぜかやたらと職務質問される人」の傾向とは 元警察官作家による職務質問講座

2024年12月30日 23時01分23秒 | 社会のことなど
なぜかやたらと職務質問される人」の傾向とは 元警察官作家による職務質問講座(第4回/全4回)


 少し前に話題になった動画にこんなものがあった。ドレッドヘアの男性が職務質問をしてきた男性警察官と押し問答をしている。どうやら男性はこれまでにも何度も職務質問をされたことがあり、それが不満だったようである。

 【写真】「急に靴紐を直す」人は職務質問されやすい? 

警察官はどこを見ているのか


不審者とは何か (※写真はイメージ)

 なぜ自分にばかり声をかけるのか――そんな不満に警察官がうっかり「ドレッドヘアの人は薬物をやっていることがある」といった趣旨の答えをしたところまで録画されていたため、動画を見た人からは「差別ではないか」という声も上がっていた。 

 ドレッドヘアと薬物の相関関係はさておいて、「やたらと職務質問される」タイプの人は存在しているようだ。最近では人気の漫才コンビ「見取り図」の盛山晋太郎が、週に3回職務質問されたというエピソードをテレビで披露していたことがある。  


一方で、生まれて一度もされたことがないという人も多い。 

 どういう人が警察官のアンテナに引っかかるのか。今回も元警察官の作家、古野まほろ氏に解説してもらおう。古野氏は警察大学校において職務質問担当部門の教授を務めたこともある

。「元警察官による善良な市民のための職務質問講座」第4回のテーマは「不審者とはどういう人か」である。 

 ***

不審者とは何か


 何度も声を掛けられるタイプの人と、一度も声を掛けられないタイプの人がいるというのは本当でしょうか?  

「そういう説は私が警察官の頃からよく聞く『警察神話』の一つですし、結果としてそういう傾向があるのは事実です。ではなぜそういうことになるのでしょう。

  ここで、職務質問の対象者の一パターンが『不審者』であることは以前もご説明しました。では不審者とは何か。法律上(警察官職務執行法第2条第1項)にはこうあります。

 『異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者』 

 これを実務の視点で分解すると、要は(異常な挙動)と(周囲の事情)の両方から判断するということです。両方の掛け算と言ってもいいでしょう。

 (異常な挙動)×(周囲の事情)=不審性  という式が成り立ちます。

  この式をかなり乱暴に言い換えると、不審性とは要は、『挙動を観察したとき、TPOにそぐわない』と感じられる、そういう観察の結果だ、ということになります。 

 しかしこういう観察は、警察官に限らず、市民も日頃から無意識に行っているのではないでしょうか。たとえばコンビニの店員さんは、『あっヤバい人だ』というタイプのお客さんを瞬時に観察し、感じ取っているはずです」  

では、警察官はどこを見ているのか。具体的なチェックポイントは存在するのか。

 「先ほど述べたように、あくまでも(異常な挙動)と(周囲の事情)との掛け合わせによって判断するので、単純なチェックリストのようなものは存在しません。俗説としては、『こういう人は不審者扱いされて、職務質問をされる』といった解説がなされています。

例えば、

●刺青(いれずみ)をしている 
●夏に長袖を着ている 
●前歯が抜け落ちている 
●急に靴紐(くつひも)を直す 
●警察官を見て反転する 
●ガタガタの高級車に乗っている 
●自転車の前カゴを覆(おお)っている 
●金髪・茶髪で一見ミュージシャン風である等々。

  もちろんこういう人を不審者と判断して職務質問を掛けて、実際に犯罪者だった、ということもあると思います。 

 しかし、だからといってこれを一般化して判断基準と考えることには実務上、まるで意味がないのです。そんな単純な基準で職務質問を掛けたところで成果は得られません


なぜ何度も声を掛けられるのか


 それでは「何度も声を掛けられるタイプの人」にはどういう特徴があるのだろうか。 「そういう人は、大きく分けて次の二つのタイプになると思います。 

(1)無意識的にTPOから浮くことを止められない人 

(2)解ってはいてもTPOから浮くことを止められない/止めたくない人  

あくまでも一つのイメージとして言えば、

(1)は生活習慣としてファッションにも清潔さにもこだわらない人、行動パターンとして目的なく繁華街をうろうろするのが大好きな人、などが当てはまるかもしれません――念のために申し上げておくと、それだけなら不審とは言えませんし、それは個人の自由です。  


また(2)のほうは、暴力団員としてのメンツ・文化を保持しなければならない人、要するにヤクザっぽさを演出しているような人はそうですし、あと、止めたくても覚醒剤を止められない人もそうでしょう。 

 ただし、くどいようですが、(1)(2)だからといってすぐに職務質問を掛けられるかというと、そんなシンプルな話ではありません。最終的にその挙動がTPOから浮いている、と裁判所に主張できるか、その説明が言語化できるレベルでなければなりません。  

まったく身に覚えが無いのに何度も職務質問されるという方は本当にお気の毒ですが、このレベルに達していると見られてしまっているということになります。 

 そして、『前回も答えたじゃないか』と思う気持ちもよくわかるのですが、そういう人に対して『常連だからいいだろう』などと警察官が判断することは許されません。それはかえって『常連さん』を優遇することになるので不公平です。そもそも前回何も持っていなかったからといって、今回も同じだなどど勝手に判断していいはずがありません。

 『不審性は全く変わらないけれど、今日は面倒だから止めとくか』とか『今日はヒマだからやるか』などという判断をしてはいけないのです。 


 ただ、何度もされる側からすればご不満でしょうし、たまったものではないでしょうから、なぜ自分ばかりが、ということについて警察官に問いただしてみるのは悪いことではありません。理由がわかって、自分の行動をちょっと変えれば解決するようなことであれば、変えてみることで無駄なストレスを減らすことができるかもしれませんから」


「不審者」を装っても職務質問されなかった


「こんにちは、お時間いいですか?」「任意なら拒否します」――善良な市民もそうでない人も、また現場警察官自身も必読。本邦初、元警察官の著者が赤裸々に描く〈街頭の真剣勝負〉の全貌

 ここまでの解説を読んでも、「そうはいっても、結局は相手の『見た目』だけでどんどん声を掛けているんじゃないの」と疑う方もいるかもしれない。しかし、そんなことはない、と古野氏は自身のエピソードをもとに語る。 

「警察官時代、職務質問の実態把握と現場経験を積むために、あえて職務質問をされる経験を積んでみようと考えたことがありました。

  そのために勤務時間外や休日等に時間を作って、わざと小汚い不審な格好で、交番の前をうろちょろしたり、街頭で遭遇した制服警察官と何度もすれ違ってみたりしたのです。なるべく深夜に。例えば素足にすり切れた雪駄(せった)履き、よれよれのワイシャツにボロボロのデニムで。髪もボサボサで。

  偽計(ぎけい)業務妨害になったらどうしよう、などと思いつつ、こんなことを合計で10日以上はやってみたのですが、結論を言えば一回も職務質問をされませんでした。その後も私は一度も職務質問を受けたことがありません。  

こういうことからも、先ほどご説明した、単純なチェックポイントは無いということをご理解いただけるのではないでしょうか。 

 実はこれは私だけの経験ではなく、まったく別の警察官も同様の経験をしたと聞いたことがあります。その人は私以上に徹底していて、靴下を片方しか履かないとか、左右バラバラのサンダルを履くとか、いかにも怪しげな紙袋を下げておくとか、事前に飲酒して酒気(しゅき)をぷんぷんさせておくとか、よくそこまで、というくらいにいろいろやってみたそうです。しかしながら、やはり職務質問を受けることは無かったそうです。 

 この方は普段の風貌もどちらかというとやさぐれた感じで、あまり警察官と見られることは無いタイプでした。そういう人がそこまでやっても不審に思われなかったわけです」 

 こう聞くと、余計に「何の覚えもないのに何度も職務質問される人」は理不尽な気持ちになるかもしれないが……。 

 もちろん、単にその街のその警察官に見る目が無いだけ、という可能性も否定はできない。しかし第2回で触れた通り、職務質問から検挙に至るケースは多く、それが街の治安につながっているのもまた厳然たる事実なのである。

 古野まほろ 

東京大学法学部卒業。リヨン第三大学法学部修士課程修了。学位授与機構より学士(文学)。警察庁I種警察官として警察署、警察本部、海外、警察庁等で勤務し、警察大学校主任教授にて退官。警察官僚として法学書の著書多数。作家として有栖川有栖・綾辻行人両氏に師事、小説の著書多数。

 デイリー新潮編集部 2021年10月25日 掲載


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外資の金山開発に揺れる地元>

2024年12月29日 06時03分17秒 | 社会のことなど


「川に鉱毒が…」「ロマンだよ」 外資の金山開発に揺れる地元(毎日新聞) - Yahoo!ニュース 



「川に鉱毒が…」「ロマンだよ」 外資の金山開発に揺れる地元
11/16(土) 6:00配信




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毎日新聞
キンギン・エクスプロレーション社日本法人が試掘権を取得した区域を指さす森塚千絵さん。森塚さんの牧場敷地も含まれている=北海道黒松内町で2024年8月1日午後5時2分、片野裕之撮影


 かつて金採掘でにぎわった北海道のある地域で、外国資本の企業による金山の再開発計画が浮上している。採掘により有害物質が流出する鉱毒被害を懸念する一部の住民は事業中止を求める一方、新鉱脈の発見による地域の活性化を期待する声もある。果たして金山開発は環境汚染の要因か、それともロマンか――。地元は大きく揺れている。


【写真】石川県で掘削を進める外資企業の関係者


 「金採掘は町や地球環境には全く採算が合わない事業だ」「子どもたちが遊ぶ川に鉱毒が1%でも流れたらどうするのか」


 7月19日、北海道黒松内町。オーストラリアの探鉱企業、キンギン・エクスプロレーション社が開いた住民説明会では事業に反対する声が相次いだ。


 同社の日本法人は黒松内町と長万部町にまたがる静狩金山跡で金の状態を確認する作業を行うため、地権者以外でも申請できる試掘権を2月に経済産業省から取得。ボーリング調査の開始前、鉱区内の地権者から説明を求められていた。


 この日の説明会では、環境影響を不安視する黒松内町民から厳しい指摘と質問を受けたが、「次回、答えられるよう準備する」といった回答が目立ち、議論は深まらないまま、約2時間で説明会を打ち切った。


 静狩金山は1890年に発見され、道内有数の金鉱山として発展。戦前の総産出量は全国9位の5089キロに上り、「金湧く静狩」と呼ばれた。


 だが1943年、戦時下で金より鉄や銅などの鉱業を重視した政府の方針により閉山。戦後、再開したが、採算性が見込めず再度閉山した。そこに目を付けたのがキンギン社だった。


 試掘権を取得した黒松内町内の鉱区は大部分を山林が占めるが、一部、肉用牛の牧場もある。この牧場は、自然の状態の湿地や山林で放牧する「環境再生型農業」を取り入れており、代表の森塚千絵さん(60)は「試掘で地下水脈が乱れたら、湿地が乾いてしまうのではないか」と懸念する。


 黒松内町には国の天然記念物に指定されている北限のブナ林があり、町は2012年に生物多様性地域戦略を策定するなど環境保全に力を入れている。森塚さんの牧場には貴重な生態系があるとして研究者も出入りする。


 町議会は8月、鉱山の専門家を招いて勉強会を開き、平日の夜間にもかかわらず約40人が集まった。


 町民有志は11月6日、開発を中止させるよう求める署名678筆を町議会議長に提出。岩沢史朗町議は「(有害物質を含む)坑廃水は土壌汚染の最大の要因で、鉱山からはそういうものが出てくる。きれいな水と空気を残していきたい」と力を込める。


 一方、隣接する長万部町では、少し様子が異なる。


 「世界経済を動かすだけの力を持つゴールドがこの町に眠っているなら、それはもう夢を見たくなる」


 そう語るのは木幡正志町長(76)だ。かつて金山が町に繁栄をもたらした歴史を振り返り、「また金が出てきたら一つのロマンだよな」と期待感を隠さない。


 その理由は、町の著しい過疎化にある。現在、町の人口は4748人(10月時点)。静狩金山跡がある静狩地区には364人が暮らしている。しかし、金山が稼働していた戦前は、同地区だけでも約7000人が住んでいたという。


 「本当に金山開発となれば、町がにぎやかになり、人が入り、雇用が増える。住民税、固定資産税、鉱産税が入ってくる。それが国益にも町益にもなる」。そんな将来像を描いている。


 町長は約2年前に「実は静狩金山は夢のある山なんだ」とキンギン社側から説明を受けた。同社は「生産量の10%まではいかないが、それくらいの恩恵は」と町への利益還元も示唆し、町長は、環境を汚染しない▽住民への説明は丁寧に行う――ことを求めたという。


 長万部町に住む元テレビ局ディレクターの山崎秀樹さん(60)は「町内にも反対する人はいるが、町長が肯定的な意見を表明しているので、声を上げづらいのではないか」とみる。


 静狩地区に住む男性(79)は「黒松内町の住民はかなり反発している。長万部町でも、賛否を巡って分断が生じるのではないかと不安だ。自分は判断できるほどの情報を正直持ち合わせていない」と吐露した。


 当初25年4~11月の試掘を計画していたキンギン社は、7月の住民説明会で「皆さんの意見を聞き、一つ一つに答えていきたい」と強調したが、11月現在、黒松内町での2回目の説明会は未定で、長万部町では一度も開催されていない。


 国内で金山開発を進める他の外資4社は、住民説明会には積極的でない。


 ある企業の幹部は「地元のサポートなくして事業は進まない」と前置きしつつ、住民の反対を念頭に「試掘段階では地域への影響が少ないため、住民説明会はしない」とも。自治体や試掘現場周辺の住民には個別に伝えており、採掘に進む場合は説明会を開く考えだというが、開発に向けた事業者、住民、自治体の合意形成への道は見えていない。【伊藤遥、片野裕之】









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年賀状「出していない」41% 「もうやめたい」26% 毎日新聞世論調査

2024年12月28日 06時03分21秒 | 社会のことなど




年賀状「出していない」41% 「もうやめたい」26% 毎日新聞世論調査
12/15(日) 16:32配信2024



毎日新聞
郵便ポスト=中村琢磨撮影


 14、15日実施の毎日新聞世論調査で、年賀状についての意向を聞いた。「出していない」が41%で最も多く、「もうやめたい」が26%、「枚数を減らしたい」が18%で続いた。「これまで通り出し続けたい」は11%にとどまった。


【ひこにゃんも】25年の年賀はがきのデザイン


 「出していない」と答えたのは、18~29歳の64%、30代の53%、40代の43%、50代の42%、60代の36%、70歳以上の25%。60代までは「出していない」が最多の回答だった。70歳以上では「もうやめたい」が最多の31%で、「枚数を減らしたい」は30%、「出していない」は25%だった。


 調査手法が異なるため単純比較はできないが、2022年12月に同様の質問をした際には、「もうやめたい」は32%、「出していない」は27%、「枚数を減らしたい」は24%だった。2年前に比べ、「もうやめたい」が減る一方、「出していない」が大幅に増えた。


 今年は10月の郵便料金引き上げに伴い、無地の年賀はがきが63円から85円に値上がりし、日本郵便も当初発行枚数を前年比25・7%減らした。【村尾哲】




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日テレ跡地に超高層ビル計画 名門女子校が異議 「ここは赤坂じゃない

2024年12月27日 09時03分46秒 | 社会のことなど


 この町に必要なのは「にぎわい」か「静寂」か。東京都心でも屈指の高級住宅街として知られる番町地区(千代田区)で、日本テレビが本社跡地に計画した超高層開発の是非を巡る住民を二分した論争が起きている。地域の顔となってきた名門女子校も声を上げた。(浅田晃弘)


11/18/2020


◆60メートルの高さ制限を見直しか
 「ここは(TBSが再開発した)赤坂のような繁華街ではありませんよ」。2003年まで日テレ本社があった二番町の所有地に校舎が隣接する、女子学院中学・高校(一番町)の本田真也事務長は訴える。

 東京の「女子校ご三家」に数えられる女子学院のみならず、明治以来の文教地域として歴史を刻む番町には名門校が多い。本田さんは「再開発で人が増え、登下校中の子どもたちに何か起きては」と心配する。

番町 江戸時代初期、甲州街道の東端にあたる江戸城西側で、要所防衛にあたる「大番組」と呼ばれた旗本たちの屋敷が集められたことが由来。一番町から六番町まである。明治時代、旗本屋敷の跡地に華族や官僚、政治家が移り住み、高級住宅街となる。歌人夫妻の与謝野鉄幹・晶子、作家の島崎藤村、泉鏡花、画家の藤田嗣治らの旧居跡が集まる日テレ本社跡地沿いの道は「番町文人通り」と名付けられている。

 都市計画法に基づき、区が08年に決定した地区計画で二番町は「落ち着いた街並みと良好な住環境の維持を図る」とされ、60メートルの高さ制限がかけられた。一般的に60メートルを超える高さの建築物を「超高層」と呼ぶ。60メートルの高さ制限は番町地区に広く及んでいる。一帯は都心部では珍しい「超高層空白地帯」だ。
 区は、自治体のまちづくり計画の最上位に位置づけられる「都市計画マスタープラン」を本年度中に改定する。20年ぶりの改定作業が大詰めとなり、女子学院は、大妻中学高校(三番町)、雙葉中学・高校(六番町)と3校連名で先月、番町に超高層ビルが建てられるようになる改定はしないよう求める要望書を、区に提出した。

◆町会長は「念願の広場ができるなら」
 再開発計画は17年、番町地区の町会長や通称「日本テレビ通り」沿いの商業関係者らで結成した勉強会が「まちづくり方針案」をまとめたことで加速した。日テレにイベント会場になる広場を整備してもらう代わりに、規制緩和を図り、超高層ビルの建設を可能とする内容だった。

 五番町町会長の横山義文さん(63)は「住民交流や防災に役立つ広場は念願だった。実現してくれるなら、企業の利益にも配慮しようとなった」と振り返る。

 具体化に向け、勉強会のメンバーに区と日テレが加わった「日本テレビ通り沿道まちづくり協議会」が18年に発足。日テレが示した資料に新たに求める高さ制限について「最大150メートル」とあり、騒動となった。景観や住環境の悪化を心配する住民が「番町の町並みを守る会」を結成した。

◆「落ち着いた町が変わるのは不安」
 「守る会」共同代表で、日本芸術文化振興会前理事長の茂木七左衛門さん(82)は「日テレは町会長レベルの人たちに話していただけで、それ以外の住民は何も聞いていなかった」と合意形成が不十分だと指摘する。「大勢の子どもが通学し、年配者が安心して暮らせる落ち着いた町が変わることに不安は大きい」
 日本テレビ番町再開発事務局の担当者は「(150メートルは)諸制度を活用した高さの上限として示した。そこまでの計画は考えていない」とした上で「地域要望を実現し、コンセプトのしっかりした施設を造るためには、現在の制限下では難しい。まちに対するみなさんの意見を聞きながら検討を続けたい」としている。

大沢昭彦・高崎経済大学地域政策学部准教授(都市計画)の話 「広場」と「にぎわい」だけでは、良好な住環境を守るため地域が共有していたルールを変更する理由には乏しい。建物のボリュームを増やせば利益になるというのは成長社会が前提だ。これからは働きやすさや環境に配慮した質の高い空間をつくり、面積あたりの価値を向上させることが求められる。高層化に頼らない、事業者の発想の転換が必要だろう。

東京新聞 2020年11月18日 06時00分


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自治会は「入ったもん負け」? 結局ゴミは捨てられる

2024年12月27日 08時03分45秒 | 社会のことなど
自治会は「入ったもん負け」? 結局ゴミは捨てられる

2022/11/24(木) 14:32:24.



「自治会は入ったもん負けだと感じる」…その理由は?

低下を続ける自治会加入率。
背景には「不公平感」が浮かび上がります。

自治会に入ると、役員や班長業務が定期的に回ってくるほか、一般の会員も市の一斉清掃や出水期前の用水路清掃などに参加しなければなりません。

地域に設置している防犯灯の電気代なども自治会費で負担している部分があると言いますが、もはやお金の問題ではないと、自治会役員経験者は話します。

自治会役員経験者
「自治会に入らなくても、ごみを捨てられ、行政サービスはもちろん受けられます。しかし自治会でやっている仕事は結局、自治会に入っていない人にも利益が及んでいて、仕事自体は自治会がやっている状況です。
今さら退会するのも角が立ちますし、自治会は今や入ったもん負けだと感じています」

以前は自治会に入らない人が少数派ということもあり、気まずさが勝ったと言いますが、最近は自治会加入を断る人も増えたことから、非加入であることに居心地の悪さを感じるシーンが少ないのではと話します。

地域のごみ収集所の中には、自治会メンバーが私有地を無償で提供している場所も少なくなく、こうした収集所の清掃や維持管理は、行政でなく自治会メンバーの担当です。

そのほか、半行政的な仕事を自治会が担っていることも多く、加入率の低下に反して、行政から背負わされる仕事は、共働きなども当たり前になる中、逆に負担が大きくなっている気がするとこぼします。

自治会役員経験者
「様々な仕事が自治会に降ってきて、責任をどんどん負わされている気がしています。自治会員が減り年寄りばかりになる中、メンバーだけで何とかするのは厳しく、そもそも行政的な仕事は行政がやってほしいというのが正直なところです」

「自治会は集落全体のことをやらなければいけないのに、非加入者は常に受け身のままで同じサービスが受けられている状態です。

非加入の人は、そんなこと頼んでいないと言われるかもしれませんし、自治会の仕事に対して特にクレームなどは受けたことはありませんが、なぜ自分たちばかりが…と、不公平さは感じています」

 全文はソースでご確認ください。


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