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都立校の未来図「小石川」が日比谷・西・国立を抜く日

2025年02月05日 23時03分09秒 | 受験のこと



都立校の未来図「小石川」が日比谷・西・国立を抜く日


(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース 


都立校の未来図「小石川」が日比谷・西・国立を抜く日
2/24(金) 6:01配信 2023
21コメント21件

都立校の代表的な存在となった「小石川中等教育学校」(東京・文京区)

 2023年の首都圏中学入試は、少子化の進展にもかかわらず、さらに競争が激化した。全国平均では公立中学校以外への進学率は7%強にすぎないが、東京は25%と圧倒的に高い。東京都教育委員会は、都立高校の未来をどのように描いているのだろうか。(ダイヤモンド社教育情報) 

【「1960年の東大合格者数ランキング」など図版はこちら】 

● 頂点から谷間に転げ落ちた都立高校  

図1には、都立高校の全盛期である1960年の東京大合格者数ランキングを示した。ベスト5はすべて都立高校で、上位20校の半分は都立高校が占めている。東京男子御三家や東京教育大学(現・筑波大学)附属駒場、灘といった現在も上位に入る私立・国立の男子校が、この時すでにランクインしていることも興味深い。団塊の世代に至るまでの大学入試過熱化への対応として、67年に学校群制度が東京で導入されたことにより、都立進学校の人気は地に落ちた。

  後述するように、都立高校改革で見直しが図られていくものの、私立中高一貫校に奪われた地位を奪い返すことは至難の業で、2022年の同様のランキングは日比谷だけがランクインしているような状況にある。 


 22年4月現在、東京都内には五つの都立と一つの区立の中等教育学校、186の都立高校(うち5校は中学校を付設)があり、約9500人の教員と約13万人の生徒がそこにいる。都内の公立中学卒業生の高校進学率は97.6%に達している。 

 86年度に約15万7000人でピークを迎えた公立中卒業生の数は、05年度には約7万3000人と半減している。団塊ジュニア層などを受け入れるため都立高校が新設されていったものの、将来的な生徒数の減少を見越して「都立高校改革推進計画」(07年)などで示されたように、都立高校の統廃合や新しいタイプの学校の設置が進められてきた。  

学区が撤廃され、学校選択幅が多様化されたその背景には何があったのか。旧学区ごとに都立高校がどのような状況にあるのかを連載したことがある(旧1学区、旧2学区、旧3・4学区、旧5・6学区、旧7~10学区)。60年の東大合格者数ランキング、そして図2・図3で示した都立高校「国公立100大学合格力」ランキングなども併せ見ることで、都立進学校の将来について考えてみたい。

  戦前においては、ナンバースクールといわれた旧制府立中学校が大学進学では圧倒的な存在だった。その後身である日比谷(旧制一中)、立川(二中)、両国(三中)、戸山(四中)、小石川(五中)などは、新制高校になってからも、名門進学校としての地位を保ってきた。図1「1960年の東大合格者数ランキング」をご覧いただくと、かつての都立高校の進学力の高さを実感できるだろう。 

18歳人口がピークを過ぎた50年代生まれのポスト団塊の世代は、67年から採用された学校群により、第一学区の日比谷は九段(旧第一市立中)、三田(旧府立第六高等女学校)と同じ第11群となり、どの学校に進むかはくじ引きの運次第となってしまった。その結果、学力上位層は国立大の付属校や私立難関進学校といった中高一貫校に進むようになった。日比谷の東大合格者数は、93年に1人となるほど凋落していった。


  学校群以前の名門都立高校には、参考書の著者として、全国的に名をはせる名物教員も多数いた。日比谷の英語科教員だった森一郎による超ベストセラー『試験にでる英単語』は、くしくも67年に世に出ている。学校群の導入と並行して、都立高校教員のアルバイトは禁ぜられていく。 

 当時の教育長は「富士山ではなく八ヶ岳を目指す」とは言ったものの、結果として名前も判然としないような山並みに都立高校はなってしまった。同じ頃、予備校の講師というアルバイトをやはり禁じられた都立高校の教員も、学校を辞めて専任講師になるなど、岐路に立たされていく。


以下はリンクで、



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受験生は要注意!「入試会場に親が付き添うと落ちる」と東大生が断言するワケ

2025年02月02日 03時03分51秒 | 受験のこと

受験生は要注意!「入試会場に親が付き添うと落ちる」と東大生が断言するワケ

1/24(火) 9:01配信 2023
117コメント117件
親が入試会場に付き添うデメリットについて解説します(漫画:©︎三田紀房/コルク)


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 ■東大合格者の多くは1人で受験会場に行っている  「親が試験会場についていく受験生は落ちる」  と言ったら、みなさんはどう思うでしょうか。受験の際、親御さんがお子さんと一緒に試験会場に行く家庭は多いです。お父さんが車で試験会場まで送ってくれるという家も多いと思いますし、お母さんが地方から一緒に都内の志望校に来てくれた、なんて家も多いでしょう。大学によっては、親御さんの控え室というのがある学校もあるくらいです。

 実はここに落とし穴があります。東大に合格している人たちに話を聞くと、たいていの場合、1人で試験会場に行っていることのほうが多いんです。地方から受験する場合でも、距離が遠くて電車の乗り換えが多くても、1人で試験会場に行っている受験生のほうが合格する人が多いのです。 

 いったいなぜなのか。今日はこれについてお話ししようと思います。  まずは『ドラゴン桜』の漫画をご覧ください。これは、東大受験生の水野が、元気をなくしてしまったときのワンシーンです。



いかがでしたか。「てめえひとりで元気になれ」というのは、荒っぽい口調のセリフながら、本質を突いています。 

 受験は、自分の人生をかけてやるものです。本質的には自分の責任でやるものであり、他人がとやかく言うことはできないものです。しかし、親が受験に介入しすぎてしまうと、受験が自分のものではなくなってしまい、究極的には受験自体が人任せになってしまうのです。 

受験というのは、徹底的に個人の戦いです。だから例えば、残り時間が3分で少し問題が残っているという時に、「どうしよう、このまま解いていくか、ここはもう解けないから見直しするべきかな」と迷ったとしても、誰かに頼ることは絶対にできません。


 試験科目の1つが全然解けなくて、次の科目があと10分で始まる、となっても、誰かが慰めてくれることはありません。自分で勝手に元気にならなければなりません。  

試験会場では、100%自分で考えなければならないのです。だからこそ、試験会場に行くまでの道のりも含めて、自分1人で受験をするべきなのです。どうやって試験会場に行くか、何分ぐらい前に到着するのか、途中でコンビニに寄るのか寄らないのか、そういうことまでしっかりと考えるところから受験は始まっており、そういうことができる受験生のほうが、当日自分でしっかりと考えて戦うことができるのです。


■大学への出願も自分でやるべき  

同じ理由で、大学受験での出願も自分でやるべきだと僕は思っています。この時期、大学受験生の多くは大学への出願をしています。 

 今は書類での出願ではなくWebでの出願がメインですが、出願のためにはいろんな項目を書いて受験形式を確認し、書類を送ったりする必要があります。これはけっこう大変なものです。 

 だから、このタイミングで多くの親御さんが「出願、手伝おうか?」と言います。受験勉強の時間を捻出するために、子どもの出願くらいはやってあげたいと考えるわけです。

しかし、出願を人任せにする受験生は受験がうまくいかないことが少なくありません。だって、これも受験を人任せにする行為ですからね。 

 出願書類を自分で書いて自分の責任で受験しないと、肝心なときに「甘え」が出ます。

「ここで落ちても、自分の責任じゃない」と1ミリでも思ってしまうと、試験で迷ったときに、迷ったまま考え込んでしまうのです。 

 自立ができていない学生は、肝心なときに試験で大きなミスをしてしまいます。そして、自立を促す行為が、試験会場に自分1人で行かせることと、出願書類の提出を自分でやらせることなのです。


■「私が書いてミスがあって落ちてもあんたのせい」 

 恥ずかしながら、自分も受験生時代、母親に「出願書類、書いてくれる?」とお願いしました。そうすると母はこう返したのです。  

「いいけど、私が書いた書類にミスがあってあんたが落ちても、あんたのせいだからね。それでもいいなら、書いてもいいわよ」 

 と。それを聞いて、自分は「すいません、やっぱり自分で書きます」と言いました。あのとき、自分で書いていてよかったな、と今でも思います。なので、みなさん、合格したいのであれば、あえて1人で突き進むべきだと思います。

 もちろん、試験会場までかなり距離があるとか、地方から女性1人での受験だから心配だとか、そういう事情もあるとは思いますが、可能なかぎり1人で試験会場に行くのをオススメします。



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どうなってるの? 国立大付属小入試(1) 最後は抽選!? 筑波大附属小体験者に聞いた「お受験」の実態

2025年01月24日 15時03分49秒 | 受験のこと

どうなってるの? 国立大付属小入試(1) 最後は抽選!? 筑波大附属小体験者に聞いた「お受験」の実態(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース 




どうなってるの? 国立大付属小入試(1) 最後は抽選!? 筑波大附属小体験者に聞いた「お受験」の実態
1/14(火) 11:30配信




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朝日新聞EduA
どうなってるの? 首都圏の国立大付属小入試


かつての小学校入試には限られた家庭が挑むイメージがありましたが、首都圏では近年、受験者数が増えています。中でも根強い人気は、学費が安い国立大学の付属小学校。多くの付属小の入学者選考には抽選があり、実力だけでなく、運に左右されます。朝日新聞EduAが首都圏の各校や合格者、塾、文部科学省に取材し、4回にわたって付属小の入試の実情に迫ります。


【抽選による入試を実施している国立大学付属小学校】全国一覧はこちらから


全国に67校ある国立大学付属小学校のうち、首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)にある付属小は10校。朝日新聞EduAが取材したところ、千葉大教育学部附属小を除く9校は今年度の選考に抽選を採り入れていました。「最難関」とされる筑波大附属小やお茶の水女子大附属小では、それぞれ3回の選考のうち、初回と最終選考で抽選をしています。


筑波大附属小、1次抽選で6割が落選
筑波大附属小に現在、子どもが通う母親に、抽選がどのように行われたのかを聞きました。


最初の抽選は11月上旬の1次選考でした。学校の講堂へ行くと、受験塾で指導された通り、大半の保護者は紺色のスーツ姿。まだ1次試験なので、それほど緊張した雰囲気ではありませんでした。


講堂の前方にスクリーンがあり、スクリーン上に機械的に数字がパッパッと並びました。スクリーン上の番号と、自分の子どもの受験番号と下2桁が同じなら1次試験に合格です。


2024年度の筑波大附属小のサイトには、「第一次受付番号の下2桁と同じ数字が抽選結果のどれかの数字と一致する場合、当選となります。また、第一次受付番号の下2桁が『00』の場合は抽選結果の中に『100』がある場合、当選となります」と書いてあります。


会場で「合格された方は今後について説明するので、その場にお残りください」というアナウンスが流れたので、2次選考の説明を受けて帰りました。あまりに機械的だったので、これで受かったということでいいのかな?と不安になるぐらい淡々としていました。


筑波大附属小によると、2023年度の受験者数は約3800人で、1次抽選の通過者は約1400人(男女半々)。抽選の結果、2次選考に臨めるのは受験者の4割弱という計算になります。

2次選考は図形問題やクマ歩き
2次選考は12月中旬でした。選考は男女別かつ、誕生月ごとに分かれます。公平性を保つため、受験者は氏名のわかるものを一切身に着けることができません。選考中は頭に受験番号が書かれたゴム製の鉢巻のようなものを巻きました。


2次選考は数日間のうち1日を指定されました。長文を聞いて質問に答える「お話の記憶」や数十問の図形問題を解くペーパーテスト。先生の見本を見て、制限時間内に工作や絵画を仕上げる工作テスト。グループに分かれて紙コップを協力して積み上げる行動観察。四つんばいになって、ひじとひざを床につけずに歩くクマ歩きなどの運動テストなどがありました。


2次選考の結果は校内に紙で貼り出されました。合格者の番号が20番ほど飛んでいるのを見て、改めて厳しい選考だったんだと感じました。2次を通過した保護者だけが校舎内に入って、3次選考の説明を受けました。


「親のくじ運が子どもの合否を決める」
最終の3次選考試験に残ったのは、男女それぞれ100人ぐらい。定員は男女とも64人のため、そこからさらに抽選で合格者が絞り込まれたといいます。


3次選考の抽選に受験する児童は参加できません。私1人で参加しました。このときは2次選考を突破した後だったので、「自分のせいで結果が決まる」という責任感と緊張感が保護者の間にみなぎっていました。


隣の男性は「骨が折れちゃうんじゃないか」というぐらい、ひざの上で両手を固く握りしめていました。祈っていたのか、震える手を押さえていたのかはわかりません。


抽選は、まず学校側が「公平性を保つために、どなたかお手伝いしてくださる方はいらっしゃいませんか?」と呼びかけて、受験生の保護者数人が手伝いとして壇上に上がりました。その後、抽選器に入った1~101までの番号が書かれたくじを、保護者が順番に引きました。100人全員がくじを引き終わると、抽選器には最後の一つが残ります。この最後のくじを校長先生が引き、校長先生が引いた番号の次の番号から64人目までが合格でした。


校長先生が10番のくじを引いたら、11~74番までが合格。90番なら、91~101番と1~53番までが合格者です。


3次の抽選に来た保護者は、母親より父親が多かったと思います。ずっと子どもに伴走して、一番近くで子どもが頑張る姿を見てきた母親にとって、自分のくじ運が子どもの合否を決めることに心臓が耐えられないのだと思います。せっかく2次選考に受かったのに、親のくじによって3次選考で落ちると「もう人生が終わった」「ここまで子どもが頑張ったのに、私が引き当てられなかった」と責任を感じる親も多いです。抽選に落ちて泣く姿もありました。


この母親に、なぜ最後に再び抽選があると思うかと尋ねました。すると彼女は「2次試験は先生たちが合否を判定します。そこで公平性を保つために、2次選考では少し多めに合格させて最後はくじで選ぶのだと思います」という答えが返ってきました。入学説明会でも、改めて抽選についての説明を受け、学校がいかに公平に審査するかに頭を悩ませている様子が伝わってきたといいます。


「海外からも授業を請われる先生から、直接学べるのがいい」
国立大の付属小には指定の学区があり、学区内に住所がないと入学できません。中でも、受験する保護者の間で有名なのが「茗荷谷(みょうがだに)3校」。学校からの最寄り駅が、東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅付近であるお茶の水女子大附属小、筑波大附属小、東京学芸大学附属竹早小学校の3校を指しています。


国立大付属小は1次抽選で落ちると、子どもの実力を見てもらうまでもなく、その学校に通うことができません。そのため、茗荷谷近辺に住み、小学校受験をする家庭は「茗荷谷3校」を併願するのが一般的だといいます。


筑波大附属小に子どもが通う母親も「茗荷谷3校」に願書を出しましたが、お茶の水女子大附属小と竹早小は1次抽選ではずれました。それまでの受験勉強を無駄にしないため、私立小も複数校受けたといいます。受験対策に、どれくらいの時間と費用がかかったのでしょうか。


この母親の子どもは私立小の受験も視野に入れたため、受験塾に入ったのは少し遅めで幼稚園の年中の2月ごろ。塾の内容は細分化されているため、掛け持ちが当たり前だそうです。彼女の子どもの場合は第1志望に向けたペーパー対策の塾、行動観察に向けた塾、体操教室、国立大付属小の専門コースがある塾など、多いときで四つの塾を掛け持ちしました。塾代は個別講習などのオプションを含めると月20万円弱だったといいます。母親は「自然体験や科学実験などを通じて好きなことを見つけて、それを突き詰めていく。小学校受験は、その集大成を見てもらうことだと思います」と話し、自然体験や科学実験などができる幼児教室や、合宿形式の夏期講習にも子どもを参加させたといいます。「国立大付属小だけを受ける家庭は、そこまで費用はかかりません」と話しました。


ただ、筑波大附属小からさらに附属中学・高校に入れる人数は限られています。なぜ、そこまでして筑波大附属小に子どもを入れたかったのでしょうか。この母親は「家から近いし、海外の学校から授業をするために招かれたり、全国の先生のモデルになったりする先生から、直接、授業を受けられます。周りのクラスメートもバランスが取れていて、優秀で優しい人が多い。そういう先生や友だちと学校生活や行事を通じて一生のきずなを築けるところにも魅力を感じました。親の勝手な思いかもしれませんが、より良い選択肢を子どもに与えてあげたいと思いました」と話しました。


藤森かもめ 編集ライター
















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偏差値は1千万円でいくつ上がる? 「中高一貫校」と「公立コース」どちらがいい? コスパで見る東大合格戦略

2025年01月23日 19時03分50秒 | 受験のこと
偏差値は1千万円でいくつ上がる? 「中高一貫校」と「公立コース」どちらがいい? コスパで見る東大合格戦略

>あるデータによれば、英数国の平均で偏差値3くらい。つまり、大学受験の偏差値+3は1千万円で買える

11/24(木) 10:56配信
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東京大学
 子供の教育には多大な費用と時間を要する。限られたリソースでいかに効果的に果実を得るか? 親にとって切実なこの問題を最新刊『コスパで考える学歴攻略法』で「費用対効果」の観点から論じた作家・藤沢数希と、名門・麻布出身で歯に衣着せぬ発言が話題の経済学者・成田悠輔が語り合う。

 【写真を見る】

麻布出身で現在イェ―ル大学助教授の成田悠輔氏  


***

――現代政治の問題点を鋭く指摘した処女作『22世紀の民主主義』がベストセラーになり、毒のあるコメントで、テレビ、ネット、ツイッターで大活躍の成田悠輔さんですが、経歴は麻布中学・高校から一浪して東京大学文科二類に合格、経済学部で最優秀卒業論文により大内兵衛賞を受賞。

その後、マサチューセッツ工科大学(MIT)でPh.D.(博士号)を取得と、日本人で最高峰の学歴を歩んでいるともいえます。あまり自らの受験体験についてお話しされたことはないと思いますが、

小学生の高学年の時に、かなり勉強されたんでしょうか? 

麻布の入試問題の特徴


成田 受験ネタには興味ないんですが(笑)、中学受験の時は受験前年の夏前から近所の塾に行った記憶があります。巣鴨だったか、ぼろっちいオフィスビルの2階分を借りてやってる小さな塾でした。半年は通っていたかな。当時は中学受験をする子が今ほど多くなく、3、4年生からみんなが塾へ行くというふうな雰囲気ではなかったです。 

藤沢 いやいや、確かに麻布に受かるのは中学受験が過熱している今のほうが大変かもしれませんが、成田さんが受験した90年代も、かなり難しかったことは間違いないですね。「男子御三家」のひとつに数えられる麻布の入試問題の特徴は、国語に顕著ですが、選択式の設問は少なくて、記述の比重がとても大きい。だから、成田さんは勉強しなかったと謙遜されていますが、持って生まれた国語力がそれにピタッとハマって、短期間の勉強で合格されたのだと思います。 

成田 大手の有名な塾には行ったことがないし、普通の模試を受けると全然駄目で、その結果からはE判定(=絶望的)みたいな感じでした。ただ、麻布などの実際の問題をみると、なんとなく答えがわかってくる、そんなようだった記憶があります。



学歴をコスパで考える


藤沢 日本で大学進学を目指すことになる子供の大半は、これは東京や大阪といった大都市圏に顕著ですが、中学受験を経て中高一貫校から大学受験するか、公立中学に進み、進学実績のある高校に入学してから大学に進学するかのどちらかになります。

私の最新刊『コスパで考える学歴攻略法』(新潮新書)では、各家庭が中学受験と高校受験のどちらを選択するべきか考え、それぞれの選んだ道で、子供が学歴獲得競争で勝つための戦略を論じています。日本社会においては、大学を出たか、どの大学かは、その後の人生において大きな意味を持ちます。知性というか仕事の実力があるかはさておき、世間にとってはわかりやすい「学力と真面目さ」の指標です。だから、それを獲得するのに親御さんがお子さんに多大な投資をするのはわかる気がします。それなら、費用対効果を考えて、うまくやろうよというのが本書の主旨です。 

〈藤沢氏の新刊は、中高一貫教育の利点、公立コースのコスパの高さとその弱点など、学歴を獲得するためのクールでドライな分析が読みどころのひとつ。たとえば、中高一貫教育の進学校に通うと、公立の中学、高校に行ったケースに比べて、いくら余計にかかり、どれくらい偏差値を上げることができたのかなどについても論じている。〉


1千万円で偏差値+3


公立コースor中高一貫校、大手受験塾or個人塾、東大理系or国公立医学部。

クールでドライな「損益計算書」。『コスパで考える学歴攻略法』藤沢数希/著

藤沢 いわゆる「受験エリート」がたどる典型的な道があります。幼稚園から公文(くもん)に入り、たとえば数学なら、小学4年生には中3の範囲まで終えてしまう。そして、小学校の高学年では、SAPIXとか浜学園といった有名塾に在籍してひたすら勉強し、開成、筑駒、灘、桜蔭なんかの名門中学に入るんですね。

その後、鉄緑会という東大受験専門塾に入って、中3までに高3の英語と数学の学習範囲をやっちゃう。それから、高1でもう1周、高2でさらにもう1周、受験の前の年までには、3周もして、東大の普通の学部に受かるようにする。そして、仕上げにもう1周して、東大理三に受かるようにする。

「受験エリート」は、特訓に特訓を重ねるアスリートみたいなもので、この超先取りとスパイラル方式のカリキュラムはやりすぎというか……。

 成田 日本の受験は「ペーパーテスト一発主義」だから、それに通れば他はなんでもいいんですよ。それなのに、そこに至る贅沢な時間の余白を、行きすぎた準備で埋めちゃって、もったいないなぁと。 

藤沢 中学と高校が公立でも、受かる人はちゃんと受かりますね。公立コースを進んだ子供たちは私立一貫校の生徒たちがやっている先取り学習をやっていないので、進度が遅い数学が弱点といえば弱点です。でも、逆にそれを克服すればいい。私立中高一貫校に通うと、公立中学→公立高校コースに比べて、約1千万円くらい余計に学費がかかりますが、学力がどれくらい変わるかというと、あるデータによれば、英数国の平均で偏差値3くらい。つまり、大学受験の偏差値+3は1千万円で買えるということかもしれません。





受験エリートは“過学習”


――麻布の生徒はがつがつ勉強するイメージがないのですが、成田さん、大学受験はどうでしたか?  

成田 中高6年間ほぼなにもやらなかったので、卒業するときに、一応センター試験は受けておいた方がいいと教師から教えられて受けました。結果は最悪で、ランダムに解答するよりも低い点数。有名国立大はみんな足切りされるという結果になって、不戦敗で受験終了となった記憶があります。高校ではそもそも学校の授業にもあまり行っていなかったので、高校卒業後しばらくふらふらしてから、ちょこっと大学受験の準備をしたという感じですかね。

 藤沢 私は地方の出身で、中高とほとんど勉強していなかったんですが、高3で一念発起し猛勉強して、大学入試はなんとかなったんです。それが日本のいいところ。一方、先ほどの「受験エリート」たちは“過学習”ですね。


東大合格で手に入るのは損なキャリア? 


成田 東大の試験問題って、ある種のセンスがあれば、全力で取り組めば半年でなんとかなるもんじゃないですか。東大に入っている人の上位4分の1くらいはそうなんじゃないかと思います。高1ぐらいで受けても受かる人もたくさんいるんじゃないでしょうか。 

藤沢 東大は1年に約3千人合格しますが、高1の時点で受かるような子は全国で100人、多くて200人前後かな。

 成田 東大生の5~10%という感じですかね。ただ、そういう人たちも含めて、「受験エリート」系の人たちは、なにかものすごい過剰な投資をしてるんじゃないかなという印象がありますね。それに、東大合格の最適化戦略によって手に入るのは、だいたい損なキャリアなんですよね。文系なら、少し前は官僚、ここ10年だとコンサルとか投資銀行ですかね。競争ばかり激しい高学歴コモディティ人材の墓場に突っ込んでいくのが典型的な東大生という、残念な印象があります。それに日本では、MITの博士号よりも、東大卒業のほうが断然評価されますが、Ph.D.に興味を持っている人なんて、人口の1%いればいいほうですね。「高学歴」が「偏差値の高い大学の学部を出た」という意味にすごく限定されてる。


以下はリンクで










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「子どもを勉強嫌いにさせる親」1つの共通点

2025年01月22日 03時03分38秒 | 受験のこと


子どもを勉強嫌いにさせる親」1つの共通点


10/24(月) 6:02配信2022
25コメント25件

Photo by Adobe Stock
 開成、麻布、桜蔭、雙葉、筑駒、渋幕……東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。

本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、特別に一部を抜粋して紹介する。


 ● わが子を勉強嫌いにさせないために、親ができること  

バランス型よりもデコボコ型の多いひとりっ子は、得意教科もあるけれど、苦手教科も目立ちます。  

苦手教科については、親は「応援してあげる」という緩やかなスタンスでいるといいでしょう。無理に克服させようとしてもできないし、子どもは苦しくなってしまいます。  

もちろん、ある程度はやらせないわけにはいきません。それでも、得意教科を頑張っているときに苦手教科についてあれこれ指摘するのはやめておきましょう。  

「算数は得意なんだから、もういい

せっかく好きな算数をやっていたのに、それは取り上げられて、嫌いな社会を与えられた子どもは、勉強すること自体が嫌になってしまうでしょう。 

● 「苦手克服の強要」が、子どものポテンシャルを下げる  

そもそも、「苦手」の捉え方を変える必要がありそうです。  

子どもの能力が100あったときに、苦手には20しか回していないから得意が80にも達しているとも言えるのです。  

80という突出した能力は、これからの時代、大学でも企業でも求められるものです。  

しかし、苦手について克服させようとすれば、確かに苦手は40まで伸びるかもしれないけれど、今度は得意が60になってしまう可能性があります。それは、子どもにとって幸せではないし、おそらく社会にとっても幸せではありません。  

一番いいのは、得意教科は高いまま、苦手教科を向上させることですが、そのためには勉強好きでいてくれることが必須です。 

 苦手教科は目標を下げて、達成感を満たしてあげてください。苦手の克服を強要して、子どものポテンシャルを下げないようにしましょう。  

(本稿は、『ひとりっ子の学力の伸ばし方』からの抜粋・編集したものです)



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