キャバクラ通いをしたことのある男性の中には、気に入った女性に対し「俺の女になれよ」なんてセリフを言ったことがある人もいるかもしれない。
そんな言葉をかけられた時、夜の蝶であるキャバ嬢たちはどのように対応するのか。
“俺の女”になってくれたら高級バッグを…
聖羅さん
今回取材に応じてくれた聖羅さん(仮名・24歳)は、キャバ嬢歴5年目の容姿端麗な女性。在籍していた池袋の店では指名本数・売上共にナンバーワンの実績を持つ。そんな彼女に言い寄る男性は多かったそうだ。 「同伴に困ることはありませんでした。お仕事そのものがすごく楽しかったです」 聖羅さんは更なる高みを目指し、在籍していた店を離れ、新宿・歌舞伎町で挑戦をすることを選んだ。 「一度は歌舞伎町で頑張ってみたいと思いました。それを決意したのは22歳の頃です。
池袋のお店の卒業イベントでは多くのお客さんに見送られました。その時、痛客である秀吉さん(仮名・30代後半)が、“俺の女になってくれたら高級バッグを買ってあげるよ”って言ってきたんです」
秀吉さんから口説かれ続けていた聖羅さん。話の中で高級バッグのおねだりをしていた。 「50万円以上するバッグです、貰えるなら貰いたいですよね。でも、“俺の女”って言われて…。それだと身体売ってバッグ買うみたいな感じじゃないですか。それは嫌でした。でもこのチャンス、無駄にするわけにいきません。考えた挙句、バッグを選びました」 後日、新宿で秀吉さんと待ち合わせをし、その足で百貨店へ。
写真はイメージです(以下同じ)
「“今日もかわいいね”って上から下まで舐めまわすように私を見た後、手を繋いできました。でも、バッグが待ってると思ったら我慢できました。お目当てのバッグを手に取り、すぐに会計へ。店員さんに“お支払い回数は如何なさいますか?”と聞かれて、“分割で”って。無理してキャバ嬢口説こうとしてたんだと思ったら悲しくなりました。
“嬉しい?”って何度も聞かれたので、その度、“うん、嬉しいよ”って答えました。このやり取りだけで、目的のお店までたどり着いたくらいです」 目的のお店とは、聖羅さんが選んだ大衆居酒屋だった。 「到着したら“ここでいいの?”って秀吉さんに確認されました。“さっき沢山お金使わせちゃったから大丈夫!”って答えました。まあ、彼といいムードになりたくなかったから選んだお店だったんですけど。それにしても、私にお酒を進めるペースが早かったですね。さっさと酔わせてホテルに持ち込みたいのが丸わかりでしたよ」
30分ほど会話を楽しんだ頃、「今日は寝かさないからな」「俺は舐めるのが好き」と言われた聖羅さん。一度は覚悟したものの、やはり「無理だ」と我に返ったという。そして、ある計画を企てる
聖羅、“とんずら”を決意
「人として最低なのは百も承知ですが、単刀直入に言います。このままバックレるという作戦です」 「まず、買ってもらったバッグに貴重品を入れ替えました。そして持ってきた3000円の合皮のバッグを空にしました。このバッグを身代わりにしたんです。そして秀吉さんに“お腹が痛い”と告げ、席を離れました。私は買ってもらったバッグとおばあちゃんからもらったお守りを持って、猛ダッシュで逃げたんです。
ぶっちゃけ怖かったです、見つかったら殺されるんじゃないかって。でも体の関係は持ちたくないし、バッグも欲しかった。人として終わってるのはわかってるんですけど…ごめんなさい」
金曜日の夜、男女で賑わう歌舞伎町の中を全速力で駆け抜けた聖羅さん。まさに“夜の蝶”のようだ。 「20分くらいして、秀吉さんからの連絡の嵐です。既に電車に乗っていたのですが、震えが止まりませんでした。まずいことをしたかもしれないと怖くなりました。秀吉さんには“お腹が痛くてトイレから出られない”と送り続けました。そしたら、彼が“嘘つくな、殺すぞ”って言い出して…。そこから無視しました」
その日以来、秀吉さんからの連絡はなかった。しかし、聖羅さんはある恐怖体験を語ってくれた。 「時間が経ってからの話ですが、私が体験入店したお店に、秀吉さんが遊びに来ていたんです。気がつかれはしなかったのですが、心臓がバクバクしました。まあ、私が悪いんですがね…」
彼女の行為は人として褒められたものではない。だがパパ活でも「物を買ってあげた途端に連絡がつかなくなった」という男性の嘆きはよく聞く。狙った女性を落としたいならば、物やお金で釣るのではなく本気で惚れさせることが大切なのだ。まあ、それが難しいのだが……。
12/16/2022
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