コンビニ袋いっぱいの缶ビールとカップ酒が」千葉飲酒暴走児童5人死傷、箱買いの缶ビールを車内に
文春オンライン6/30(水) 12:31配信
「ここは“恐怖の道”だ」
「今年3月の工事で道が新しくなってから走りやすくなったのか、ガードレールもない通学路を80キロぐらいの猛スピードで走り抜けていくトラックが多くなり、正直『危ないな』と思っていました。走行中に運転手がペットボトルを畑に投げ捨てるのも見たことがあります。あの道路を歩いているときに、後ろからやってきたトラックにクラクションを鳴らされ、びっくりして、足を畑の方に踏み外してしまい、捻挫したこともありました。事故現場のすぐ近くを、車で時速30キロぐらいのスピードで走っていたら、急加速したトラックに追い越されたこともありましたし、いつかまた事故が起きるのではと思っていました」(近隣住民)
別の近隣住民からは「猛スピードの車が歩行者の横を走り抜ける。ここは“恐怖の道”だ」という証言も聞かれた。梅沢容疑者が働いていた「南武運送」は事故現場の近くに工場を持つ。同社関係者が事故当日の梅沢容疑者の様子を語る。
「梅沢は事故があった28日、まず、およそ40キロ程度離れた千葉県市川市の建設現場に資材を運び、いったん工場に戻った。そのあと、東京都江戸川区の工事現場に資材を運び、その帰り道で昼食をとった際に酒を飲んだと聞いています。この日、梅沢は現場と工場を2往復走っていました。飲酒運転は到底許されることではありませんが、仕事に疲れ、憂さ晴らしのつもりで飲んだのかもしれません」
取材に応じた容疑者の実母
事故現場のほど近くにある梅沢容疑者の自宅から細い道路を一本挟んだまさに目と鼻の先に、亡くなった児童たちが通う朝陽小学校がある。梅沢容疑者は同校の卒業生だ。
梅沢容疑者の自宅の横には、両親が営む雑貨屋がある。朝陽小学校が指定する体操服や文房具を扱い、昔から朝陽小学校に通う児童たちに親しまれたお店だ。放課後にお店に駄菓子を買いに来る小学生の姿がよく見られたという。
6月29日、事故から一夜明けた日の午後、梅沢容疑者の母が「文春オンライン」特集班の取材に答えた。
「焼酎が好きでしたが、量は氷を入れて2杯飲んだら十分」
「本当に、ただただ、亡くなってしまった子供たちには申し訳ない気持ちでいっぱいです。駄菓子を買いに来ていた子供たちの中に、被害者の子供たちもいたかもしれない、と考えたら……。
(息子の)洋は生まれてからずっと地元で育ち、高校を卒業後、自動車整備の専門学校に通っていました。親の主観も入っているかもしれませんが、おとなしく、真面目すぎるほど真面目。以前は小学校の向かいでガソリンスタンドを夫婦で経営していました。
周囲は農家ばかりで、トラクターに燃料を入れにガソリンスタンドに行く人も多かったと思います。そのなかで、特にお得意さんだった顧客が南武運送。2005年から(ガソリンスタンドの経営を廃業し、南武運送で)運転手として働き始めました。18歳になるとすぐに免許を取っていましたから、もともと車好きだったのだと思います。
お酒はそれほど強い子ではありませんでした。焼酎が好きでしたが、量は氷を入れて2杯飲んだら十分といった感じ。外で飲むことも、私が把握する限りあまりなかったと思います」
母親によれば、梅沢容疑者が昼からお酒を飲む様子は「見たことがなかった」という。「南武運送」の上司も梅沢容疑者の印象をこう話す。
「箱買いの缶ビールを車内に置いていた」
「梅沢容疑者は真面目に働いていた印象しかありません。社内で問題を起こしたこともないし、悪い噂を聞いたこともない。至って普通の従業員だったと思います。梅沢容疑者には、会社ですれ違うたびに『安全運転でお願いしますね』と声をかけていましたが、それも、彼の運転が特に危なっかしいから言っていたわけではなく、社内の日常的な“心掛け”として、そう伝えていただけです」
しかし、さらに周囲取材を進めると、梅沢容疑者の"酒癖の悪さ"を指摘する声が聞かれた。梅沢容疑者がトラックの整備をよく頼んでいた、自動車整備会社の従業員が明かす。
「(梅沢容疑者は)よく日曜日にトラックの整備をウチに頼んでくれてました。車内も清掃するのですが、その時、目についたのは、コンビニ袋いっぱいの缶ビールとワンカップ(日本酒)。スーパーで買った箱買いの缶ビールを車内によく置いてました。さすがに車で飲むとは思いませんでしたが、週1で大量に買い込んでいたようでした」
(一部略)