『平家公達草紙』(東京国立博物館本)に、平重衡が「大炊御門の斎前院御所へ、常に参りて遊びにければ」とあり、寿永二年(一一八三)七月の平家都落の際には鎧姿で別れを告げに行き、恋人であった中将君と中納言君が悲しむと言う場面が書かれている。これは大炊御門殿の事である。 異端の皇女と女房歌人より