新古今和歌集の部屋

催馬楽 律3

何為

いかにせむ。せむや、をしのかもとりや、いでてゆかば、おやはありくとさいなべど、よづまはさだめつや サキムダチヤ

いかにせむ。せむや、愛しの鴨取りや、出でてゆかば、親は歩くとさいなべど、夜妻は定めつや さきむだちや。

 

陰名

くぼのなをば、なにとかいふ。くぼのなをば、なにとかいふ。つらたり、けふくなう、たもろ、つらたり、けふくなう、たもろ。つらたり、けふくなう、たもろ。

陰の名を、何とか言ふ。陰の名をば、何とか言ふ。つらたり、けふくなう、たもろ。つらたり、けふくなう、たもろ

※くぼ 女陰。以下の別名不詳。

 

鷹子

たかのこは、まろにたばらむ、てにすゑて、あはづのはらの、みくるすのめぐりの、うずらからせむや、サキムダチヤ。

鷹の子は、麿に賜ばらむ、手に据ゑて、粟津の原の、御来栖のめぐりの、鶉狩らせむや、さきむだちや。

 

道の口

みちのくち、たけふのこふに、われはありと、おやにもうしたべ、こころあひのかぜや、サキムダチヤ

道の口、武生の国府に、我はありと、親に申したべ、心あひの風や、サキムダチヤ

※武生の国府 越前の武生の国府。

※あひの風 東風の越の方言。

 

老鼠

にしでらの、おいねずみ、わかねずみ、おむしやうつむつ、けさつむつ、けさつむつ、ほふしにまうさむ、しにまうせ、ほふしにまうさむ、しのまうせ

西寺の、老鼠、若鼠、御裳食むつ、袈裟食むつ、袈裟食むつ、法師に申さむ、師にもうせ、法師に申さむ、師にもうせ。

西寺 不詳。奈良の西大寺か京都の西寺か?

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「その他」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事