見出し画像

新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 辻風3 風に乱るゝが如し

るゝかことし。塵をけふりのこ

とくふきたてたれはすへてめ

もみえす。おひたゝしくなりと

よむをとにものいふこゑもきこ

えす。かの地獄の業のかせなりとも

かはかりにはとそおほゆる。いゑ

の損亡せるのみにあらす。これを

とりつくろふあひたに身をそ

こなひかたはつける人かすも


(風に乱)

るゝが如し。

塵を煙の如く吹き立てたれば、全て目も見えず。

夥しく鳴り響む音に物言ふ声も聞こえず。

彼の地獄の業の風なりとも、かばかりにはとぞ覚ゆる。

家の損亡せるのみに非ず。

是を取り繕ふ間に身を損なひ片輪付ける人、数も


(参考)大福光寺本

ルカ如シ

チリヲ煙ノ如ク吹タテタレハスヘテ目モミエス

ヲヒタゝシクナリトヨムホトニモノイフコヱモキコエス

彼ノ地獄ノ業ノ風ナリトモカハカリニコソハトソヲホユル

家ノ損亡セルノミニアラス

是ヲトリツクロフアヒタニ身ヲソコナヒ片輪ツケル人カスモ

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「方丈記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事