題 因流泛酒 流れに因って酒を泛(うか)ぶ
江吏部集(羣書類従巻第百三十二文筆部より)
三月三日侍左相府曲水宴同賦因流汎酒應教詩一首
時人得處坐青苔 汎酒清流取次迴
水瀉右軍三日會 花薰東閤萬年盃
巡行波月應明府 斟酌沙風是後來
扶醉初知春可樂 魯儒猶耻洛陽才
講師
時人、処を得て、青苔に坐し、
酒を清流に汎(う)かべて、取次に迴る。
(匡衡 一礼する)
(赤染衛門 聞き入る)
水は瀉(そそ)ぐ、右軍三日の会。
花は薫る、東閤万年の盃。
波月の巡行するは、明府に応じ、
沙風に斟酌するは、これ後来なればなり。…
彰子 さっき、父上が心からお笑いになるのを見て、びっくりした。
まひろ 殿御は皆、かわいいものでございます。
彰子 帝も?
まひろ 帝も殿御に御座します。先ほど御覧になった公卿達とそんなに御変わりないように存じますが。
まひろ 帝の御顏をしっかり御覧になって、御話申し上げなされたら、宜しいと存じます。
写真は、京都市堀河の風俗博物館