新古今和歌集の部屋

花紅葉都噺 天明八年祇園会

今夏六月祇園会御神輿洗ひは例年の如く御就行ありしかどもねりものは出ざりしなり。
七月十四日の神事例年にかわることなし。されども町中軒下の灯燈は多く焼失し其上当時の困窮なれば大に略して軒々其町々の端に二ツ三ツかけしなり。七日の祭礼山鉾のかざり物も山ばかり七ツ引渡し鉾は其町の会所に飾りおゐて見物せしむ。焼失せし山鉾も焼残りたる人形など町々の会所に飾り置て見物せしむ。四条河原の納涼など例歳にかはりてものさびしくぞ見へしとぞ。
  焼失の山鉾左のごとし。
函谷鉾 四條烏丸西へ入所。但し名物明徐たん書の見送り其外少しは焼残りたり。
蟷螂山 西洞院四條上ル火災の後新に出來せしなり。
卜出山 錦小路烏丸西入少々焼残り。
郭巨山 四條西洞院東へ入所。
舩 鉾 新町四條下ル所。不殘焼失す。
菊水鉾 室町四條上ル町。
観音山 新町六角下ル町。
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