新古今和歌集の部屋

歌論 無名抄 業平家事




又、業平中將の家は、三條坊門よりは南、高倉面に近くまで侍りき。
柱なども常のにも似ず、ちまき柱といふ物にて侍けるを、いつ比の人の仕業にか、後に例の柱のやうに削りなしてなん侍し。長押も皆まろに角なく作りて、眞に古代の所と見え侍りき。

中比明が封じたりけるとて、火にも燒けずしてそのひさしさありけれど、世の末にはかひなくて、一年の火に燒けにけり。

 


○業平中將
在原業平(825~880年。父は阿保親王。在五中将とも呼ばれた。六歌仙、三十六歌仙の一人。伊勢物語の主人公

○明
安倍晴明(921年~1005年平安時代の陰陽師。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「無名抄」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事