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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 大地震4 三月ばかりや侍けむ。

みつきはかりや侍けん。四大種

のなかに火風はつねに害をな

せと大ちにいたりて變をな

さす。むかしさいこうのころとか

おほないふりて東大寺のほと

けのみくしをちなといみし

きことも侍けれとなをこの

たひにはしかすとに。すなはち

人みなあちきなきことをのへ 


三月ばかりや侍けん。

四大種の中に、火風は常に害をなせど、大地にいたりて変をなさず。

昔、斉衡の比とか、大地震ふりて、東大寺の仏の御頭落ちなど、いみじき事も侍けれど、猶この度には如かずとに。

即ち、人皆あぢき無き事を陳べ 


(参考)大福光寺本 

三月ハカリヤ侍リケム

四大種ノナカニ水火風ハツネニ害ヲナセト大地ニイタリテハコトナル変ヲナサス

昔斉衡ノコロトカヲホナヰフリテ東大寺ノ仏ノミクシヲチナトイミシキ事トモハヘリケレトナヲコノタヒニハシカストソ

スナハチハ人ミナアチキナキ事ヲノヘ

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