如行宛書簡 元禄三年四月十日 旧臘之御帖伊賀ヘ相達シ…略 此度住める處ハ石山の後長良山之前國分山と言處幼住庵と申破茅あまり静ニ風景面白候故是にだまされ卯月初入庵暫殘生を養候。比良三上湖上不殘勢田の橋めの下に見へて田上山笠とりに通ふ柴人わが山の梺をつたひ岩間道牛の尾長明が方丈の跡も程近く愚老不才の身には驕過たる地ニて御坐候。 …略 卯月十日 はせを 如行 樣