今、久方ぶりの会社の慰安旅行で北海道に来ています。
昨日は、大雪山系の麓の温泉・層雲峡に宿泊し、今日は旭山動物園や富良野のラベンダー畑を回ったのですが、バスガイドが、刻々と変化する大雪山系の山での遭難を話していました。
車窓から見える大雪山系の山々を指し、あの右側から3っつ目の山で遭難された。全体で10人の中高年者が亡くなったと話しています。
真夏とはいえ、大雪山系の山々には雪が残り、夜ともなると凍死してもおかしくないとのこと。
雨が降り、強風が吹き荒れれば、凍え死ぬ可能性も高いそうです。
警察関係者から旅行社の責任を問う声が出ていますが、報道によると防寒対策などは事前に充分説明していたとのこと。
説明が適切に行われていたとすれば、夏山を甘く見た経験不足の登山“愛好者”の意識や準備状況にも落ち度があったのではないでしょうか?
私は登山はしませんが、最近の中高年の登山者や教育の場での登山を見ていると、山を甘く見ている傾向が感じられます。
夏山はおとなしい時は、本当に爽快な運動が行え、目的地に達した時の達成感は他に代えられないと思います。
しかし、清水脩の合唱曲「山に祈る」にあるように
【怒れば巨人となって、人間の知恵を打ち砕き
ほほえめば乙女となって、穢れない愛を降り注ぐ】
となるのです。
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熟年10人死亡、夏の大雪山系が牙むいた
日刊スポーツ 2009年7月18日9時35分
北海道・大雪山系のトムラウシ山(2141メートル)、美瑛岳(2052メートル)で登山ツアー客らが遭難した事故で17日、50~60代の男女10人の死亡が確認された。トムラウシ山ではツアー客7人とガイド1人、単独登山の男性1人、美瑛岳では女性1人が死亡。夏山の遭難事故としては史上最悪の規模となった。道警は登山計画や安全管理に問題がなかったか、業務上過失致死容疑で捜査を開始した。
日本百名山・トムラウシ山が山に魅せられた中高年の登山客に牙をむいた。山頂付近に花畑や沼が点在し、多くの登山愛好家あこがれの地。しかし山上の避難小屋で夜を明かすと、絵はがきのような風景は地獄絵図に変わっていた。
ツアー客19人は16日早朝に山頂を目指し出発。他の登山客によると当日は「四つんばいでないと歩けない」ほどの強風で、雨が全身を濡らした。まず女性1人が体調悪化を訴え、ガイドとともに山頂付近にとどまった。すると他のメンバーも足を踏み外して転倒するなどして次々に脱落。残りのメンバーは下山を強行したが、気づくとその一行もばらばらになっていた。
山の風速は、1メートルにつき体感温度が1度下がるといわれる。札幌管区気象台によると、19人が登り始めた14日は晴天だったが、15日に天候は一転。16日には風速20~25メートルの強風と雨が降り始めた。山頂の気温は7度前後、体感温度は氷点下だったとみられている。
今回のツアーは、登山専門の旅行会社「アミューズトラベル」(本社東京千代田区)催行の「大雪山 旭岳~トムラウシ山縦走」。参加者は広島市、名古屋市、仙台市から出発した中高年男女19人。4泊5日で高低差約1900メートル、道のり約40キロ、計28時間歩く強行軍で、参加者は70歳以下限定。過去16回のツアーで事故はなかったという。同社によると同行したガイド3人のうち、1人だけがこの行程を十数回経験していたが、ほかの2人は同社のガイドとしては初行程だったという。
単独登山の1人、美瑛岳の1人と合わせ夏山の遭難事故としては史上最悪の規模の10人が死亡したが、そのうち少なくとも6人の死因は全身に障害が出る「低体温症」だった。
北海道警はツアー会社やガイドらの安全管理に問題がなかったか、業務上過失致死の疑いで捜査を始めた。「アミューズトラベル」の松下政市社長はこの日、北海道帯広市で会見し「けじめをつけるため社長を辞任する」と表明した。
登山家の田部井淳子さんは「(体が)ぬれた状態で風が吹くと体温が急激に下がり低体温症になるケースがある。突然歩けなくなり意識がなくなることもある。ツアーだと飛行機などの予定が決まっているために行動計画に無理をしていなかったのか。ガイドがなぜ今回の判断をしたのか疑問だ」と話している。
[2009年7月18日9時35分 紙面から]
遭難計10人死亡 大雪山系トムラウシ山・美瑛岳(朝日新聞) - goo ニュース
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