いよいよ、模擬裁判ではない本当の「裁判員裁判」が始まった。
裁判員制度が始まってから起訴された案件に限られるらしい。
内容は、マスコミが競って報道しているから書かないが
被告は殺人を犯してしまったことは認めているらしい。
その「裁判員裁判」の二日目の8月5日に始めて裁判員が証人に質問したと言う。
当然の権利ではあるが、この口火を切った裁判員は勇気が要ったことだろう。
質問内容も下記の讀賣新聞の引用のように、調書の信用性に関わる内容で、的を得たものであったようだ。
今後とも裁判員の健闘を祈りたい。
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遺族証人に女性裁判員「4番さん」が初質問
読売新聞 2009年8月4日(火)22:00
「証言と調書の食い違いが気になります」――。東京地裁で4日に開かれた路上殺人事件の裁判員裁判の第2回公判。
午前に行われた近隣住民2人の証人尋問に続き、午後には被害者の文春子さん(当時66歳)の長男(37)の尋問が行われ、女性裁判員が初めて法廷で質問した。また、長男は「悲しいし、悔しい」と裁判員らに母を奪われた思いを伝えた。この日の審理は約4時間半に及んだ。
午後1時過ぎから、文さんの長男の尋問が始まった。検察側の尋問で長男は、「葬式では、みんな『何で春ちゃんがこんなことに』と話していた」と、文さんが周囲に慕われていたことをうかがわせる発言をした。
続いて尋問に立った伊達俊二弁護士が長男に対し、「警察の調書では、(文さんについて)『きつい性格で、余計な一言を言うことがあった』と供述していますね」と指摘。文さんの言動が犯行を誘発したという見方を示そうとしたとみられるが、長男は「覚えていない」と答えた。
約15分の休廷の後、秋葉康弘裁判長が、傍聴席から見て裁判員では左から4番目に座る女性に、「裁判員4番さんどうぞ」と声をかけた。白いシャツを着た女性裁判員は、やや緊張した様子で、「先ほど話された(母親の)人物像と、調書の内容が食い違う点がひっかかるんですけれど……」と切り出した。一拍おいて、「確認の仕方はどうだったのですか」と長男の顔を見ながら、調書の内容の確認方法を質問した。
長男は「正直、覚えていない。流れの中で、ここにサインして、と言われて……」と答え、女性がさらに「(調書を)読んでサインしたんですか?」と尋ねると、「正直、覚えていない。気が動転していて……」と語った。女性裁判員は「ありがとうございました」と質問を終えた。