IAEA(国際原子力機関)は原子力推進機関で、【国際原子力村】 だ!
その【国際原子力村】 IAEA の村民の一団が、関西電力と不安院の
「妥当だ」との『ゴリ押し』にお墨付きを与えるため、来日して、大飯原発を
視察したとのこと。
その視察は、僅か一日(と言っても24時間ではなく、数時間の話)だけ。
その前提である関西電力の示した大飯原発の安全性は、時事通信報道によると
【関西電力は27日、大飯原発1号機(出力117万 5千kW)
に対するストレステスト(耐性評価)の1次評価結果を経済産業省
原子力安全・保安院に提出した。
地震に対しては 想定の揺れ(700 ガル)の 1.63倍、
津波は想定の高さ(2.85メートル)の約4倍の 11.4 メートル
まで安全性が確認された と評価した。】
という話。
これまでも、このブログに何度も繰り返し書いているが、東日本大震災で
「想定外の事態」と言って、原発爆発の言い訳をしてきた安全保安院が
【地震に対しては 想定の揺れ(700ガル)の1.63倍】
と、いまだに「想定の」 揺れという裏付けの無い数値に拘泥し、
それの安全性が【1.63倍】もあるから大丈夫という話である。
しかし、この想定の【700 ガル】を軽く上回る震度が、阪神大震災以来
数多く発生しているのは、衆知の事実である。 2,000 ガル前後の揺れも
経験済みである(※1)。
700×1.63 = 1,141 Gal の強度ではあっという間に大破する。
さて、IAEA は、この数値を妥当なものと評価してしまうのか・・・?
IAEA が 【OK】 をだしたなら、これはもう完全に 【国際原子力村】 である。
(以上は、私・JUNSKY の意見です)
(※1) 例えば、
東日本大震災レポート 第5報 2011年4月28日
では、冒頭に(独)防災科学研究所の観測値として、
水平最大加速度:2,700gal,上下最大加速度:1,880gal
三成分合成最大加速度:2,933gal で、震度は7
(宮城県栗原市築館)だったとの結果が書かれている。
また、東日本大震災 東北地方太平洋沖地震
では、各観測ポイントの加速度を紹介しています。
例えば、宮城県塩竈市:2,018 gal,茨木県日立市:1,845 gal,
宮城県仙台市:1,807 gal,等、観測点があった地点11ヶ所で
1,000gal を超している。
さらに、、NEWTON Consulting
のページでは、過去の主な事例を挙げている。
2011年: 東日本大震災 M9, 震度7, 2933ガル
2011年: ニュージーランド地震 M6.3, 震度6強, 940ガル
2010年: チリ地震 M8.8, 震度不明, 550ガル
2004年: 新潟県中越地震 M6.8, 震度7, 1700ガル
2003年: 十勝沖地震 M8.2, 震度6, 87ガル
1995年: 阪神大震災 M7.3, 震度7, 800ガル
1923年: 関東大震災 M7.9, 震度7, 300~400ガル
上記のように必ずしもマグニチュードと震度とgalは比例的ではない。
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ストレステスト、批判派委員が会見
(時事通信) 2012年1月27日(金)18:37
原発のストレステストを審議する保安院の意見聴取会に、
批判的な立場から参加する井野博満東京大名誉教授(右)
らが27日会見し「原子炉メーカーがストレステストを行い、
メーカーOBが審査している」と批判した。【時事通信社】
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「国民の信頼得られず」=批判派委員が会見―ストレステスト聴取会
(時事通信) - 2012年1月27日(金)19:03
原発のストレステスト(耐性評価)を審議する経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会に、批判的な立場から参加する井野博満東京大名誉教授らが27日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で会見し、「原子炉メーカーがストレステストを行い、メーカーOBが審査している。そういうやり方では国民の信頼は得られない」と批判した。
井野さんは、保安院の審査が東京電力福島第1原発事故以前と同様の枠組みで進められていることを問題視。「ストレステストが十分かどうかの判断は住民がすべきで、専門家は助言するという立場で議論に参加すべきだ」と述べた。
現在進められている国際原子力機関(IAEA)によるストレステストの調査についても、「IAEAは原子力推進機関で、調査期間も短い。中立、公正な調査ができるか疑問だ」と話した。
[時事通信社]
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IAEA調査団、関西電力大飯原発を視察
(朝日新聞) - 2012年1月26日(木)11:25
国際原子力機関(IAEA)の調査団が26日午前、福井県おおい町の関西電力大飯原発の視察を始めた。調査団は、政府が原発再稼働の条件としているストレステスト(耐性評価)の審査手法が適切かどうかを確かめるために来日した。1日かけて確認する。
ストレステストは、地震や津波などによる負荷(ストレス)に対し、原発の安全性にどのくらい余裕があるかを電力会社が調べ、国が評価、確認する。経済産業省原子力安全・保安院は18日、関電が提出した大飯原発3、4号機のストレステスト1次評価を「妥当」とする審査結果の素案を示している。
調査団長のジェームズ・ライオンズIAEA原子力施設安全部長は「(東京電力福島第一原発の事故後に)原発がどのように改善されているのか確認したい」と述べた。
津波11メートルまで安全=大飯1号機の耐性評価提出―関電
(時事通信) - 2012年1月27日(金)18:03
関西電力は27日、大飯原発1号機(福井県おおい町、出力117.5万キロワット)に対するストレステスト(耐性評価)の1次評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。地震に対しては想定の揺れ(700ガル)の1.63倍、津波は想定の高さ(2.85メートル)の約4倍の11.4メートルまで安全性が確認されたと評価した。
[時事通信社]
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