JUNSKY blog 2015

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日本ジャーナリスト会議も「共謀罪」ブログを注目

2006-05-16 13:21:53 | 共謀罪
日本ジャーナリスト会議(5月13日付)では、共謀罪についてのブログ・ジャーナリズムの急進展を取上げています。
ジャーナリスト会議
この記事によると、4月23日と5月7日を比べると、「共謀罪」がキーワードとして418%、「共謀罪反対」で検索して269%の伸びを示しているといいます。

 この記事の中で、『法律の準備段階また国会審議の時には社会に向かって十分な情報提供や論点提示をせず、法案成立後に法案の問題点を指摘するような報道が、市民のメディア不信を増大させているのではないか』と自己点検しているところは重要だと思います。

以下、一部をそのまま引用。
【 テレビでは『サンデープロジェクト』、新聞では『東京新聞』が共謀罪を積極的に取り上げているが、マスメディアの扱いは低調だと多くのブロガーが感じているようだ。
 中立、公平の原則を誤解し、法律の準備段階また国会審議の時には社会に向かって十分な情報提供や論点提示をせず、法案成立後に法案の問題点を指摘するような報道が、市民のメディア不信を増大させているのではないか。 ここではブログでの情報発信や議論の一端を紹介する。ホームページ閲覧の習慣がある読者には既に知っていることでもあろうが、ご自身のメールやサイトを使っての共謀罪反対の試みばかりでなく、家族、隣人、同僚などに共謀罪の危険性や反対の主張を伝える際の参考になれば幸いだ。
 『雑談日記』(5月7日)には、4月29日、『東京新聞』に電話して共謀罪を報道するように話した経過が記されている。読者・視聴者という受け手からのメディアへの働きかけが重要であることはつとに指摘されてきたが、インターネットによる個人の発信が激増した今、マスメディアと市民の関係も変わりつつある。
 ブログ言論の特徴として、様々なスタイルでの表現があげられる。一部の市民運動や労働運動が、政府・与党に反対することを専らにしての反対、というイメージを破るためにも、ユーモアをはじめ表現にも工夫がいるだろう。アフォリズムは古来、政治批判の武器となってきた。(JCJ機関紙部 保坂義久:以下、略) 】

「共謀罪」日本ペンクラブが反対を表明 (5/15)

2006-05-16 09:47:29 | 共謀罪
 犯罪を合意するだけで処罰可能な「共謀罪」新設についての国会審議がヤマ場を迎えていることを受け、日本ペンクラブ会長で作家の井上ひさし氏らが15日、都内で記者会見し「法案は個人の内心に土足で踏み込むような内容になっており、強行採決しようとしている与党に猛省を求める」との声明を発表した。
北海道新聞

「赤旗」
 井上会長はまず、「選挙で選ばれた私たちの代行人と選挙で選ばれてもいない高級官僚が乱暴に私たちの税金を使っている。共謀罪は私たちの財布の中だけでなく、私たちの心の中にまで手を突っ込んでくる法律です」とのべました。

 井上会長はさらに、「私の父親は戦前、農地を解放しようと相談したり、ビラをつくっただけで、治安維持法で捕まった。国に対してなにかいおうと相談しただけで捕まるなんてとんでもない。共謀罪は治安維持法以上の悪法」として、「この時代にこんな法律を出してくる高級官僚の常識を疑う」ときびしく批判しました。

 ペンクラブ理事の吉岡忍氏が読み上げた声明は、「このような法案に対しては、本来、自由と民主を言明し、公明を唱える政党・政治家こそが率先して反対すべきである」と指摘しています。そのうえで、「与党各党はそれどころか、共謀罪の詳細が広く知れ渡ることを恐れるかのように、そそくさとおざなりの議論をしただけで、強行採決に持ち込もうとしている」として、与党各党が一両日中にも行おうとしている共謀罪強行採決を強く批判し、猛省を求めています。

共同通信

なお、日本ペンクラブは、2005年10月17日にも声明を発表しています。

ジャーナリスト会議も声明を発表
クリック

共謀罪などへの抗議FAX、激励メールなどの送り先

2006-05-15 11:24:24 | 共謀罪
共謀罪、教育基本法、国民投票法など風雲急を告げる法案に対する
与党への抗議FAXと、野党への激励メール送付先は、下記の通りです。

自民・公明には山のようなFAXを送りつけましょう!
抗議FAX送り先:自民党各県連一覧
からそれぞれの県連をクリックし連絡先にFAXを書いてあれば、そこに送る。
リンクが無いところもある。
自民党議員ホームページ一覧から、あなたの最寄の議員HPをクリックし連絡先にFAXを書いてあれば、そこに送る。
自民党本部HPには、さすがにFAX番号は書いていないようです。
御存知の方コメントをお寄せください。
取合えず御意見箱へメールでどうぞ。自分のe-mailを表示したくないときは【aaa@aaa.aaa】など適当に入力。
公明党:業務局
衆議院議員一覧。 参議院議員一覧。 地方事務所リンク一覧 

法案に反対している野党には叱咤激励メールを!
特に民主党には、教育基本法改訂積極派や共謀罪修正成立派もいますので、国民の叱咤激励で箍(たが)を嵌めましょう。
激励メール送り先:民主党日本共産党社民党

グッドナイト&グッドラック(続き)

2006-05-15 10:39:17 | 映画レビュー
 この映画で取上げられている『赤狩り』は、アメリカで起こったよそごとではありません。

 戦前の日本でもあり、その根拠法が「治安維持法」でした。
多くの民主主義者が投獄され、日本共産党関係だけでも千数百名が拷問や、監獄の劣悪な条件化での獄死等で国家権力により殺されました。
小林多喜二の「一九二八・三・一五」を読めば当時の状況が解ります。
学者・文化人・宗教者も多数弾圧され追放されました。
 小林多喜二は作家として権力にペンで立ち向かったのですが、逮捕後直ちに拷問され、その日の内に殺されました。

 戦後1950年前後には「朝鮮戦争遂行の邪魔になる」として、マッカーシズムの直接の影響のもとに、『レッドパージ』(赤狩り)が荒れ狂い、多くの共産党員・民主主義活動家、労働組合員が公務・民間とも職を追われ生活を奪われました(公職追放)。私の知り合いにも、『レッドパージ』で職を奪われた方が大勢居ます。多くは70歳代以上の方々です。

 そして、今国会で自・公で強行採決されようとしている「共謀罪」! 
これは21世紀の治安維持法と言われる内容のもので、共同謀議を推定しさえすれば実行や実態がなくても逮捕できると言うとんでもない法案です。

 再び日本でも冗談抜きで『赤狩り』が起こりえるのです。そしてそれは民主主義を押し殺し、戦争に突入する地ならしになるのです。

 この週明けが再び山場になりそうです。
自民党・公明党に山のようなFAX(メールでは無く)を送りましょう。
「共謀罪」に反対している野党には激励のe-mailを送りましょう!
次のブログに送付先掲載。)

 そしてブログ・ネットワークを一層広げましょう。

Good Night, and Good Luck. と「共謀罪」

2006-05-14 23:55:40 | 映画レビュー
映画 Good Night, and Good Luck 「グッドナイト&グッドラック」を5月13日午後9:15から見た。
アメリカで1947年から1954年にかけて吹きすさんだ、『赤狩り』(共産主義者追放)がテーマである。

今、このブログや全国数十万のブログで取り上げられている「共謀罪」とも無関係ではない。

マッカーシー上院議員達一部の議員が「この団体は共産党系」「彼は共産党員」と決めたら何の証拠が無くても、それが“公認”されてしまう。
何しろ、運動に参加もせず、支持もしていないのに「共産党」や共産党系の団体に友人・知人が居るだけで「非米活動委員会」に召喚され、共産党との関係を自白するか、それでなければその友人・知人を密告することを求められるのだから。
これに従わないものは、追放される(職を追われる)。
一例は、『ずっと前に離婚した元妻が共産党系団体(と彼らが言う)団体の集会に出たことがある』というもので、この映画にも主人公の部下の発言として出てくる。

この映画は、1953年に「非米活動委員会」で『赤狩り』の中心となったマッカーシー上院議員のやり方をCBSTV(TVがまだ始まったばかりの頃)で、マッカーシー自身の発言を編集して放映し、その「不公正なやり口」(と、言うよりは全くでたらめなやり口)を暴露したエドワード・W・マロー(エド・マローの愛称)の闘いを描く。

私どものようにブログで好き放題発言するのではなく、綿密な取材と裏づけを持ちながらも、まさに『職を賭して』(命を懸けて)告発するのである。

この『赤狩り』の目的が、戦争遂行の邪魔になる民主活動家を政界・経済界・文化界などから一掃するためのものであったことは、『赤狩り』の開始が朝鮮戦争を前にした(中国革命や朝鮮革命が進展していた頃)1947年であることで歴史的にも証明されている。
朝鮮戦争が1953年に終わると、今度はマッカーシー上院議員が1954年に上院の「問責決議案」を受けて政治生命を事実上失う。これは、彼一人に『赤狩り』の責任を押し付け、張本人(黒幕)は無罪放免になったということだと思う。

映画の始まりは、ある米空軍将校の父や姉が『赤である』と決め付けられ、それを理由にして職を追われるというニュースから始まる。本人には何の問題も無く合衆国に忠誠を尽くしているのに、家族の問題で職を追われるのはおかしいのではないかというところからエド・マローの取材と追究が始まる・・・
この後は、ネタバレとなるので、映画を見ていただきたい。

 この映画では主として政府や軍部内の共産主義者とシンパの問題を扱っているが、1990年頃の「真実の瞬間(とき)」(ロバート・デ・ニーロ主演)では1947年から始まったハリウッドの『赤狩り』を取り上げていた。これは当に映画という思想を取り締まるものに他ならない。
 「真実の瞬間」の中で出た“Naming Name”(知り合いが共産党との関係があるかどうか名前を密告すること)という単語に強い印象を受けたものであった。

『共謀罪』を作れば、こういう思想狩りの根拠を与えることになり、最初は共産主義者を名指しにして、国民の黙認を得ながら、結局国民が声を上げられない暗黒政治を敷き戦争に突っ込んで行くのである。これは日本でも外国でもみんな同じである。

他にもハリウッドの良心を示す、この問題を扱った映画が幾つもある。

続く

共謀罪 マスコミニュース番組の限界

2006-05-13 16:42:35 | 共謀罪
今朝のFBS「ウェークアップ!」
この番組は桂文珍さんがやっていた数年前までは、割とまともなことも言っていったんですけど、このごろはコメンテイターの質も悪く、提灯番組の体ですね。

 共謀罪も一応取り上げていましたが、コメンテイターが自民党の枡添と民主党の枝野(?)と中田横浜市長と知らない女の子で、民主党も対案を出すという話になり、本質を突いていない話でした。
 特に国際条約が懲役4年と決めているという論法が前面に出て、「国際犯罪に関する」という条約の限定のほうは避けている感じ。欧州諸国の対応も、一言触れただけで突っ込んだ比較はありませんでした。
 特に現在提案されようとしている共謀罪(自民党は修正案を出したり引っ込めたり)では、国際犯罪に限定せず、国際条約を盾に『火事場泥棒』的に、国民の行動や思想を取り締まり対象に拡大解釈される可能性が極めて強いということは、視聴者には解りにくい報道でした。

 教育基本法にも触れて、愛国心の表現について、自民・民主の案を比較していたのですが、民主党代表は「そんな論議は政治家の自己満足に過ぎない」と言って、最も重要な問題である、「愛国心の義務付け」から国民の関心をそらすような言い方をしていました。
 民主党案は『日本を愛する心を涵養する』でしたっけ・・・ これは自己満足に過ぎないと言うことらしいです。(自分で言ったんだから!)

 彼の弁では教育基本法よりも、教育現場での実態の方が重要だと言う訳です。
実態も危機的状態であることは確かですが、だからと言って教育基本法の理念をなおざりにする態度は許せません。
 民主党の政策通がこの程度の頭ですから民主党もたかが知れています。

日本の面影

2006-05-13 15:55:10 | 観劇レビュー
「共謀罪」など日本の政治の動きが中心となっていましたが、久々の観劇レビューです。

 連休中の5月7日(日)東京・紀伊国屋劇場で山田太一作「日本の面影」を見ました。 演出は木村光一氏。
 この劇は、最初NHKでテレビドラマとして制作され、ジョージ・チャキリス(あのウエストサイドストーリーの主役をやった)主演で放映されたそうです。
なぜ主役が外国人かというと、主人公がラフカディオ・ハーン(劇中ではヘルンさん:小泉八雲)だからなのです。

 演劇としては、1993年風間杜夫がこの役をやって、好評だったと言う。
今回は篠田三郎が主役をやっているが、この方の顔だちから外国人にはあっているようだ。

 ドラマの筋は、ラフカディオ・ヘルン(篠田三郎)が松江に中学校教師として赴任し、松江とそこの人々に惚れてしまい、その地の人々が心配するくらい当時の(1890年明治憲法発布の翌年)日本を理想化して愛してしまう。
 
 その地で身の回りの世話をしていたセツさん(日色ともゑ)と結婚。セツさんの儀父母や祖父を引き取り一緒に生活する。
 ここでストーリーとは離れて驚くのは当時の中学校教師の給金で、これだけの家族を養えたということ。いまの教師の給料ではとても考えられない!

 ヘルンは、当時の日本の「自然」とそれと共生する人々の生活習慣(米英では「自然」は消費するだけの対象であった)や、人々が貧しいながらも助け合いながら生きている有様に感動している。
 
 ところが、次に赴任した熊本では、折からの日清戦争前夜の時代背景も反映して、松江で見た日本のすばらしい習慣を捨てて“近代化・欧米化”を進める風潮が学校にも蔓延している。
 ヘルンは、「力(ちから)ノアル者ガ勝テバイインデスカ?」「力ノ無イ者ハ、ドウナリマスカ?」と問い、世の中の動きに危惧を呈している。

 このヘルンの声が、初演時よりも今回の方が観客の強い反応を引き起こしているところに、「演劇は、なまもの。時代を反映する。」と、出演者たちの共感を生んでいるようです。
 勝ち組・負け組み、格差社会がグローバル化(実際はアメリカの利益に日本をはじめ各国を従属させる思想)により引き起こされている、現代日本を色濃く反映したメッセージ性の強い舞台となっていました。

 この日は、閉幕後 山田太一、木村光一をはじめ出演者全員が舞台にもどり、観客(地人会の友の会員)との交流会が行われ、一時間に亘り、作家・演出家の談義や質疑・応答などが和やかに行われました。 

共謀罪の狙いは「社会的連帯」に楔を打つこと

2006-05-12 09:54:13 | 共謀罪
密告社会は困ります。

隣人や同僚、知人・友人にまで疑心暗鬼を抱くようになり、社会的連帯を壊してしまいます。
共謀罪には、結果的に「密告を奨励する」項目が書かれています。
これは、企業犯罪を公にする「内部告発」とは似て非なるものです。

無実の友人までに疑いを持つ、逆に友人は信頼感を持っているのにも関わらず、「もしかして自分に猜疑心を持っているのではないか?」という不確信を生む。
密告してもいないのに、密告しているのではないか?
スパイではないかと不信感を醸成する。

共謀罪の新設は、直接犯罪を“予防する”よりも、国民の間に不信感が広がることに、より大きな影響と効果を及ぼします。

もちろん政府の狙いは、格差社会是正や憲法改悪反対やPSEや共謀罪や教育基本法や米軍基地再編反対や、あれもこれもで社会的連帯の芽が育ち始めていることを警戒し、これを『芽の内に摘む』ことにあります。

「社会的連帯」に楔(くさび)を打ち込み破壊する。
これが狙いではないでしょうか?

その上で、共産党など邪魔になるものを弾圧し、治安維持法のように対象をどんどん拡大して、『普通の』民主主義者までも弾圧し、国民の口を封ずる。
それが戦争準備と戦争遂行に繋がった、否むしろ戦争のために治安維持法を制定し拡大運用したというのが歴史的事実です。

それが、1925年に治安維持法が制定されてから実際に起こった事実です。

恐ろしい法律です。
みんなで反対の声を上げましょう。
PSE問題の時はネット上での声が政治を大きく動かしました。
ネット上での活動も「社会的連帯」の新しい手法です。
共謀罪に反対するサイトは、この数週間で数十の単位から数千に増えていると言います。
大いに広げてゆきましょう。

熱狂の日音楽祭-その8

2006-05-11 01:06:56 | 音楽レビュー
ゴールデン・ウィークに東京有楽町から丸の内地区にいたる会場で開催された「熱狂の日」音楽祭2006には、有料・無料のコンサート鑑賞者、関連グッズの購入者や「熱狂の日グルメ」での飲食客などをも含め、のべ69万5千人が参加したそうです。
公式サイト

有料演奏会への入場者も十数万人に及ぶ模様。
あるブログでは有料チケット16万枚だったそうです。
チケット平均1500円とすると、2億4千万円。
70万人が平均千円の買い物や飲食をすれば、7億円。
ざっと見積もっても10億円くらいの売上げ。すごいね!
すみません。熱狂の日音楽祭らしからず、ちょっと現実的になってしまいました。

 “経済効果”は今後調査されるでしょうが、去年のレポートは、公式サイトで公表されています。

 今年で2回目の「LA FOLLE JOURNEE au JAPON」音楽祭。
この名称では2回目だそうですが、この地区では1995年から音楽祭としては徐々に拡大しながら開催されてきたようです(会場に掲示がありました)。

 有料・無料合わせて連休中に284公演もあったというから凄い音楽祭が誕生したものです。
 そして、それらの全てが(さすがに5千人ホールで開催される演目や夜10時開始11時過ぎ終演の幾つかは除いて)開催前にSold Out!という大フィーバーぶり。
 一公演45分から1時間、有料公演でも千円くらいから最大3千円というお気軽さがクラシックファンを広げているようです。

 会場出入口の売店では、お兄ちゃん達が大声で呼び込みしながら,ナクソスやタワーレコードや10枚組み3千円の組合わせCDやお菓子やグッズ等などを売っていました。
 『上品』ではないところがまた楽しくて良い。まさにMozart好み?のお祭り気分!
 若い恋人たちも大勢見られました。まさに「熱狂の」音楽祭です。

 来年は、19世紀から20世紀の国民楽派、民族音楽がテーマとのこと。
ロシア(リムスキー・コルサコフ,ムソグルスキー,ボロディン,etc)、ハンガリー(リスト,コダイ,バルトーク,etc)、チェコ(スメタナ,ドボルザーク,etc)、ポーランド(ショパン,etc)はもとより【何故か民族楽派というと東欧が多いのは私の偏見か? そういえばフィンランドにシベリウス、デンマークにニールセンもいましたね】、日本の作曲家も考慮中とか。

 Mozartの生誕の地オーストリアのザルツブルグ(Salzbrug)では、この7月下旬から8月に掛けてザルツブルグ音楽祭が例年以上の規模で開催される様子。
 チケットの残席状況を見てみたら、日本人好みの演目は全て完売でした。
チケット情報・英語

これで、「熱狂の日」音楽祭2006のレポートを終わります。

その7へ

「熱狂の日」音楽祭 その1 に戻る。

創価学会初代会長は治安維持法で逮捕・獄死

2006-05-10 23:51:01 | 共謀罪
【公明党も共謀罪新設を推進】
 この共謀罪の新設に対して、表面的な若干の修正だけで、公明党が推進する側に立っているのはどういうことでしょうか?

 公明党が寄って立つ創価学会の初代会長牧ロ 常三郎氏は、昭和18年7月6日、治安維持法並びに不敬罪で下田署に逮捕・連行され、戸田城聖理事長(二代目会長)も逮捕・投獄となりました。
 牧口氏は、獄中においても不退転を貫き、昭和19年11月18日に東京拘置所で獄死し、戸田氏は終戦直前の昭和20年7月3日に豊多摩刑務所から出獄。
 治安維持法により弾圧され獄死させられた先人が創価学会には居るのです。
もっとも、牧口は「神道では戦争に勝てない。仏法でなければならないのだ」とあくまでも主戦論を前提にした上での自己主張をしたという説もあるそうですが。

 思想を取り締まる治安維持法と同じ意味を持つ「共謀罪」の新設を自民党と共謀して行うなど、獄死した創始者牧ロ 常三郎氏に対する『不敬罪』と言うものではないでしょうか?
 公明党は「毒を食らわば皿までも」で、自民党の投票機械として徹底的に便利使いされても、自滅するまでどこまでも付いて行くつもりなんでしょうか?

 今からでも共謀罪への共謀から離れ、この法案新設に反対に回ることを願っています。
 多くの創価学会員のみなさんが反対の声を上げることに期待します。
 また、知り合いに創価学会員が居る皆様は、この事実を知らせてあげてください。

 詳細は、下記資料(Web百科事典 Wikipedia)をご覧ください。
  戸田 城聖

共謀罪の採決をやめさせましょう

2006-05-10 22:45:23 | 共謀罪
 「熱狂の日」音楽祭2006とは、がらりと話は変わりますが、これ(共謀罪)を通してしまうと音楽も安心して碌々聴けない暗黒社会になってしまいます。
 表向きの組織犯罪防止とは裏腹に法案には幾つもの不確定要素が隠れており、取り締まる側の拡大解釈で、民主運動も取締りの対象とされかねません。

 日本共産党のしんぶん「赤旗」5月8日の記事では、次のように指摘しています。赤旗5月8日記事
********************
 政府は、『「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」の批准に伴う国内法整備だ』と言っているようですが、この国際条約はマフィアなどの国境を超える組織犯罪集団の犯罪を効果的に防止するためつくられました。
 だから適用対象も「越境組織犯罪」に限定し、かつ組織犯罪集団の関与を条件とすると明記しています。

 ところが、政府・法務省提出の法案には、こうした限定がなく、適用対象となる犯罪は四年以上の懲役・禁固に当たる罪で、六百十九種にも及びます。
(中略)
 第一に、共謀罪は国際的な組織犯罪を防止することとは関係がありません。
しかも、対象犯罪が六百十九と広範なうえ、対象団体を限定しないため、国民のさまざまな活動が適用対象とされ、犯罪の実行はおろか、準備行為にも至っていない意思の合意で犯罪とされるというもので、捜査当局の乱用の恐れははかりしれません。

 第二に、共謀の事実を立証するためには、「意思の連絡」の手段が捜査対象になり、電話などの盗聴やスパイの潜入ということになります。
さらに、共謀罪は自首したときは刑が減免されることになっており、密告の奨励など、もの言えぬ監視社会になりかねません。

 第三に、共謀罪は他人の生命、身体、財産などに被害をもたらした行為を処罰するという現行刑法の大原則を覆し、思想信条や内心の自由をも処罰の対象にできることになります。

 このような希代の悪法は廃案にするしかありません。
********************
以上、引用終わり

熱狂の日音楽祭-その7 ラスト・コンサート

2006-05-09 18:18:56 | 音楽レビュー
 ら・ふぉる・じゅるね・お・じゃぽん(LA FOLLE JOURNEE au JAPON)
「熱狂の日」音楽祭2006『モーツァルトと仲間たち』も最終日の5月6日となりました。 

 東京フォーラムのガラスの塔の地下2階の展示ホールは、期間中「ヨーゼフ2世」と名付けられ、数々の無料コンサートが開催されていたようです。
 残念ながら、私は最終日の『少しだけ』を除いて、全く見る機会がありませんでした。
 会場へのエスカレーターと階段の入口でチケットを確認しているので尋ねてみると「熱狂の日音楽祭の有料公演のチケットまたは半券をみせるだけ」といいます。
 どれか1公演でも有料で見た(または今から見る予定の)人は、誰でも気軽に入れるサービスの良さ。

 私は午後7時半のアマデウス・ホールでのコンサートの前と後にこの会場でのミニコンサートを聴きました。

 前の方は、丸の内交響楽団の演奏。
曲目はちょっと思いつかないですが、金管楽器のファンファーレのお賑やかな、まるで吹奏楽のような曲でした。
 それを途中で抜けて、初期の宗教音楽をアマデウス・ホールで(前掲)。

 これが終わった後、「ヨーゼフ2世」を尋ねてみると、このホールでのラスト・コンサートがすでに始まっていました(午後8時から)。
江口玲さん(残念ながら?男性)が解説を交えつつ演奏。
 使用しているピアノは1887年製のニューヨーク・スタインウェイだそうで、発見のいきさつと、ホロヴィッツの調律師に修理と調律を頼んだと言うお話をされていました。
江口玲

Mozartのピアノ・ソナタ第10番ハ長調他を演奏。終わりに、珍しい「グラスハーモニカのためのアダージョ」のピアノ版も。

 鳴り止まない拍手に、Mozart漬けだった聴衆のお口直しにとシューマンの「トロイメライ」を柔らかくアンコール演奏。
 聴衆は音楽祭の終わりを惜しむように暖かい拍手を送っていました。

 私も、このラスト・コンサートを「熱狂の日」のラストにして、ホテルに向かいました。

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熱狂の日音楽祭-その6 初期の宗教音楽(5/6)

2006-05-08 17:58:43 | 音楽レビュー
6日夕方も時間が取れたので、無料ミニ・コンサートを物色していたところ、
東京駅を出てすぐ右方面にある丸の内オアゾでのピアノ協奏曲と交響曲第40番の演目を午後5時半からやることがわかり、早速駆け付けました。

ピアノ協奏曲のソロは小学生。演奏は丸の内交響楽団(と思う)。
オーケストラ・メンバーは、この間小編成であちこちの会場を回遊式演奏会と称して2重奏、3重奏、4重奏などを、それぞれ演奏してきた方たちが一同に会したメンバーです。
ソリストは苦も無くMozartを弾きこなしています。
協奏曲も交響曲第40番も1楽章だけでした。
ミニ・コンサートは、殆どこの方式です。

有料チケットを取れたもう一つの枠が、アマデウス・ホールでのMozart初期の宗教音楽の夕べです(5月6日午後7時半より8時まで)。2千円。

私には初耳の曲ばかりで、聴衆の多くにとっても初耳ではなかったかと思います。

S席の後方に数列の空席がありましたが、それ以外は満席に近い状況でした。
レクイエム(5/4)は2階最後尾でしたが、この日は1階後方席で、2階席が大きくかぶさって来ていて天井反射音が届かない席。

曲目は、長い題ですが、
「証聖者の荘厳な晩課(ヴェスペレ)」(公式パンフレットの4ヶ所全てで「課」とあり「歌」ではないので)ハ長調 K339
「聖母マリアのオッフェルトリウム・へ長調」『創り主の魂』K277
「レジナ。チェリ」ハ長調 K226
解説によると後の2曲(続けて演奏された)は10代の作曲とのこと。
冒頭の1曲はザルツブルグ時代に数多く創られた実用的宗教音楽の最後の作品という。

ソプラノはこちらも韓国人のヒョン・ミョンヒ(レクイエムの方とは違うが、この方も可愛い!)、メゾソプラノ:アリリン・ブラウナー(アイルランド)、テノール:ヴィンチェンツォ・ドナート(イタリア)、バス:ティロ・ダールマン(ドイツ)、指揮:ペーター・ノイマン(ドイツ)というこれも国際色豊かな組合わせ。
合唱はドイツのケルン室内合唱団と、演奏は同じくドイツのコレギウム・カルトゥシアヌム。

あまりにも宇宙的な音に眠ってしまうのではないかと思いましたが、どうにか最後まで持ちこたえました。

その5へ   その7へ

熱狂の日音楽祭-その5 「レクイエム」

2006-05-07 00:25:44 | 音楽レビュー
これまでは、興味深いミニコンサートでしたが、全て無料演奏会でした。
そして、東京到着日の5月4日唯一取れた有料演奏会は「レクイエム」で、午後7時半開演。
「丸の内女声合唱団」から2時間おきにコンサートを聴いてきたことになります。

演奏はベルリン古楽アカデミー、RIAS室内合唱団(ベルリン)。Tカリユステ(エストニア)指揮。
ソプラノは可愛い(ホントに!)韓国人:S、イム。アルト:K、カーギル(スコットランド)。テノール:J、ミュリュス(フィンランド)。バリトン:K.ジャーノット(英国・ブライトン)という国際色豊かな顔ぶれ。

会場は5千人収容の東京フォーラムのホールA(この期間だけ「アマデウス・ホール」と称する)。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの絶筆(ラクリモサの最初の数小節で絶筆となり弟子のジュスマイヤーがMozartの残したスケッチを元に補作・完成)となり、自らを送る作品となった「レクイエム(死者のためのミサ曲)」K.626.

5千人ホールに古楽器演奏では「音が響かないのでは?」と開演前に懸念したけれど演奏が始まるとその思いは杞憂に過ぎないことが判明。
私の座席は最後列から2列目という悪条件ではあったが、それこそ宇宙からの音かのような、広がりのある音響でした。いわゆる耳のすぐそばで大きな音が鳴っているというのとは正反対の雰囲気でした。

合唱も独唱も良く訓練された声で、音程も確かで、最後列まで良く通る演奏に感動しました。

同じ公演の最終日の様子は下記から公式レポートをどうぞ。
レクイエム

その4へ   その6へ

熱狂の日音楽祭-その4 ジャズギター

2006-05-06 22:12:22 | 音楽レビュー
次いで、物色したのは、丸ビルから歩いて5分足らずの丸の内マイブラザで開催された杉本篤彦バンドによるジャズギターのミニコンサート。
杉本氏が電気ギター(いわゆるエレキギターとはちょっと違う)を演奏し、コントラバス、パーカッション、キーボードのクアルテットでの演奏。
最初が交響曲第40番の第4楽章のテーマによるジャズ変奏。
次にレクイエムから「涙の日(ラクリモサ)」のテーマをラテン風に編曲したバージョン。
続いて、キラキラ星変奏曲。
Mozartが聴いたら、泣いて喜びそうな演奏でした。

その3へ  その5へ