✳️21世紀枠
✳大阪桐蔭:守備走塁は残ってる4つのなかで1番上。決勝の履正社戦は継投がポイントかと思われるが、プラス打線の援護が必要不可欠。履正社の小柄なオーバーハンド右腕エース岩崎選手を攻略するには、配球読んでというより来た球しばくというシンプルな発想の方が良いのかも知れません。
初芝立命館:打線はなかなかしぶといだけに、3位で近畿の可能性は十分。近畿でも大阪の上位2校が強敵と潰しあい、同校がそこを外すくじを引ければ、初のセンバツゲットの可能性もあるかと思われます。
履正社:決勝の大阪桐蔭戦に向けて、オーバーハンド右腕エース岩崎選手の鍵は制球。コースでストライクをとれるかかと思われます。ストレートの強さ、変化球の切れとも全国レベルで診ても及第点のものは十分あり、特にボールになる変化球でいかに空振りとアウトを稼げるかもポイントになってくるかと思われます。さらに、大阪桐蔭の鋭いベースランニングにディフェンスが対応できるか。打線は4,5点はとれそうなだけに、投手を含めた守備でいかに踏ん張るかが鍵かと思われます。
金光大阪:3位で近畿ゲットに向け、まずは打線が相手投手陣を攻略し、自軍の投手陣が点はとられどゲームは壊さず粘れるか。投手陣をバックがいかに支えるかが鍵かと思われます。
✳投手力
大阪桐蔭:岸和田戦先発は北海道からきた長身の本格派左腕松浦選手15。腕、体全体を大きく使い伸びのあるストレートに切れのあるスライダー、後沈むのも良いですね。この日は3回2失点とやや危なっかしい内容でしたが、この秋、先発での起用まだあるかと思われます。粘りが強そうです。4回から高知からきた明徳義塾中学出身の、上背はないが本格派右腕関戸選手17が登板し2回無失点。常時お尻をストンと落とし下半身をしっかり使う投げ方に体の強さを感じる。良い意味で下半身を過度に使わずに良い球投げられるようになることも覚えればなお良いか。いきなり右打者の膝元に投げ込み死球になるも制球に自信のあるとこを見せる。その後も伸びのあるストレート、切れのあるスライダーを力まずに投げられるところを見せ、相手打者を全員差し込ます。それらの出し入れもしっかり出来ており、変わりっぱなこそピンチを招くも、そこを動じず凌ぐと最後は危なげなく3人で片付ける。この日の内容で首脳陣の評価を上げたかと思われ、今後大事な場面での起用ありそう。今のところリリーフかと思われるがそうした試合で先発を任される可能性も十分。大産大付戦では藤江投手が先発し4回無失点。ストレートの走りよくベース付近からたて割れする変化球にブレーキの効いた大きなカーブで相手を手玉に。完投換算でも活きた球を投げれるようになっているのは収穫。最後は竹中選手が1イニング問題なく締める。大差がついた場面での何てことないひとこまに一見見えるかもだが、この日のピッチングで、評価が上がったかと思われます。
四條畷:あだちと呼ばれてたエース右腕、上手からなかなか速さ感じるストレート、切れを感じる変化球投げてました。モーションが速すぎギクシャクガチャガチャした投げ方になってしまっていたことが、強豪私学にとって打ち頃になってしまってみえ、もっと体全体を使ってゆったりと投げられるようになれば、この日のような強豪私学相手でも、渡り合えるようになると思います。リリーフした背番号11の小柄な左腕に20のサイド右腕もまずまずの球投げてました。
大産大付:小柄なエースのオーバーハンド右腕吉村選手、昨年より球威、切れが増して見える。1イニングもたず降板した背番号10のこれも小柄なサイド右腕もまずまずの球投げてました。
✳打力
大阪桐蔭:岸和田戦では前の試合で3番捕手起用の吉安選手が7番に、5番ライト起用の仲三河選手が4番に変更。吉安選手は関戸選手がマウンドに上がると分かった途端に快音。それだけ関戸選手の投げる球が魅力的なのかも。先日印象に残ったセンター上野選手右右12が早くも打順上がる。他西野選手が4番から3番に。船曳選手が6番から4番に変更。船曳選手はこの間はレフトも岸和田戦はファーストで起用。8番に柳野選手右右14がレフトで起用される。これらは相手が左腕だったからかもですが何とも。先日一年生で唯一スタメン起用された前田選手ファースト左左10ですが岸和田戦では控え。途中出場も結果内容とも残せずなバッティングだったにも関わらずそのままファーストの守備についたあたりに、首脳陣の使いたい気持ちの強さが窺えるかと思われます。大産大付戦では好投手を初回で攻略。打順は初戦とほぼ同じで上野選手が7番、池田選手が8番。初回の攻略の場面は下位打線の配球の読みが光って見えました。前田選手がこの日も代打で結果出せずこの日はそのままベンチに下げられる。まだ合わせにいくようなバッティングになってしまっているため、三振を恐れず強く振ることが求められるかと思われますし、それが出来る選手かと思われます。右と左の違いはあれど、1年秋の平田選手(現中日)と似たような状態に陥って見えるため、一本出ればそれがきっかけとなり一気にいく可能性も感じます。早ければこの秋から、来年には3番4番任されてるかもですね。
大体大浪商:強豪私学として及第点レベルの強さは感じました。
四條畷:全体的には非力さは否めずも上位はなかなかのものもありました。
大産大付:中軸の体格はしっかりしてました。
✳総合力
大阪桐蔭:走塁は西野選手の判断が、岸和田戦でも良くなって見える。まだまだ攻守に課題も多いかもだが、特に投手陣がそれぞれ良さを発揮出来て見える点が、首脳陣のうれしい悩みかも知れませんね。
大体大浪商:打線は良いだけに、投手陣をバックがどれだけ支えられるかどうかが、センバツへの鍵かと思われます。
四條畷:守備はまだボール回しも途上レベル。全体的にはまだ強豪相手に勝ちを目指すレベルに達していなく見えました。投手陣はまずまずなだけに、守備が成熟し、下位打線に厚みが出てくれば、大阪桐蔭、履正社相手にロースコアに持ち込みあわよくば、までいけるチームになる可能性は秘めているかと思われます。
大産大付:投手は良いだけに、野手が攻守にどれだけ成長できるか、体を大きく分厚く出来るかによっては、ひと冬越えて大阪桐蔭、履正社相手にがっぷり四つに組むだけの力をつける可能性は秘めているかと思われます。
✳投手力
左腕藤江選手1、長身のオーバーハンド右腕申原選手10、一年生のどちらかと言えば小柄だが体の厚みを感じるオーバーハンド右腕竹中選手16いずれも迫力のストレートに鋭い変化球投げてましたが、完投を気にせずぶっ飛ばして投げることが出来たからに見え、完投換算で投げてどうかはこの日のことでは何とも。ただ、申原投手については、日々の練習を感じさせる投球ではあったと思います。注目の一年生の本格派右腕関戸選手17や長身の本格派左腕松浦選手15ではなく竹中投手が起用されたのは、単純にそれがこの日の時点での順列かと推察しながら観てました。先に触れた二人の魅力はもちろんですが、竹中投手の方が実戦面での評価が上なのかも知れません。とはいえ、関戸投手松浦投手二人の登板の可能性も、今後まだまだあるかと思われます。竹中投手が現時点で公式戦で投げさせてもらえてることが、今後吉とでれば良いなと思います。私的にはサイド右腕又吉選手がこの時点でメンバー入りしていなかったのは残念でした。中学時代見て印象残っており、切れのあるストレート投げます。
✳打力
3番捕手→一塁手吉安選手3右左、5番ライト仲三河選手9右左、二人の左打者の、左手で押し込む力の強さを感じました。ライトライン際切れそうなのが切れなかったので、そう思いました。もう一人印象に残ったのが8番センター→レフト上野選手右右12。遅い球を下半身で踏ん張ってしっかり引き付けて強さ巧さ柔らかさを共に感じさせるバッティングを披露してました。一戦級の投手と当たってどうなるかは分かりませんが、肩など守備も良い選手ですし、1年秋からメンバーに入るかとも私的雑感としては思っていた選手なだけに、今後打順が上がってくる可能性も十分にあるかと思われます。一年生で唯一スタメン起用された前田選手7番ファースト左左10ですが結果内容とも出せず同じく一年生の池田選手7番センター右右8と途中交代。ですが池田選手も目立った結果は出せずでここらの今後の起用は流動的かもですね。ですが、二人とも感じるものはあります。全体的には打順は1番セカンド→サード加藤選手4と、2番ショート伊東選手右左6、の打順は逆の方が良いかもなと思いながら観てました。
✳総合力
守備は総じて見れば例年通り。いつもの大阪桐蔭です。走塁は西野選手の判断が良くなって見え、積極性が増して見えました。この秋のベンチ入りメンバーは2年生15人1年生5人、1年生は内投手が3人。例年上級生と下級生の力量が同じくらいなら、この時期2年生14人1年生6人といった感じになるというのが私的雑感なのですが、それを基準に考えるなら、例年より下級生がやや少ないです。これは下級生がどうのこうのと言うより、それだけ上級生の野手が全体的に見て、歴代でも屈指の世代ということかと思われます。それに対して下級生は素材型の選手が投手も含めて多いという印象。良い意味で時間がかかりそうな選手が多そうで、何だか藤浪投手世代の大阪桐蔭と似たようなものを感じたりもし、大きな結果を残しそうな雰囲気を感じさせる世代に思います。これらのことから、今期の大阪桐蔭が2年ぶりの全国制覇を成し遂げるか否かは、決め手になるだけの得点力を身につけることが出来るかどうかかと思います。その鍵を握る存在が加藤選手のような気もしたりします。投手仲三河復活なるかどうかも含めて、来年夏まで、また楽しみな一年が始まりました。
✳本命
関東一(東東京):戦前の予想通り本命に推すには打力はやや物足りないが、それを補う機動力はオコエを擁した時など同校の特徴と思われ健在。そして何より変わらず本命に推せる理由が背番号10の本格派右腕谷投手の存在。ここまで2試合観る限りでは、出来る限りエースで凌いで谷投手の負担を軽くすることに心を注ぎ、決勝や強敵等肝心要の試合で彼が万全の状態でいけるよう、努めているように見える。次の鶴岡東戦では初戦のように頭はエースでいくも難しければ早めに見切りをつけて谷投手にスイッチという起用が予想される。いずれにしても、今後の谷投手の起用法が初優勝の鍵かと思われ、監督の投手起用を見てると、密かに狙っている様子が窺える。
智弁和歌山(和歌山):戦前の対抗予想から本命に昇格。理由は同校伝統の強打、ではなく本格派右腕池田陽投手の成長。秋は体の開きの早さが気になったが、今はそれが是正され非常にバランスの良いフォームになり、体全体の力をボールに伝えられるようになり、長いイニング強い球を投げ続けられるようになって見えた。加えて2回戦の明徳戦で控えの矢田投手が5回1失点と強敵相手にゲームを作ることが出来たことも大きい。残っている学校の中には同様の投手起用が出来そうな学校もまだまだ残っており、次の星稜戦もそれでくる可能性も十分考えられる。強打の智弁和歌山が投手力で19年ぶりの夏を制する鍵は、今後そういう相手とどれだけ対戦出来るか、なのかも知れませんね。
✳対抗
履正社(大阪):投手陣の安定感が全国でも発揮されればと本命に推していたが、そこまでの決め手は持ち合わせていないことが、過去2戦の内容から窺えるため対抗に評価を下げはしたが、対戦相手が想像以上と評した打線の破壊力が大会通して発揮されれば、春夏通して初の全国制覇も、現実味を帯びてくる。ただ、次の相手高岡商業は要注意だ。履正としてはここでエースをリリーフに回したいところかも知れないが、高岡商業は思いの外投打に高いレベルでバランスのとれたチームであり、サイド右腕エース荒井投手は履正打線が苦手とするタイプの投手にも見える。同校の場合、先発はあくまで清水投手、そこから右腕岩崎投手への継投で大会通して戦うことが、寛容なのかも知れませんね
東海大相模(神奈川):戦前の予想から変わらず対抗評価。近江戦では足で圧力をかけ相手の守備の乱れを誘ったが、バッティングそのもので攻略する力という点では、やや物足りなさも残った。揺さぶりに動じぬ守備力を誇る相手への対応が今後鍵になってくるかもですね。次の中京学院中京も投打に高いレベルでバランスがとれており、予断を許さぬ相手かと思われます。
明石商業(兵庫):注目の2年生右腕中森投手のレベルはやはり高い。決め手になるだけの力量はあるかと感じるが、やや整いすぎて見える分、そこまでに至っていないように感じられる。優勝するにはやはり打線がどこまで援護出来るかかと思われます。ここも次の相手には要注意。同校としては、ここで出来れば中森投手をリリーフに回したいところだろうが相手の宇部鴻城はこれまた投打に高いレベルでバランスのとれた好チームであり、そうした投手起用をするのは危険な相手かと思わせる。あくまで頭は中森投手で、展開によって早めに下げて休ませる。打線がそうした展開にもっていくべく援護することが、今後は必要不可欠かと思われます。
敦賀気比(福井):戦前は投手力は高いものがありそうなもののノーマークにしていたが、蓋を開けると思いの外打力も高く投打に高いレベルでバランスがとれており、尚且つ力強さも十分に感じられ、優勝争いに割って入る存在と見て良いであろう。2回戦では早々に大差がついたこともあり、控え投手をいろいろ試すことが出来た。その時の継投を観る限りでは、ここもまた、監督は密かに夏の全国制覇を狙っているように見えた。その中には強敵相手に先発させても面白そうな投手もいたが、次の相手仙台育英は打線の破壊力は屈指のものがあるだけに、エース右腕笠島投手を休ませるには危険な相手である。今後エースをリリーフに回せる相手に出会えるかどうかが、鍵となってくるのかも知れませんね。
✳星稜(石川)はやはりジョーカー
戦前の予想として同校の場合、本命とも対抗ともダークホースとも形容し難い優勝候補として、ジョーカー、扱いとしたが、2戦終えてその印象は変わらない。本命に推すにはやはり昨年と比べて得点力が落ちる。だが屈指の本格派右腕奥川投手はやはり決め手になるに十分な力量があり、間違いなく今大会no1の投手であろう。2回戦ではその奥川投手の稼働を最小限にとどめる事に成功した。次の智弁和歌山戦はそうはいかないだろうが、今後いかに奥川投手を休ませられる相手と戦えるかが、悲願の初優勝への鍵かもしれませんね。
✳鶴岡東(山形)は当初打力のチームかと思われたが蓋を開けると投手陣も思いの外良く残った学校の中ではダークホース的な存在。岡山学芸館(岡山)ー作新学院(栃木)は岡山学芸館打線を作新ディフェンスがいかに封じるか。学芸館のエースが初戦のアクシデントから復帰出来るかも鍵。八戸学院大光星(青森)ー海星(長崎)は光星打線を海星投手陣が封じることが出来るかが焦点かと思われます。残った学校の選手の中学時代と高校での立ち位置を考えると、敦賀気比、鶴岡東、八戸学院大光星の打力は全国でも屈指のレベルで、それでもって一気に突っ走る。ということもあるかと思われます。