じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

全校崖っぷち!!

2015-06-06 22:28:43 | 高校サッカー男子

男子高校サッカーインターハイ大阪府予選最終順位決定リーグは、明日の最終節を前に全校崖っぷちになるという、近年まれにみるスリリングな展開になっております。上位2校がインターハイに出場出来るのですが、最終節を前にした現在の星勘定は、

1位桃山学院2勝0敗勝ち点6

2位大阪桐蔭1勝1敗勝ち点3

3位履正社1勝1敗勝ち点3(勝ち点で並ぶ大阪桐蔭に敗れているためこちらが3位)

4位関大北陽0勝2敗勝ち点0

となっておりますが・・・・・、

現在1位桃山学院は引き分けでもインターハイ出場確定する状況だが負けた場合3校が2勝1敗で並ぶ可能性があり、そうなるとここまで得失点差で稼げていないだけに不利な状況に追い込まれる可能性が高い。しかも最終節の相手は今季大阪最強と目される履正社。ここまで個々の強さ巧さで劣る分、守備を固めて前線の選手の個人技で得点して勝つという、身の丈に合ったカウンターサッカーで勝ち上がり、リーグ戦でもそうした戦いをしてきたものと推察されるが果たして履正社の迫力ある攻撃をこれまでの相手の時と同様に受けきることができるかどうか。受けきれず雪崩を打って押し倒される危険性もあり。最初から引き分け狙いで凌ぎきれるほど甘い相手ではない。まだまだ予断を許さない状況かと思われます。

現在2位の大阪桐蔭は初戦で桃山学院に足下巣くわれ厳しいスタートになるも、不利と目された履正社との激しい攻防に快勝し勢いにのる。だが状況はまだまだ流動的。第一試合で桃山学院が勝てば大阪桐蔭は引き分けでもインターハイ出場確定、負ければ得失点差の争い。桃山学院が引き分けた場合も大阪桐蔭は引き分けでもインターハイ出場確定だが負けた場合、インターハイ出場がかなわなくなる。第一試合で履正社が勝った場合、大阪桐蔭はインターハイ出場に向けて最終節勝利が絶対条件となり勝っても得失点差の争いになる。第一試合は素直に考えれば履正社勝利が予想されるだけに桃山学院同様、大阪桐蔭もまだまだ予断を許さない。今日の履正社戦で勝ち点も稼げた事が、活きてくるか。

現在3位の履正社は桃山学院に勝った場合、大阪桐蔭が引き分け以下に終わればインターハイ出場確定、大阪桐蔭が勝てば得失点差の争いになるがこの場合、ここまで総得点で稼げている分、優位に立てるか。引き分けの場合、大阪桐蔭が関大北陽に敗れた場合のみインターハイ出場確定する。もし桃山学院に敗れれば、大阪桐蔭も関大北陽に敗れた場合のみ得失点差の争いでインターハイ出場の可能性が出てくる。力的には今季大阪最強のはずな同校だが、今日の大阪桐蔭戦で中盤の手薄さが原因で敗れたことにより、予断を許さぬ厳しい状況に追い込まれることになってしまった。明日の桃山学院戦、相手は引き分けでもいいだけに、終盤まで同点だと守りを固められてしまう危険性が高いだけに、序盤からラッシュをかけたい。

現在最下位の関大北陽は、明日の第一試合で桃山学院が勝った場合のみ、インターハイ出場への可能性が出てくる。この場合、まずは大阪桐蔭に勝つことが絶対条件で、その上でなお得失点差の争いになってくる。同校の場合、履正社戦で2点差つけられての敗退が重くのしかかり、大阪桐蔭相手に点差をつけての勝利が求められる。4校の中で最も厳しい状況ではあるが、チームとしてのサッカーは決して悪くないだけに、最後まで諦めずインターハイ出場を目指してほしい。

 

このように、最終節を前にして4校とも厳しい状況に追い込まれてるだけに、明日の最終節はスリリングな攻防、得失点差を睨んだ神経戦も予想されるだけに、例年にも増して必見かと思われます。

 

 


6月6日 履正社 大阪桐蔭

2015-06-06 09:35:28 | 高校サッカー男子

※履正社

4-3-3でしかもみるかぎりワンボランチという超攻撃的布陣で臨むが3失点で思わぬ敗退の要因がここにあったように感じましたし、もし普段からこのシステムなのなら、プレミアリーグでの失点の多さの原因かも知れませんね。レベルの高い相手にはもう少し中盤の守備の意識を高めた方がいいのではと感じました。中盤の手薄さが、同校の素早く鋭いパスワークが陰を潜めてしまい、裏を狙う一本のパスに頼らざるをえなくなり、いつものようにボール支配率で圧倒できなかったことも、いつもの同校のサッカーの安定が失われる結果になり、敗因となったかと思われます。とはいえ1-3で負けてるチームとは思えない試合内容には、負けてなお強し、の迫力がありました。中盤や後方の選手の正確なロングフィード、相手に厳しく寄せられた中でも大半の選手が精度の高いクロスを上げることができる。そして何より各選手の走る姿勢は感心するに値するものでしたし、各選手の均整がとれ。しかも強さを感じさせる体つきは、日頃の練習を十分に感じさせるものがあったと思います。中盤の構成などシステムの見直しさえ行えれば、強い相手にも安定したサッカーを展開でき、見た目通りに大阪の高校サッカーでは別格の強さを見せつけることができると思います。

※大阪桐蔭

 今日はボランチを中心に中盤の守備が光ったことで、相手のパスワークを奪い、一発を狙うパスに終始させたことが勝因かと思われます。足下で巧く守ってました。とはいえ3-0から後半の自陣ゴール正面でのFKで一瞬の隙を突かれて1点奪われるなどここという場面での集中にはまだまだ課題が残りましたし、ゴール前での競り合いでも負けてるシーンが目立ったと思います。今日の3得点もチームとして崩したというよりは個人技に負うところが多かったと思います。昨年も履正社には最初プリンスリーグで5-0と大勝も次は1-2で惜敗。そして冬の選手権予選では0-2と完敗。今日も内容的には3-1のそれにあらずで、現状逆のスコアで当たり前くらいの謙虚さをもって取り組めるかどうかが、今後の浮沈の鍵だと思われます。

イチオシプレーヤー

※履正社

笠村右CB14:場内アナウンスがスタンドの声にかき消されて聞き取りづらかったため名前はあやふやです。精度の高いロングフィードにゴール前でのヘッドの競り合いに強さを見せていたと思います。

佐藤右SB3:相手に詰められても精度の高いクロスを上げることができていたと思います。

田中ボランチ7:高い精度のロングフィードとおしゃれな浮き球での相手の裏を狙ったパスで、相手のGKや最終ラインに脅威を与えていました。激しく相手に襲いかかる選手が多い中、チームとしてのサッカーにいいアクセントをつけてましたし、それでいて同校の選手らしい強さも兼ね備えた、派手さはないも最も光った選手の一人と思います。

西村11左MF:相手に寄せられた中でも低くて速いグランダーのクロスを上げることができ、相手に脅威を与えていました。

林8右FW:とにかく人に強く複数の選手に囲まれても強引にこじ開けゴール前に迫り決定的な場面を作っていました。

菅原9左FW:裏への飛び出しのタイミングと走る姿勢が素晴らしかったです。失点につながるファウルをとられた場面も含めて、攻守に最後まであきらめない姿勢が光りました。

牧野10CFW:J注目のプレーヤーだが今日は目立った仕事はできず。大阪桐蔭の立場で言えば、この選手の動きを封じたことも勝因かと思われる。とはいえ、複数の選手に囲まれてもボールを失わず次につなげる姿には見るべきものがあった。

履正社は他の選手も皆、交代で出てきた選手も含めて皆、プレーに見るべきものがあったと思います。選手層が厚いですね。

※大阪桐蔭

石川22左SB:走る姿勢に見るべきものあり。絶妙なスルーパスも一本通してました。

実井4右CB:高い精度のロングフィードを披露。

黒川2左MF:後半4分、緩急をつけた巧みなドリブル突破から追加点のゴールを決める。

清水8右ボランチ:高いキープ力と足下で巧みに相手からファウルなしでボールを奪う守備が印象に。履正社のパスワークを封じ込めた立役者。後半7分にはゴール正面からのFKで通常、バナナ系のシュートを放つところを意表を突いてグランダーでカーブをかけて右隅へ決めたのは見事だった。

遠藤9左ボランチ:巧みな足下の守備が光り、清水同様、履正社のパスワークを封じた立役者となった。開始1分、先制点のアシストとなる左隅からのグランダーのクロスも見事だった。

伊東6右MF:前半1分にチームを勢いづかせる先制ゴールを決めたがそれ以外にも、同選手らしいトリッキーな動きを駆使したテクニックが光り、まるでボランチのようなタメを作るプレーができていた。守っても足下の守備で相手から巧みにボールを奪い、攻守に光るものがあった。

田村13右FW:ボランチやFWで使われる選手だが、ボールを追いかける姿勢に見るべきものがあった。

今岡?28左FW:初めて見る選手だが、ドリブルでのキープ力に見るべきものがあった。

 

以上です。