じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

男子高校サッカー冬の選手権大阪府予選展望

2015-08-09 21:59:00 | 高校サッカー

8月30日から始まる大阪府予選は、破壊力の履正社、堅守の大阪桐蔭に阪南大高、近大付属も加えた4校を中心とした争いが予想される。これら4校はいずれも全国を制する力がある。そこにプリンスリーグやインターハイ予選で上記4校と一度でも勝ったり競り合ったりしたことのある桃山学院、大産大付、金光大阪、東海大仰星、関大一といったあたりが、いわば大会の引っかき回し役となりそうだ。

 

では、上記4校を中心に大会を占ってみたいとおもいます。組み合わせは高体連のHPなどで各自で参照してくださいね。

 

※大阪桐蔭

GK上田を中心にインターハイ予選、インターハイ共に全試合1失点以内、現在首位を走るプリンスリーグでもほとんどの試合で1失点以内に抑える堅守が売りで、現在プリンスリーグ関西で首位を走り、来期のプレミアリーグ参入を視野に入れる。特にGK上田のシュートに対する反応力の高さは出色である。だがインターハイ本戦では得点力不足に泣き2回戦敗退。同校の例年の持ち味であるパスサッカーの成熟度に課題が残ることが要因かと思われる。ベスト4までの組み合わせに先に挙げた9校の名前はなく、贅沢は言えぬクジを引いたと言えるが、同じゾーンには公立私立問わず実力校がひしめく。毎年インターハイ後に失速するイメージのある同校だけに、これからのもっていきかたが気になるところである。

※阪南大高

勝ち進めば準決勝で大阪桐蔭のゾーンの学校の勝ち上がりと対戦する。現在プリンスリーグ関西で同校と首位を争う。プリンスリーグでは0-3と同校に完敗を喫しているが力は五分とみるべきであろう。今年も屈強な選手を多く揃え、縦に速いサッカーを展開。はまれば抜群の破壊力を発揮するが一方でもろさもあり、インターハイ予選では桃山学院に足元をすくわれ、最終順位決定リーグ進出をのがした。昨年同大会で履正社相手に延長まで持ち込みながら選手権出場をのがした悔しさを晴らすことができるか。同じゾーンにはプリンスリーグに所属しリーグ戦ではそこに所属するいずれの優勝候補とも五分に渡り合っている大阪産業大学付属やインターハイ予選でその大阪産業大学付属を破り最終順位決定リーグまで進出した関大北陽もおり予断を許さない。大阪産業大学付属はインターハイ予選全試合1失点以内に抑えた堅守と中盤から前線でのパスワークが特徴的。関大北陽もバランスのよいサッカーを展開する。

※桃山学院、東海大仰星、金光大阪

上記2つのゾーンの学校とは決勝まであたらぬ反対側のゾーンを見てみよう。まず登場するのが優勝候補4校がどこも属さぬ混戦ゾーン。桃山学院はインターハイ予選で阪南大高を、最終順位決定リーグでは大阪桐蔭といずれも優勝候補を撃破し、最終節引き分けでもインターハイ出場決定までいったが、最後の最後に履正社の破壊力に屈し、惜しくもインターハイ出場をのがした。カウンターを武器に、冬の選手権予選でも旋風を巻き起こすことができるか。東海大仰星はインターハイ予選では大阪桐蔭にPK戦で惜敗も予選通して全試合無失点の堅守を見せた。プリンスリーグ関西に所属する金光大阪は同大会では苦戦を強いられるも近大付属や阪南大高といった優勝候補を相手に引き分けるなど力がないわけではない。今季は柔らかいポゼッションサッカーを志向。ここもインターハイ予選では全試合1失点以内と守備は固い。これら3校、どこがベスト4に残っても、不思議ではない。

※履正社、近大付属

大阪桐蔭、阪南大高と決勝まであたらぬ反対側のゾーンで、残りの優勝候補2校が、共に勝ち進めばベスト8で対戦する注目のゾーンが誕生した。今季からプレミアリーグに参入した履正社は、そこでは苦しい戦いを強いられるも、得点力の高さは見せつけており、インターハイ予選後のサンフレッチェ広島ユース戦では3-0と完勝。その後のインターハイ本戦ではベスト8に進出し優勝した東福岡に0-1の惜敗。プレミアリーグでは0-2でしたから、昨年同様、インターハイ予選後に覚醒した跡を窺わせている。インターハイ予選では圧倒的強さで勝ち進むも最終順位決定リーグ第2節で大阪桐蔭に1-3の完敗。一転、本戦出場が危ぶまれたが最終節で桃山学院に勝利してインターハイ本戦出場を決めた。プロ注目のFW牧野やダイナミックなプレーが魅力のFW林らに注目。柔らかさとスピードと力強さをいずれも感じさせる迫力のポゼッションサッカーで屈指の破壊力を誇るが、インターハイ予選の大阪桐蔭戦では4-3-3の攻撃的な布陣が裏目に出て大阪桐蔭のカウンターの餌食に。破壊力が素晴らしい一方で、それが過ぎてややもすると乱暴にも見えるチームとしてのサッカーが見受けられたが、インターハイ予選最終節の桃山学院戦では4-4-2にしたことにより中盤が安定し完封勝利。インターハイ本戦でも昨年度冬の選手権優勝校星稜を3-0で一蹴した一方で、大会通して全試合1失点以内におさえ、ディフェンスの安定感が増したところも見せ付けた。ディフェンスの意識をしっかり持って戦うことができれば、間違いなく今季の大阪の高校サッカーの1番手に君臨し、3年連続の冬の選手権出場に向け視界良好。さらには全国制覇も現実的に視野に入れることができるであろう。プリンスリーグ関西に所属する近大付属は今期もポゼッションと縦に速くを状況に応じて使い分けてる感じで、ここも迫力あるサッカーを展開。インターハイ予選では大阪桐蔭に先制し前半リードを奪うも後半逆転負け。この悔しさを選手権予選で晴らすことができるかどうかは、攻守どちらかでいいので決め手をもつことができるかどうかであろう。この2校が対戦すれば激しい攻防が予想される。他にはプリンスリーグ関西に所属する関大一がこの2校に絡むことができるかどうか。チームとしてのサッカーに特別なものは感じないがプリンスリーグ関西では大阪桐蔭に3-0で勝利。インターハイ予選でも東海大仰星に惜敗も予選通して全試合1失点以内に抑え、守備力の高さをみせた。2校の優勝候補に一泡吹かせたいところである。

 

以上です。準決勝以降の展望は勝ち残り4校が決まってから気が向けば♪

 

 

 

 


高校サッカーインターハイ男子一回戦、大阪桐蔭、新潟明訓、市立船橋、岡山学芸館

2015-08-03 08:42:35 | 高校サッカー

※大阪桐蔭

全国大会初戦とあってか序盤固かったですね。そのため相手のペースで試合は進みました。その中で生まれた清水のラッキーな先制ゴールは最高のタイミングだったと思われ、これが大阪桐蔭のサッカーに水を与え、以降は個々の動きもほぐれたと思います。ただ、チームとしてのサッカーは最後までほぐれなかったと思います。原因はGKがいつものプレーでなかったからかなと思います。いつもならサッとSBに預けるか2列目にロングフィードするところをいつもよりワンテンポ判断が遅れてしまいほとんどが単純なパントキックになってしまい、最後までチームとしてのつなぎのサッカーができず、グランドもワイドに使えず常に狭い地域での小さなサッカーに終始してしまっていたと思います。判断ミスもいくつかあり、GKのミスで失点なってもおかしくない場面もありました。ただ、いつもならGKのファインセーブありきで失点を防ぐところを、全国大会初戦ではGKのミスをDFがカバーして無失点で乗り切れたのは収穫だと思います。それより何より、悪いなりに実力校に勝てたことが収穫。次の相手旭川実はプリンスリーグ北海道で1位を独走する強豪ですが、1つ勝ってほぐれたことと思いますし、やってくれるでしょう。

※新潟明訓

キーパーは単純なパントキックがほとんどでつなぎよりは縦に速くといった感じでした。皆足元の攻防がうまいだけでなく足元の攻防が強い好チームでした。これはフィジカルそのものが強いだけでなく、決してフィジカル頼みではないからこそできたことだと思います。序盤先にリズムをつかみながら勝てませんでしたが、キックの精度がやや低かったのと、特に後半はファウルをとられる場面が目立ったのが惜しまれるかもですね。

※市立船橋

試合前アップでの各選手の上半身下半身の太さ分厚さに驚く。コーチと見分けつかないくらい(笑)。いざ試合が始まるとそれまで関西で見ていたのとは別次元のサッカーが展開されることに。とにかくみな速い。単に速いのはもちろん、キックを蹴る時の振り足の動き、次のプレーの判断、決断、パススピード、一歩目の動きなどどれをとっても他校よりワンテンポ速かったです。横綱相撲で初戦突破。全国大会で勝ち進むべきチームの姿を見たように思います。GKからのキックは単純なパントキックと誰かに預けるかを状況に応じて瞬時に使い分けてる感じで、ポゼッションと縦に速くを臨機応変に使い分けてる感じでした。2年前のプレミアリーグ参入決定戦で大阪桐蔭を破ったときは、どちらか言えば柔らかいポゼッションサッカーの印象がYouTubeみるかぎりではしてましたが、今日見ると、その時より力強さが前面に押し出たチームに見えました。

※岡山学芸館

GKからのキックはすべて単純なパントキック。カウンター命にも見えましたが相手が相手ということもあったか。とにかく相手が悪かった。その中で点差を広げられても常に一瞬の隙を狙い続け、ついに一瞬ですがゲームをおもしろくするゴールを奪った時は思わず拍手してしまいました。

 

 

イチオシプレーヤー

※大阪桐蔭

左MF黒川2の最後まであきらめない懸命な走りがチームに水を与えましたし、キーパーの判断ミスをカバーしたCB実井4も光るものがありました。(ただしファウルをもらいやすいタイプなのは相変わらずで御用心!簡単に代えられないCBなのですから)そのほかにもボランチ遠藤9が相手に素早く寄せてボールを奪ったシーンや右MF伊東6が足元で巧みに相手からボールを奪った場面、2年生FW田村13は相変わらずボールに泥臭く食らいついてましたし、1年生FW今岡11の相手に競り勝ってのヘッドもゴールにはならずも泥臭くてよかったと思います。このチームは例年同様テクニックありますが、このチームのストロングポイントは泥臭さです。伊東は途中からボランチに入りましたがもっと見たいですね。

※新潟明訓

 FW渋木7が前半に見せた動きながらの左45度からのミドルシュートは惜しくもポストに阻まれましたが見るべきものがありました。この選手を前半で下げてしまった理由はわかりませんが、守備でなんか問題があったのかもですね。それか怪我か。ただ、こういう得点の匂いがする選手を、追いかける側が下げてしまっては勝てませんね。後CB苅部4がキーパーも抜かれたボールを落ち着いて処理した冷静さもひかりましたし、FW坂田12,左MF関口の足元の強さ、ボランチ加藤8や右MF高橋11の巧みさなども印象に残りました。後DFの田辺君5だったかな?違う選手だったかもですが、強さを前面に押し出した突破も印象に残りました。

※市立船橋

FW永藤10:いやみんなイチオシプレーヤーなのですが全員書いてたらきりがおまへん(笑)。この選手の動き出色ですね。後ろを向いて素早くターンしてゴールに向いてすぐさま決定的なチャンスを作り出すとこなんて努力だけでできるもんでもないなと。いや、ターンがじゃなくてターンひとつにしてもその動作の鋭さ加減が全然違うなと。1トップでの起用でしたが2トップにして彼をフォローするFWをつけてあげたら、彼の良さもより活きるでしょうし、チームとしての得点力ももっとあがると思います。

右SB古屋3:いやいや他の選手もみなイチオシプレーヤーなのですがこの選手どんなに難しい体勢からでもゴール前に低くて速くて精度の高い、相手に怖さを与えるクロスをあげることができますね。この選手に限らず、市立船橋の選手は皆、トップスピードの中でもスピードを緩めず精度の高いキックにボールさばきができていたのが印象的でした。

※岡山学芸館

劣勢の中でもボランチ森下6や1点差に迫るゴールを一瞬の隙を突いて決めた左MF西山9の緩急効いた突破や相手の隙を狙っては怖さを与えるプレーを見せたFW川内?11や、逆に決定的なピンチを体を張って凌いだボランチ松本14のプレーなどが印象に残りました。ほんと、相手が悪かった。岡山学芸館、決して弱いチームではありません。

 

以上です。


飛び出せ!未来の甲子園球児8月2日

2015-08-02 08:47:25 | 高校野球

※宝塚ボーイズ(兵庫)

1中後藤右右8:ガッチリしていて尻からしたがしっかりしており、背は高めで大柄感も感じさせる選手でした。威力あるストレートにも振りまけないパンチ力あり。

4左森本左左7:長身大柄。スイングスピード速く迫力あり。とらえた時の打球速い。ネット裏へのファウルフライの弾道の怖さが他の選手とは違う。フライアウトでも他の選手と違って一直線にたか~くあがり怖さを感じさせる。ベーランも鋭い。

6一茶屋右右22:長身大柄細身。守っては地肩強く打っても威力あるストレートに振りまけずレフトオーバー。パンチ力あり。決して大ぶりではない大きなスイングに力強さを感じさせる。試合前アフリカンノックは期待の表れか。まだ下級生?

9投遊前川右右14:華奢。ショートとしてのフィールディング動作に見るべきものあり。

※都城ボーイズ(宮崎)

1捕遍田右左27:上半身下半身共にガッチリ感が印象に。スイングスピード速い。

4投戸高右左17:細身背は高めで下半身はしっかりしていた。オーバーハンドから力強そうなストレートを投げる。変化球おきにいってしまうことが課題か。打っても力強いスイングで右中間真っ二つ。ベーランも鋭い。

※寒河江ボーイズ(山形)

1遊延沢右右6:華奢。膝元の難しい直球をシュアなバッティング。

4一高橋な右右3:細身。膝元の球を脇をきっちり締めてしっかりしたスイング。

6捕水戸右左2:細身。肩よい。2盗刺す。

9二熊澤右右4:小柄、華奢。守備動作機敏で動き鋭い。

※白山能美ボーイズ(石川)

1三原田右右6:大柄やや細身もガッチリ。スイングしっかりしていて尚且つバットコントロール巧み。

2二大島右左15:華奢。ベーラン鋭い。小柄だが力強いストレートにも振りまけない。

3一杉本右右1:大柄細身。左越え2塁打放つ。長打力あり。スイングスピード速くしっかりしていた。

6捕坂田右右2:華奢。ノーステップで2塁へ矢のような送球。モーションが速くなれば。

9投室田左左1:細身。オーバーハンドから伸び、威力あるストレート投げ、変化球もしっかり腕振って投げれるため切れよく緩急がしっかり使えており、変化球の出し入れも巧み。肘の使い方がうまく、柔らかく使うことができていた。フィールディング動作もよい。

※東海チャレンジャー(愛知)

 5投尾野右左18:細身。力のあるストレートにも振りまけない。ベーランも鋭い。投げても力投型で粋の良いストレート投げる。変化球もしっかり腕振って鋭い軌道を描く。今日みるかぎりでは、どちらかといえば野手向きに見えた。

※佐賀東松ボーイズ(佐賀)

1中平山右右19:華奢。スイング鋭く、ストライドの大きいベーランは迷いがない。

3投遊柿木右右16:大柄。本格派右腕の主将。直球は重たそうで球速そのものもかなり出ていた。時折変化球を置きにいくのは課題だが縦に鋭く落ちるスライダー系のボールも決め球として有効だった。ゆったりしたフォームで投げるだけでなく、肘の使い方がうまいなど、風体に似合わぬ柔らかいピッチングができるから、終盤になっても全くスタミナ落ちず。打っても変化球うまくあわせてヒット性の打球飛ばしていたが、この選手はあくまで投手で勝負すべきであろう。

4捕竹下右右24:大柄ガッチリ体型。強肩、2盗刺す。モーションもなかなか。打っても変化球に体ついていきヒット性の打球。ベーランもまずまず。

 

以上です。