早朝。新しいスモーク釜でハムを焼くのは初めてだ、結果が楽しみだ。手作りロースハムはつくし館のお正月の定番料理となった。
狂言面に、ふくれ、という女面がある。幾つかの辞書を調べたが、ふくれ、との固有の呼び方では載っていなかった。刀について、ふくれは、傷ものである。小生の、所有している一振りに、この傷がある。面のふくれ、は不満の表現で、制作した中で、散乱心、と昏沈心の心が、表情に現われた対象が面白い。左の面は、眉毛、目の左右のバランスがちぐはぐで、鼻孔が開いている。眉毛、目のアンバランスは心の不安定を、鼻孔の開きは外交的で、欲望の強さを現し。他人の秘密は絶対に守れないとの性格の持ち主である。右の面のふくれ面は、目尻が下がり、頬が腫れて下がり、鼻孔は内に閉いる。頬の様は、腎経脈の弱りを現し、足や腰も弱い。鼻孔の様は、内向的性格である。殻に閉じこもり、向上心の欠如の相である。と我が師、中国の観相の判断である。断定ではない、お多福のほとんどは頬腫である。