墓参りが無事、誰もどこぞの悪霊に取り付かれもせず
―後日談だが、心霊写真なるものも現れず―
昼間の墓場に何も恐れる事はないということで
夜の墓場ぐらいならば昼とそんなに変わりが無い気分になってきた
そして墓場を後にする
次は祖母の親戚の御宅にお邪魔することになる
が、行くのは母と祖母だけで他のメンバーは近くに商店街がありそうなので
そこでショッピングというわけだ
祖母と母を降ろし、月奈は車を走らせる
いいかんじの商店街を発見する
が、商店街というものはそもそも駐車場なるものが無い
とくに無料駐車場がある商店街は俺は見たことがない
近くに有料駐車場が無いか徘徊してみる
ジグザグに時にぐるぐる周り、ようやく見つけた
空きは5台分程度しかなかったがそんなものは関係ない
1台分さえ空いていれば全く問題は無いのである
とりあえず車の乗り降りをするたびに赤ん坊が2人いるために
ベビーカーを出してはしまい、出してはしまい、を繰り返さないといけないのだが
何年も経験している姉2人にとってはそんなものまるで苦にしておらず
息をするが如く体が反応するように、折りたたんで後ろに積んである
たたんであるベビーカーを取り出し準備にかかる
俺は特に何もすることが無いので外で景色を見ながら立ち尽くしていると
「子供たちが駐車場で暴れやんように見てて」
と言われた
これはどちらが言ったなどという無粋な疑問を抱くのは無価値だ
恐らく声に出さなくても両方が思っていることなのだから
俺は周りで何十台とある車の隙間を縫うように3人のガキ(村正、青菜、花美)
がギャーツクギャーツク走り回っているのを確認して傍に歩み寄る
ハイテンションな走り回っている子供に近づく大人はなにやら自動的に鬼の役目になるらしく
「うわーーーーーー」とか言いながら逃げ出す
子供たちが駐車場で暴れやんように見てて
これを実行するのに一番適している行動は怒る事なのだが・・・
無 理
そもそもが俺自体がガキ共の属性に近いものがあり、叱る側ではなく叱られる側なのだ
そして逃げる相手を見ると追いかけたくなるのは肉食動物的本能から見ても当然の帰結だといえる
俺は多分肉食系
敵は大量にある車の死角とその小柄な体躯を生かし、素早く回避、そして俺からの目くらましに利用する
今は丁度日が傾き始めるかどうか、という時間帯なので影で相手の場所を補足するのはやや難しい
そして相手が3人居ると言うことで目標を誰に絞るか、それを考えるのも少し時間を要する
もちろん1秒が惜しいのでそんなものは最寄の相手を探しつつ考える
そもそも相手と俺で決定的に俺が有利な点はいくつかある
1つ、足の速さ
ようやく二桁になろうという男児とようやく小学生になろうかという女児
更にはようやく年長組みになろうかという女児など23才という最も肉体が完成されているであろう年代の
成人男性にとってはその年代の子供など、100m走インパラvsマイケルジョンソン(ボルトでもいい)
結果を見るまでも無く容易に想像できるほどの差を確信する
2つ、知能
相手を捕まえるといっても、ただたんに直線的、短絡的、本能的に追いかけても効率が良くない
そもそも1対多数の戦闘をするだけで普通に戦っては勝てないだろう
やはり一番消耗するのは体力
子供は体力がかなり高い、俺個人が勝手に想像しているのは「軽いから」という理由なのだが
スタミナが多いというより減らないのではないか?
勘違いしないで欲しい、別に重い方を非難しているわけでは無くむしろ(以下略
後考えうるのは、少し表現としては正しくないのだが「新鮮」だから
スタミナの質というかそういうのが新しいので多分純度が高いのだ
大人になればなるほど使っては休み、使っては休み、の繰り返しをし、劣化しているのだろう
だが、マラソン大会でのスタミナ勝負では自信のない俺も
鬼ごっこのような断続的な瞬発力を何度も繰り返す場合はかなり得意としている
だが相手が格下ということで超必殺技を使うと即死になるので
そこは相手が楽しめる程度に手加減をしつつ相手に手加減をしていると悟られないようにうまくする
そしてこちらもしゃがみながらどこぞの蛇のように音を立てずに相手の死角から攻める
敵ももう10才になる男の子もいるので、その辺りは「忍び足」という技術は会得している
が、周りの女児は黙っていることができずなにやらこしょこしょ話をしている
「あっちからくると思うからこっちにいこうよ」だの
「今あっちにいるからこっちに来て」だの全て丸聞こえ
(ふ、10年後ならいい勝負ができるかもしれないが、今は俺が勝つ)
と諸葛亮ばりの策士気分で相手の背後を付き後ろから襲い掛かる
「うがああああああああああああああ!!!」
「いい加減にして!あんたがついとんのになにやっとんの!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ごめん・・・・なさい・・・
―後日談だが、心霊写真なるものも現れず―
昼間の墓場に何も恐れる事はないということで
夜の墓場ぐらいならば昼とそんなに変わりが無い気分になってきた
そして墓場を後にする
次は祖母の親戚の御宅にお邪魔することになる
が、行くのは母と祖母だけで他のメンバーは近くに商店街がありそうなので
そこでショッピングというわけだ
祖母と母を降ろし、月奈は車を走らせる
いいかんじの商店街を発見する
が、商店街というものはそもそも駐車場なるものが無い
とくに無料駐車場がある商店街は俺は見たことがない
近くに有料駐車場が無いか徘徊してみる
ジグザグに時にぐるぐる周り、ようやく見つけた
空きは5台分程度しかなかったがそんなものは関係ない
1台分さえ空いていれば全く問題は無いのである
とりあえず車の乗り降りをするたびに赤ん坊が2人いるために
ベビーカーを出してはしまい、出してはしまい、を繰り返さないといけないのだが
何年も経験している姉2人にとってはそんなものまるで苦にしておらず
息をするが如く体が反応するように、折りたたんで後ろに積んである
たたんであるベビーカーを取り出し準備にかかる
俺は特に何もすることが無いので外で景色を見ながら立ち尽くしていると
「子供たちが駐車場で暴れやんように見てて」
と言われた
これはどちらが言ったなどという無粋な疑問を抱くのは無価値だ
恐らく声に出さなくても両方が思っていることなのだから
俺は周りで何十台とある車の隙間を縫うように3人のガキ(村正、青菜、花美)
がギャーツクギャーツク走り回っているのを確認して傍に歩み寄る
ハイテンションな走り回っている子供に近づく大人はなにやら自動的に鬼の役目になるらしく
「うわーーーーーー」とか言いながら逃げ出す
子供たちが駐車場で暴れやんように見てて
これを実行するのに一番適している行動は怒る事なのだが・・・
無 理
そもそもが俺自体がガキ共の属性に近いものがあり、叱る側ではなく叱られる側なのだ
そして逃げる相手を見ると追いかけたくなるのは肉食動物的本能から見ても当然の帰結だといえる
俺は多分肉食系
敵は大量にある車の死角とその小柄な体躯を生かし、素早く回避、そして俺からの目くらましに利用する
今は丁度日が傾き始めるかどうか、という時間帯なので影で相手の場所を補足するのはやや難しい
そして相手が3人居ると言うことで目標を誰に絞るか、それを考えるのも少し時間を要する
もちろん1秒が惜しいのでそんなものは最寄の相手を探しつつ考える
そもそも相手と俺で決定的に俺が有利な点はいくつかある
1つ、足の速さ
ようやく二桁になろうという男児とようやく小学生になろうかという女児
更にはようやく年長組みになろうかという女児など23才という最も肉体が完成されているであろう年代の
成人男性にとってはその年代の子供など、100m走インパラvsマイケルジョンソン(ボルトでもいい)
結果を見るまでも無く容易に想像できるほどの差を確信する
2つ、知能
相手を捕まえるといっても、ただたんに直線的、短絡的、本能的に追いかけても効率が良くない
そもそも1対多数の戦闘をするだけで普通に戦っては勝てないだろう
やはり一番消耗するのは体力
子供は体力がかなり高い、俺個人が勝手に想像しているのは「軽いから」という理由なのだが
スタミナが多いというより減らないのではないか?
勘違いしないで欲しい、別に重い方を非難しているわけでは無くむしろ(以下略
後考えうるのは、少し表現としては正しくないのだが「新鮮」だから
スタミナの質というかそういうのが新しいので多分純度が高いのだ
大人になればなるほど使っては休み、使っては休み、の繰り返しをし、劣化しているのだろう
だが、マラソン大会でのスタミナ勝負では自信のない俺も
鬼ごっこのような断続的な瞬発力を何度も繰り返す場合はかなり得意としている
だが相手が格下ということで超必殺技を使うと即死になるので
そこは相手が楽しめる程度に手加減をしつつ相手に手加減をしていると悟られないようにうまくする
そしてこちらもしゃがみながらどこぞの蛇のように音を立てずに相手の死角から攻める
敵ももう10才になる男の子もいるので、その辺りは「忍び足」という技術は会得している
が、周りの女児は黙っていることができずなにやらこしょこしょ話をしている
「あっちからくると思うからこっちにいこうよ」だの
「今あっちにいるからこっちに来て」だの全て丸聞こえ
(ふ、10年後ならいい勝負ができるかもしれないが、今は俺が勝つ)
と諸葛亮ばりの策士気分で相手の背後を付き後ろから襲い掛かる
「うがああああああああああああああ!!!」
「いい加減にして!あんたがついとんのになにやっとんの!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ごめん・・・・なさい・・・