釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

3月21日 サラシを攻める

2016年03月21日 | 日記
朝、出船時に、風は殆ど吹いていなかった。

「また北風が強く吹いてくるでしょうね」

「それまでの勝負ですかね」

「サラシが出ていたら、攻めてみたいですね」

今日のお客様の、園田さん、高橋さんは足腰のしっかりした釣り師。

「平瀬アタリのサラシが出ていると良いですね」

沖からのウネリが押し寄せて、船を沖に向けるのは無理な天気。

沖の長波止を出たところで、大島内場へと向かう。

走りながら、良いサラシはないかと探していく。

鞍崎灯台下に到着。

平瀬周囲に沖からのウネリが打ち寄せ、感じの良いサラシが出来ている。

「このサラシなら、ヒラスズキが居るはず」

園田さんが、ヤヒョウ周りのサラシを見て確信する。

瀬に当たった波が大きく上下する中

「やりましょう」

心躍るサラシを見て、園田さん、高橋さんが直ぐにキャストを始める。

瀬を超すような大きなウネリの中、船を操船してサラシの的を外さないように気を付けていく。

「来た!来たぞ!」

早速、園田さんがヒラスズキを掛けた。



高橋さんも、園田さんに続けとルアーをキャストする。

平瀬周り、ヤヒョウ周りは凄く良い感じのサラシが広がっている。

上がってきたのは、2キロクラスのヒラスズキ。

「これは、小さい。もっと大きいのが居るはずだ」

園田さんが、船首に立ちキャストを繰り返す。

操船しながら、お二人の姿を見ていると、私も気持ちが熱くなってくる。

大きく揺れる船首で、バランスを崩すことのない園田さん、高橋さんの足腰は素晴らしい。

膝と腰のクッションを上手く使って、波の上下動に対応している。

「来た!また来たぞ!」

またしても、園田さんが掛けた。

少し船をバックさせて、瀬の返し波を回避する。

海面で、ヒラスズキが暴れる様子が見える。

高橋さんが直ぐにタモを用意する。

園田さんが、力強くヒラスズキを引き寄せる。

無事タモに治まったのは、4キロクラスのヒラスズキ。



90㎝近くありそうだ。

再度、平瀬とヤヒョウの間に広がるサラシに、船を進める。

周囲に、頭を出している瀬に気を付けて、操船する。

平瀬の南側に回り込み、其処に広がるサラシも攻めてみる。

「アタリが止まったね」

場所を変えるが、其処もバイトが来ない。

朝間詰めのサラシ攻めは一段落。



2枚のヒラスズキをキャッチできた。

「次は、もっと大きなヒラスズキを獲りたいですね」

朝間詰めの熱い時間を終え、今度は鯛ラバを用意する。

強くなってきた北風の中、魚探に映るベイトの群れに仕掛けを落とす。

園田さんにアタリが来た。



上がってきたのは、良型のイトヨリ鯛。

「美味しい魚ですよ」

昼過ぎまで、鯛ラバを続けたが鯛のアタリは出なかった。

「サラシをもう一度攻めて見ましようか」

「そうしましょうか」

平瀬周りのサラシを攻めるが、朝とは少し様子が変わっていた。

暫くキャストを繰り返したが、アタリは来なかったる

「やはり、朝間詰めが勝負時ですね」

「次は、10キロを目標に頑張りますよ」

園田さん、高橋さんのこの言葉に、私も気持ちが熱くなってきた。

3月20日 春遠からじ…かな

2016年03月20日 | 日記
船着け場での朝の挨拶。

「今朝の波をみました」

「見てきました。凄い波ですね。何の影響ですかね」

「分かりませんね。どうします」

「兎に角、裸バエの処まで、まず行ってみましょう。その状況でどうするか決めましょう」

裸バエの処まで来ると、北東の風と凄いウネリで沖に出るのは諦めざる終えなかった。

「吉田さん、Aさん大島の内場に行きますね」

「はい、内場で竿を出しましょう」

二人を乗せて、大島の内場に行くと、既に何隻かの船が来ていた。

ベイトの様子はどうかなと、魚探を見ながらポイントを探していると

「凄いベイトが居ますよ。ここから始めましょう」

吉田さんとAさんが、待ってましたと仕掛けを投入する。

暫くすると、Aさんにアタリが来た。

上がってきたのは、良型のイトヨリ鯛。

写真は私が魚を持って写ることに。



吉田さんにもアタリが来た。



「どんな感じですか」

「鯛みたいな気がするのですが…」

上がってきたのは、これまた型の良いイトヨリ鯛。



徐々に強くなり始めている北風の中

「今日はボーズでなくて良かった」

吉田さんが満面の笑み。

北風が強くなってきているが、今回の時化で海の中の様子が少し変化してきたようだ。

今まで余り見られなかったベイトが、増えてきている。

海の中も、春遠からじ…と行ったところか。

Aさんに再びアタリが来た。

これも、良型の丸々としたイトヨリ鯛。

「美味しい魚ですよね。嬉しいですね」

イトヨリ鯛は本命ではないが、Aさんの笑顔が良い。

今度は、吉田さんにアタリが来た。



上がってきたのは、型の良いオオモンハタ。

最近は、ハタが余り釣れていなかっただけに、嬉しい一匹だ。

続けて吉田さんにアタリ。





オジサン(ウミゴイ)が来て、ガンゾウヒラメと続けて上がった。

「後、本命が来たら五目になりますね」

「そうですね。頑張ってください」

この頃になると、北風が益々強くなって、風波も立ち始めた。

船の位置を大島に近いところに移動して、流していく。

風に押されて、仕掛けが斜めにドンドン出ていく。

「底は取れますか」

「はい、取れます」

吉田さんが、竿を立てた。



「来た!どうも本命みたいです」

竿が、海面に突き刺さるくらいに、絞り込まれている。

ドラッグ音が鳴り響き、ラインが引き出されている。

Aさんと一緒に「頑張って」と見守る。

「ゆっくりで良いですよ」

「はい、ゆっくりと行きます」

焦らずに、ゆっくりとラインを、巻き取っていく。

やがて、海面に大きな鯛が浮き上がってきた。

「デカイ!」

Aさんもその大きさに、ビックリしている。



72㎝、4.5キロの見事な真鯛。



「やった。最後にこんな大きな真鯛が来た」

吉田さんを祝福する。

「私にとって、これまでで2番目の記録物です」

破顔一笑とは、この事なのだろう。

吉田さんの釣り上げた真鯛の話題で、帰りの船中は笑顔だった。

3月19日 チャンスは逃がさない

2016年03月19日 | 日記
「おはようございます」

「おはようございます。風は今のところ無いですね。波も無いと良いですね」

赤灯台を出る時に、猪崎鼻の岩場の波を見ると、大して白波は立っていない。

行けそうだ。

正面に朝日に輝く海をみて、ポイントに走る。



「水深が一寸ありますけど、ベイトは今までで一番居ますよ」

海上に出ると、西風が吹き始めていた。

海は昨日の雨の影響もあって、遙か沖合まで濁っていた。

「昨日の時化で、底から捲り返したのでしょうね」

海上のウネリは、時折南方向から押し寄せてくる。

ウネリとウネリの谷間に船が入ると、周りが見えなくなる。

それでも、西風がこれから吹き出せば、可成り押さえるはずだ。

「来た!」



塩田さんに、今日最初のアタリが来た。

竿の曲がりからして、可成りの大物のようだ。

「ゆっくりで良いですよ。時間掛けていきますよ」

竿が、限界まで曲がっている。

可成り巻き上げたところで、魚が抵抗を見せ始めた。

ジジッーとドラッグ音が鳴り響き、ラインが引き出されていく。

「止まらん。何かに触っている」

針掛かりした大物が海底の窪みか、岩場近くを走っているみたいだ。

「我慢してくださいね」

「あっ、切れた!あっー切れた!」

巻き上げたリーダーが、ザラザラになっている。

「くっそー…後少しだったのに…」

塩田さんも、私も口惜しくて溜まらない。

その後、気持ちを切り替えるため、少し浅場のポイントに移動。

此処でも、アタリは有るが針外れを起こしてしまった。

「今日は、このまま終わりたくない…口惜しい…」

「塩田さん、初めてのポイントに行ってみますか。釣れる保証はないですけど、可能性に掛けてみますか」

「行きましょう。行きます」

この頃には、西風がウネリを可成り押さえていて、船を走らせるのも楽になっていた。

「少し走ります」

走りながら海の色をみていると、徐々に濁りが取れてきていた。

ポイントに着き、直ぐに魚探でベイトを確認する。

「塩田さん、見てください。ベイトは海底から浮き上がって可成りの数居ますよ」

「おー、居る居る」

直ぐに、仕掛けを落としていく。

着底して、リズムを取って仕掛けを巻き上げていくと

「来た!なんか来た!」



小気味よい引きを見せながら、上がってきたのは良型のメジナ。



針を外して直ぐに仕掛けを落としていく。

「また来た!」

またしても、良型のメジナが上がってきた。

しかも、2匹掛けになっている。



「此処に来て、チャンスは逃がさないよ」

「メジナの数釣りのチャンスですよ」

メジナが針掛かりする度に、型が良くなっている。

大きいのは1.5キロを優に超している。



「白子を出していますね」

釣り上げたメジナが、白子を巻き散らかしている。

私たちの合羽にも飛んできて、真っ白になっている。

「鯛ラバに工夫して、やってみます」

その一投目に、ヒットした。



今日一の良型メジナが、竿先を絞り込む。

「良い型だ。もしかしたら2キロ近くあるかな」

その後も、メジナがヒットしてくる。

気が着くと、納竿予定時間を過ぎている。

「塩田さん、返りましょうか」

大きなクーラーに、可成りのメジナが治まっている。



「そうですね。帰りましょうか。朝の口惜しさを少しは解消できた気がします。

 でも、次こそは今日の獲り逃がした大物を獲りたいですね」

口惜しさと、チャンスを逃がさなかった少しの満足感を持って帰港した。




3月18日 雨は強いし、風は強いし

2016年03月18日 | 日記
3連休を前に、雨は強いし風は強いし、どうしよう。

どうにもならないんだけど、兎に角、船の燃料は補充しておこう。

雨が降る中、ガソリンを運んで貰って補充する。

傘を差しても、腰から下はびしょぬれ状態。

明日は、もしかしたら、昼からでも船が出せるかも知れないから、用意だけはしておこう。

今日希望のあったお客様に連絡して

「大時化ですよ」

「そうでしょうね。諦めてました。ハハハッ」

と二人で大笑い。

昼からは、別なお客様の大切な用事のお手伝い。

諸々の用事を済ませて、再度海の状況を見に行く。

きっと、明日の予約を頂いているお客様から、連絡が来るはず。

海は東の強風に煽られて、白波が立ちウネリも高くなって、岩場に打ち寄せている。

夕方の状態でこんな具合か…。

でも、考えようによっては、一度、海底から潮が入れ替わるくらいに時化てくれた方が良いかも。

昨日は下り潮だったが、潮切れは少しずつ良くなっていた。



ソメイヨシノ桜の蕾も、可成り膨らんできている。

鹿児島の友人からは

「鯛のノッコミが始まったみたい」

と、連絡が来ている。

表面の流れよりも、海中、海底の潮の流れが活きてくれば、きっと鯛の食いが上がってくる筈。

アタリが小さく、針掛かりが悪いから外れたりしているが、鯛のアタリは徐々に増えている。

以前、漁師さんから聞いていたポイントでも、鯛の釣果は出ている。

数は、まだ出ていないが、そろそろ出始めるのではないか、と思っている。

大島の内場でもそうだが、沖合でも時折ナブラを見かけるようになってきた。

これまでは、イルカが邪魔して釣りにならないこともあった。

しかし、これから暖かくなってナブラが出始めたら、楽しみが増えるのは確実だ。

先日みたナブラには、海鳥たちが群がって小魚を食べていた。

時折、大きめの水飛沫も上がっていた。

「あれは何だろう。行ってみましょう」

と船を走らせたが、船が近づくと徐々に消えていった。

直ぐに魚探で海中を探ると、直ぐに大きな反応が出た。

海面付近から、海底まで反応があった。

ジグを落としたり、鯛ラバを落としたりしたが、アタリは出なかった。

要領が悪かったみたいで、チョット口惜しい。

でも、日に日に暖かくなって行く分、期待も膨らんでいく。

3月17日 午前中勝負で行こう

2016年03月17日 | 日記
これから、天気は崩れていく予報になっている。

「おはようございます。今日は午前中勝負かもしれませんね」

「そうですね」

「そのつもりで、行きましょうか」

横山さんと挨拶を済ませて、大島東沖を目指して出港する。

凪ではないが、釣りをするには程良い感じの波だ。

「ベイトは結構纏まっています。始めましょうか」

下り潮が、ゆっくりと真南に向かって、流れている。

潮の色は、相変わらず菜っぱ潮だが、潮切れは少しずつ良くなって居るみたいだ。

「来た!」

横山さんの竿が、早くも何かのアタリを捕らえた。

コンコンと竿先を叩くアタリは、真鯛だ。



上がってきたのは、真鯛。

「出足良いですね。これからまだまだ行けますよ」

船を元に戻して、二流し目。

横山さんにアタリが来た。

「今度は、重いけどそんなに引きません」



上がってきたのは、型の良いガンゾウヒラメ。

魚探に映るベイトも、少しずつ増えてきている。

仕掛けを落とすと直ぐにアタリが来たが、上がってきたのは丸々としたエソ。

「これが鯛なら言うことないのに…」

直ぐに放流する。

エソが連発するようになった事もあり、ポイントを移動する。

この頃から、東風が強くなり始め少しずつ波も出てきた。

「東風が吹くのが早いですね」

風を気にしながら、水深70メートルのポイントに入る。



しかし、風波が立ち始めて釣りづらい。

「風裏に移動しましょうか」

大島灯台下の西側に入る。

風に押される形で、南西に船が流される。

横山さんにアタリが来た。



「鯛みたいです」

竿先を叩く、良い感じのアタリだ。

ゆっくりと引きを楽しみながら、巻き上げていく。

「もう少しです。ゆっくりで良いですよ」

後少しの処で、針掛かりした獲物が走った。

「あっ…。はずれた…」

後少しで、姿が見えるところまで来て、針はずれだ。

「口惜しい…。後少しだったのに…」

気を取り直して、仕掛けを落としていく。

直ぐにアタリが来た。



「今度は、重いだけです」

上がってきたのは、本日2匹目のガンゾウヒラメ。



「さっきの外れがあるから、嬉しいような変な感じです」

横山さんが、笑顔で魚を掲げて、写真をパチリ。

この後は、またしても丸々としたエソが、連発するようになった。

この後、水島近くまで出てみたが、相変わらず北東の風が強く吹いている。

「今日は、引き上げましょうか」

「そうですね。明日からは海が荒れるでしょうから、また来週ですね」

笑顔で帰港した。