イワチドリ(岩千鳥)、ラン科ヒナラン属の球根(塊根)植物である。ちょっと見、クリオネみたいだな。
1~2年鉢で楽しんだ後、地植えにした。すでに3~4年になるだろう。
すぐ姿を消してしまうだろうと思っていたが、予想外に踏みとどまってくれ、少しずつ増えてさえいる。
イチリンソウ属の花が終わりを告げようかという頃、薄桃色のイワチドリが庭を舞う。
昨年、近くの花友さんのお宅を訪ねた際に、綺麗だからと切り花を持たされた。
ただ、飾るのは味気ないと思い、大部分を鉢に挿した。
この1本だけが根付き、つぼみさえ付けてくれて、いまに至る。
ほどなくほころぶことだろう。手ずから挿した木本が年を重ねていく、そんな景色を見ている自分が居るなんて、数年前までは考えられなかったよ。
始めに、目に見えるか見えないかくらいのつぼみを付ける。それが、日を重ねるごとに、このように10㎜を越えてくる。
ここで終わりではない。時が至ると花被片が落ち、花糸だけとなった花茎がこれ見よがしに風にそよぐようになる。これがまた面白いのだ。
昨春、別々の場所から1ポットずつ仕入れた。花付きは芳しいものではなく、焦がれていた実の一つだになきぞ悲しきといった体たらく。
それでも、上手い具合に夏を凌ぎ、年を越して、この艶姿! あっ、まだ咲いたわけじゃないのだから、いまからはしゃいではいかんぞなもし。
という訳で、自重しつつカメラを向けて撮ったのがこの一枚。どうだろう、今年は期待できると思うのだが・・・。
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