フラッシュバック! とある花との遭遇で、山中湖花の公園で見たコノフィツム属を思い出した
花の写真を撮り始めて1年ほど経ったある日、山中湖畔にある花の公園を訪れた。2016年10月11日のことである。
フジアザミとか、トリカブトとか、ハマギクなどたくさんの花を見て、温室へと向かった。そこで目にしたのがコノフィツム属、いわゆる多肉植物のメセンの仲間であった。
ぷっくらとした単幹の葉に、とても細い黄色の花びらをたくさんつけた花がちょこんと一つ乗っかっている。その奇妙な形態に、こんな植物もあるんだと驚いたものである。
今日のブラ散歩は貸し農園からHCへ。行き着いた先が先だけに、その結末は見えていた!
12月11日、そこには、たくさんの紅葉した葉を残し、背伸びをしてでっかい空に挑んでいたメタセコイアがいた。
12月27日、いまはすっかり葉を落とし、美しい裸身を晒していた。
踏み分けられた小径には、ゼニバアオイが土にこびりつくように生えていた。
越年生、または短命な多年草とされるこの草は、春ともなれば花茎1cmほどの小さな五弁花を付ける。
一般的に、多年草は葉を朽ちらせることをしない。それでも、さすがにこの時期、寒さに震え、表情はあまり冴えたものとは言えないようだ。
隈なく見たわけではない。だけど、花と認識できるものは視野の中に入ってこない。
ちょっと肩を落とし、HCへと向かう。目と鼻の先だ。柚子入りの七味唐辛子があれば買ってこいと言われていた。ここは、ある程度食品も置いている。屋内の棚をチェックしてみたが無いようだ。柚子入りなんてそうそう置いていないよね、普通のショップでも。
通り過ぎてきた屋外の花卉売り場に戻り、そそくさと帰ろうとしたが、ナニモノかが後ろ髪を掴んで離さない。それが、フキタンポポ(蕗蒲公英)というキク科フキタンポポ属の多年草であった。仕方ない、連れて変えるとするか。1ポットだけだぞ!
一点の雲もとどめぬ空のカンバスに、あのフジアザミを育んだMt.Fujiがくっきりと描かれていた。
けっこう大きく見えるんだ、こんな日は。車で30分も走れば行き着いてしまう、そんな錯覚を覚えちゃうほどだよ。
よく見ると、いや、それほど凝視するほどのこともなく、この個体には葉がないことがわかる。
その代わり、ぶつぶつとつぼみが折り重なるようについている。奇天烈な態様である。
そう、花卉陳列棚に並んでいるその姿を見た時、花の公園のコノフィツム属の花を思い出したのだった。
もちろん、よく見ればまったく似ても似つかぬシロモノなのだけど、細いテープのような花びらが僕を幻惑させたのだろうか。
コルツフット(英名)とか、款冬花(かんとうか:生薬名)とも呼ばれ、花期が1~3月とされるところから、正月用の花として販売されているのだとか。
1ポット298円+税だから、少々お高い福寿草の代わりにはもってこいの花かもしれないよ。
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