バードの入り口
バードは、軽井沢、ジャズ喫茶をキーワードとして、親父がインターネット検索し、3年ほど前に偶然見つけた。
ここは僕が正々堂々と入れる唯一の店である。ペット同伴可なのである。
犬は当然として、猫までは想定内であったろうが、亀はどうであったろうか。
ジャズファンならバードと言えばピンと来るはず。 チャーリーパーカーの愛称である。
実はもう一つの意味がある。言葉そのまま鳥である。
バードは北軽井沢の雑木林の中にある。本街道から少し離れているので、時折通る車の音もほとんどきこえない。
店の前に立ち耳を澄ませば、入り口から僅かに漏れるジャズのメロディー、そこに、時折、小鳥たちの囀りが交差する。
店は住居の一部屋を喫茶室としており、雑木林に囲まれた庭のテーブルもまた店の延長である。庭のそこかしこには給餌台が置かれ、小鳥達のサンクチュアリになっている。
庭から見た建物外観
三角屋根の開放感溢れる建物。
著名な建築家の設計した家を気に入り、その許可を得て、そのままに作ったそうである。
バードウオッチングには最適である。 お店は主人と奥さんの二人三脚で切り盛りされている。
ジャズが好き、小鳥が好き、自然が好きなご夫婦の趣味が高じて、住居の一部をジャズ喫茶として解放しているように思える。
ご主人は元外洋航路の船乗りさん。終の棲家としてこの地を選ばれた理由はその辺にもあるのかもしれない。そんな勝手な想像を膨らませると、とてもロマンティックな気分になる。
もの静かなご主人、お客さんを甲斐甲斐しく歓待する明るく活発な奥さん。爽やかで和やかな雰囲気は、その場に居合わせて人を知らず知らずにアットホームにしてしまう。僕もその一亀である。
奥さんを見ていると、店が終わる頃にはどっと疲れが出るのだろうなーと余分な心配してしまう。
この奥に何があるのだろう?
*インフォメーションお店の営業期間は、5月連休前から11月初めまでの約6ヶ月、営業時間は11時から18時。火・水曜が休業日である。
ジャズ喫茶なんだからどんな音がしているんだと、気になる人もいるでしょう。どちらかと言うと古めのオーソドックスなスイングジャズ。
LPも掛けてくれるが、CDが多いようだ。
装置はと言えば、JBLの中型2WAYのSP。アンプはラックスマンの半導体式プリメイン。CDプレイヤーはDENON製。LPプレイヤーは?
何れも型番不明と言うか、親父は禄に見なかったようだ。行くと、直ぐに居間に通されてしまうので、覗く暇がないと言う事情もある。ご主人に訊いたとしても、装置そのものには大きな拘りは持っていないと思う。
居間にはジージアローデザイン、マホガニー製?のSONY一体型CDプレーヤーが置かれ、ジャズが小音量で流されている。
何れにしてもバックグランドミュージックで、この場にはピッタリなのだ。
最近、この機種が変わった。前の機種は壊れてしまったのだろうか。
「バード」に行くと、装置はどうのと言う詮索はどうでも良くなります。
ジャズ喫茶店の音を☆マークでランク付けしている方がいる。
バードを訪れて、「その音は超越」と表現している。周囲の環境、店の佇まい、店主と奥様・・・、確かに、言い得て妙な表現である。
この日は肌寒かった。
ハッピー メリー クリスマス!
おじさん、おばさん こんにちは お元気ですか。
今年は例年にない厳しい冬。下界からそちらを見上げると真っ白な浅間山が見えます。一面の銀世界なんでしょうね。ブルブル・・・・
こちらは雪こそありませんが、赤城颪の冷たい北風が吹き抜け、すっかり真冬の様相です。 お店が休業期間になり早1ヶ月半、今はお二人の静かな生活を取り戻されていることでしょう。
満を持して、バードをご紹介しようとしていたのに、写真が見つからない。親父の奴、あれだけ撮っていたのにどこにやったのやら・・・・・
いつものことですが呆れております。見つかりましたら直ぐに入れ替えますので、許してやってくださいね。
春になりましたら、母と親父を連れてお邪魔します。
良いお年をお迎え下さい。 カメック