超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

打上げに失敗したTaurusロケットとは?

2009年02月26日 18時58分50秒 | Weblog
さて、そのTaurus XLってどんなもんよ?と。

 「Taurus XL」はオービタル・サイエンシーズ(Orbital Sciences)社が運用してい全段固体ロケット方式という非常に珍しい方式の固体ロケット。メインエンジンにはスペースシャトルの固体ロケットブースターの生産メーカーとなるATKランチ・システムズ・グループ(旧チオコール)が生産を行っているICBM「ピースキーパー」の1段目を使用。2~4段目は自社のPegasusロケット用の固体ロケットブースターを使用している。

 ロケットは構成により4桁の識別名称が付けられており、今回失敗したものは「Taurus XL 3110」というもの。最初の3は第一段の推力を増加させたXL仕様。次の1はフェアリングサイズが63インチ、以後は3段目以降のモーターの種別を表わしている。

 4段目の衛星フェアリング(画像下参照)はかなりの重量があるため、衛星フェアリングが切り離されると、衛星を積んだ4段目部分は自重が軽くなった分だけ加速が付き「ジャンプ」した状態となる。

 しかし、今回の打上げでは衛星フェアリングの分離ができなかったため、4段目の衛星フェアリングはジャンプすることができず、重量過多の状態で弾道コースを描いて太平洋上に落下した模様だ。

 この衛星フェアリングはカーボンファイバー製で、分離ボルト(Explosive Bolt)を使って左右が固定されており、地上から信号が送られると分離ボルトが爆発を起こすことで連結部分が分離し左右に外れる形となる。フェアリングの分離は、既に空気抵抗はほとんどない宇宙で実施されること、また、分離ボルトは機構的に単純で、信頼性は高いということもあり、信号が送られたのにも関わらず、爆発が起きなかったことは考え難く、状況から判断して、ロケット内での分離信号の処理に問題が発生したという可能性が高そうだ。

 事故原因の調査は主に、打上げに際して地上に送られてきたテレメトリーデータを解析することで進められることになるが、衛星フェアリングの分離失敗という予想外の事故の発生に、宇宙先進国であるはずの米国の威信は大きく傷つくものとなっている。

 日本で同種な事故が起きたとすれば、恐らく、墜落した衛星フェアリングの回収を試みることになるだろうが、今回、衛星フェアリングは南極に近い南太平洋上に落下した模様で、気象条件等から考えて、回収は難しそうだ。


宇宙空間も海底も、人類にとっては困難な環境である。
原因究明するなら、回収という行為は絶対的に必要だ。
気象条件等から考えてというか、技術的にもムリなのか?

ポーカロ・ライン、tangentスピーカーの最上位モデル

2009年02月26日 18時57分13秒 | Weblog
株式会社ポーカロ・ラインは、デンマークtangent audioの新スピーカー2シリーズ3モデルを3月15日より発売する。ミドルクラスのユーザーをターゲットにしたラインナップだという。

 価格はフラッグシップモデルのトールボーイ型スピーカー「PRESTIGE」が735,000円。受注後のオーダーになるという。また、値段を抑えた下位モデル“LOUNGEシリーズ”も発売。トールボーイ型スピーカー「LOUNGE L26」が336,000円、ブックシェルフ型スピーカー「LOUNGE L6」が189,000円。いずれもペア価格となっている。


■PRESTIGE
 光沢を持たせたピアノフィニッシュ仕上げで、独特の曲線デザインを採用したトールボーイ型スピーカー。ボディカラーはブラックとホワイトの2色を用意する。
 2ウェイ3スピーカーのバスレフ型。ツイータは26mm径の「SCANSPEAK D3004」を搭載。「中高域のつながりをスムーズにし、指向性の広い高域再生を実現。その結果、ワイドポジションでのステレオ再生が可能になった」としている。またウーファは165mm径ミックスド・ファイバーコーンを2基搭載。
 それぞれのユニットの特性と位相管理を調整する低損失のクロスオーバー・ネットワークを採用。再生周波数帯域は29Hz~33kHz±3dB。インピーダンスは4~8Ω。能率は89dB。外形寸法は215×300×1,250mm(幅×奥行き×高さ)、重量は31kg。


■LOUNGE
 LOUNGEはPRESTIGE直系のスピーカーで、トールボーイ型「L26」とブックシェルフ型「L6」の2モデルをラインナップ。ともにピアノフィニッシュ仕上げで、ブラックとホワイトの2色のカラーバリエーションを用意する。
 L26は2ウェイ3スピーカーのバスレフ型。ツイータは26mm径のVifa製を採用。ウーファは165mm径ミックスド・ファイバーコーンを2基搭載している。再生周波数帯域は31Hz~27kHz±3dB、インピーダンスは4-8Ω、能率は89dB。
 L6は2ウェイのバスレフ型。採用ユニットはL26と同じでウーファは1基となる。再生周波数帯域は33Hz~27kHz±3dB、インピーダンスは4-8Ω、能率は87dB。
 外形寸法と重量はL26が200×280×945mm(幅×奥行き×高さ)/17.6kg、L6が200×280×310mm/6.5kg。


あんまり好きなメーカーではないんですが。
デザインはカッコいいかも。それだけ…

免疫耐性エイズウイルスが広がる、感染者調査で確認

2009年02月26日 18時56分02秒 | Weblog
 遺伝子変異で人間の免疫が効きにくいエイズウイルス(HIV)が広がっていることが、熊本大などの国際チームによる8か国2000人の感染者調査で確認された。

 ワクチン開発戦略の見直しを迫る内容。26日付の英科学誌ネイチャーに掲載される。

 HIVが体内に入ると、細胞内で増殖を繰り返し、エイズが発症する。体内の免疫細胞は、感染した細胞内で、ヒト白血球抗原(HLA)と呼ばれる特殊なたんぱく質と結合したHIVを攻撃するが、ウイルス内のある遺伝子に変異が生じると、免疫細胞が攻撃できなくなる。

 研究チームはまず、特定のHLAが先天的にある感染者に注目。その細胞内の変異ウイルスを調べたところ、全体の96%から検出された。変異ウイルスがなぜ発生したかは不明だが、HLAのない感染者の29%からも検出された。HLAがある感染者の体内で変異ウイルスが増え、それが性感染などを通じ、HLAのない感染者に広がったらしい。


人間が本来もっている免疫までも騙してしまうのか…
確実な治療方法すらないのに、さらにその上を行くか?

やはり人類は未知のものに激しく弱いね。
こういうニュースや研究結果を聞くと…
なんて脆い存在なんだと思い知らされる。

でもそれから救う研究もして実績をあげてるんだから。
満更でもない。と思うのは矛盾してるんでしょうか。

ただ、現実問題として…特効薬なんてなかなか出来てないよね。

近日中にソニーがPS3の値下げを発表か、アナリストが大胆に予測

2009年02月26日 18時55分21秒 | Weblog
幾度となく値下げのウワサが流れ、実際昨年10月にHDD容量を2倍にして別売りの振動コントローラー「DUALSHOCK3」を同梱することで実質値下げを行った80GBモデルのPS3が発売されましたが、ソニーが近日中にPS3の値下げを行うかもしれないという予測をアナリストが明らかにしました。

記事によると、投資会社Janco PartnersのアナリストであるMike Hickey氏が2~3日の間にソニーがPS3の値下げに関する発表を行うであろうと推測したそうです。そしてソニーがPS3の販売ペースを上げるためには、100ドル(約9750円)程度の値下げが必要であると考えているとのこと。

また、仮に数日中に値下げが発表されなかった場合も、4月から6月までの間にPS3の値下げが行われるであろうと市場は予期していると述べています。

非常に気になる予測ですが、本当に値下げが行われるのでしょうか。なお、以下の記事によるとマイクロソフトのXbox360のプロダクトマネージャーであるAaron Greenberg氏も、2~3ヶ月以内にPS3の値下げが行われることを今年1月に予測しています。


これからの時期に値下がりしてくれるのはありがたい。
ど~せGTかFFの新作でるまで買うつもりないし。
PS2対応なのかどうかは知らないけど、面倒だから対応して!!

HDDも自分で換えるからなぁ~。
抱き合わせより、本体の根本的な値下げをして頂けるほうがありがたい。
期待したい内容ですね。

電源プラグ自体が超小型PC。米Marvell社のプラットフォーム『SheevaPlug』

2009年02月26日 18時54分30秒 | Weblog
コンピューターは信じられないほど小型化が進んでいるが、とうとうサイズの限界に近づきつつある。壁のコンセントに差し込む電源プラグの中に全体が収められた、新しいコンピューターが登場したのだ。これよりも小さくなるとすると、コンピューターは電源コンセントの中に消えてしまうことになるだろう。

プラグ・コンピューターと呼ばれる米Marvell社の新型コンピューターは、携帯電話の充電器のように見えるが、中身はずっしり重い。

1.2GHzのCPUとUSBポートが搭載されており、インターネットに接続できる。ディスプレイは付いていないが、ホームサーバーとして、あるいは休暇中に撮影した写真やダウンロードした音楽を保存するためのネットワーク接続ストレージ(NAS)などとして使うことができる。

電源プラグのような形状のため、企業や消費者は低価格のコンピューター・システムを構築できるとMarvell社は話している。さらに、この目立たないプラグは、見た目は高価に見える他の電子機器を泥棒たちがすべて運び出した後も、コンセントに付いたまま残される可能性が高いという利点もある。

このプラグ・コンピューターは、Marvell社の1.2GHzの組み込み型CPUベースの『SheevaPlug』プラットフォームに基づく。512MBのフラッシュ・メモリーと512MBのDRAMも搭載され、イーサネットで家庭用ネットワークに接続でき、USB 2.0ポートが付いている。

このプラットフォームは『Linux』ディストリビューションをサポートしており、パソコンメーカーはこれを基にLinuxベースのシステムを作ることが可能だ。

プラグ・コンピューターの消費電力はわずか約5W。装置全体で、ホームサーバーとして一般に使われているパソコンの電力の10分の1しか使わないように設計されている、とMarvell社は説明している。

Marvell社ではプラグ・コンピューターの開発キットを、同社のウェブサイトを通じて99ドルで提供するが、十分な需要があれば価格は下がる可能性があるとしている。開発キットには、このプラットフォーム向けアプリケーションを開発するために必要な設計の詳細とソフトウェアも含まれる。

すでにいくつかの新興企業が、Marvell社のプラットフォームを使って新しい機器を発表している。先月開催された『Consumer Electronics Show』(CES)では、米Cloud Engines社が『Pogoplug』を発表した。この99ドルの機器は、ユーザーの外付けハードディスクをインターネットに接続して、どこからでもファイルを簡単に共有したり、ファイルにアクセスできるようにするものだ。


これ、拡張機能製品を充足さしていくと面白いかもね。
本体が小型だから、附属機器と言われても難しそうだけど…
現実的に上記みたく、発売されてるものもあるみたいだし。
使い方とアイデア次第で、ゆめは膨らむ?

たぶん、難しい。
用途を考えてるけど、ない頭では思いつかない。
すみません。

米国で太陽発電施設の建設ラッシュ、金融安定化法が追い風に

2009年02月26日 18時51分47秒 | Weblog
2月23日から24日(米国時間)という24時間のあいだに、2社の発電事業者が、合わせて1ギガワットにおよぶ太陽発電施設の建設を発表した。これは、2007年の米国の太陽発電による総発電量の2倍に当たる。

カリフォルニア州の電力会社である米Pacific Gas & Electric(PG&E)社と、米国全域で事業展開する独立系発電事業者の米NRG Energy社はそれぞれ、500メガワットの太陽発電施設の建設計画を発表した。

NRG Energy社は、新興企業の米eSolar社と提携している。eSolar社は、米Google社の公共事業部門『Google.org』と著名なベンチャーキャピタル米Idealab社の支援を受けて、鏡を使って集光し液体を蒸発させてタービンを回す太陽熱発電を追求している。一方、PG&E社は、太陽光を直接電力に変える太陽光発電に投資する予定だ。

太陽光発電電力事業協会(SEPA)は、個人の消費者ではなく電力会社が太陽エネルギーの「最も重要な顧客」になる、という新たな時代の到来を告げるものだとして、特にPG&E社の取り組みを称賛している。

昨年成立した金融安定化法にはエネルギー関連条項が各種盛り込まれて(日本語版記事)おり、PG&E社のような電力会社が行なう太陽発電プロジェクトへの投資に対して30%の控除を受けられるようになった。現在、ニュージャージー州の米Public Service Enterprise Group(PSE&G)社や米San Diego Gas & Electric(SDG&E)社など電力会社5社が、自社所有の太陽発電施設の建設計画を発表している。

「(優遇税制措置を)受けられるようになり、米国中の電力会社が太陽発電施設の所有を検討している」とSEPAのJulia Hamm事務局長は言う。

PG&E社とNRG Energy社の発表は、ほとんどの業界が壊滅状態という不況に見舞われる中で、再生可能エネルギー業界が依然として有力であることを浮き彫りにしている。一部のプロジェクトと企業は苦境に陥っているものの、先述した優遇税制措置と、CO2排出規制法成立の恐れから、再生可能エネルギーは前進を続けている。


こういう大規模な太陽光発電ってどうなの?
確かに再生可能エネルギーとして太陽光は有用である。
費用対効果も優遇税制措置もあれば高まるだろう。

だが、エネルギー効率が高いものではない。
現状の技術では効率は…やめとこう。
やっぱこういうエコは見た目、インパクトあるからね。

まさにこういう部門で仕事してたこともあるから。。。
あんまり熱く語りだすと止まりませんので、自主規制します。

やっぱ常温核融合だよなぁ~。

「海藻で作られた車」を構想するトヨタと、超軽量ハイブリッド車『1/X』

2009年02月26日 18時51分05秒 | Weblog
トヨタ自動車は、海藻を原料とするバイオプラスチック製車体の、非常に燃費の良い超軽量プラグイン・ハイブリッド車が15年以内に発売されるという未来を構想している。

こういった「昆布の車」は、環境志向的なプラグイン・ハイブリッドのコンセプトカー『1/X(エックス分の1)』をベースに製造されるかもしれない。1/Xは炭素繊維を使い重量が約420キログラムと超軽量だが、その炭素繊維のかわりに海藻由来のプラスチックを車体に使用するのだ。

途方もない話に聞こえるかもしれないが、バイオプラスチックはますます一般的になってきており、トヨタ自動車は、自動車メーカーがバイオプラスチックを利用して車を製造するのは時間の問題にすぎないと考えている。

プロジェクト・マネージャーは1/Xについて、「炭素繊維強化プラスチックは軽量で衝突安全性に優れていることから、車体とフレームの至る所に使用されてきた。だが、炭素繊維強化プラスチックの原料は石油だ。将来的にはより良い新素材を利用できるようになると確信している。おそらくは紙のような、植物由来の自然素材だ。日本は海に囲まれているので、海藻を利用してこうした自動車を作れればと私は考えている」と語っている。

海藻を利用した自動車は、思うほど突飛なアイデアではない。バイオプラスチックは、ギフトカードや携帯電話などあらゆるものに使用されている。『USA Today』紙の記事によると、バイオプラスチックに対する需要は5年以内に、世界のプラスチック市場の10%を占める年約2億3000万トンに達する見込みだという。

米NatureWorks社は、同社のバイオプラスチック『Inego』は、石油を原料とするプラスチックと比べて生産時のCO2排出量が60%少ないと主張している。また、米国のオークリッジ国立研究所は、木材パルプから炭素繊維を生産する可能性を探っている。

「現実には、海藻を利用した自動車が実現するのは10年先だ。だが、われわれが目指している方向を示している…われわれは2020年以降について考えており、1/Xのような車は植物を原料とするプラスチックでできているだろう」と、トヨタのDavid Buttner氏は『Sydney Herald-Sun』紙に語っている。

トヨタ自動車は、オーストラリアで開催されるメルボルン・モーターショーに先立って環境志向的な未来ビジョンを発表。同ショーにおいて、1/Xを含め魅力的なハイブリッド車3車種を目玉として出展する予定だ。あとの2車種とは、次世代『プリウス』と、オーストラリアで開発された『カムリ』ベースの洗練されたコンセプトカーだ。

1/Xは1年以上前から、各地で開催されるモーターショーに出展されている。1/Xは、CO2排出量が他の車のX分の1であることから命名された。記事冒頭の写真は、2008年開催のシカゴ・モーターショーで北米デビューを果たした時のものだ。

500ccの小型エンジンを搭載し、車両重量はプリウスの約3分の1(約420キログラム)だが、車内空間はプリウスとほぼ同じだ。バイオ燃料も使えるガソリンエンジンと、リチウムイオン電池を動力とする電気モーターを併用している。

[トヨタ自動車は、サトウキビなどの糖質資源を原料にしたバイオプラスチック開発を推進していおり、2003年5月発売の『ラウム』のスペアタイヤカバーとフロアマットに、「トヨタエコプラスチック」の名称でバイオプラスチックを採用している。]


エコも良いだろう。バイオプラスチックも良いだろう。
だけどね、運転する楽しみや喜びが欲しいわけ。
単純な移動手段にしか考えてない方には分からないだろうけど。

軽い丈夫な車体に適度にパワフルなエンジン。
あぁ、めっちゃ楽しそう。
なんて妄想は、妄想で終わります。

「さくら」復活、新大阪―鹿児島中央直通の新幹線

2009年02月26日 18時50分44秒 | Weblog
2011年春の九州新幹線鹿児島ルートの全線開通で、新大阪―鹿児島中央間を約4時間で結ぶ直通列車の名前が「さくら」に決まった。

 JR西日本とJR九州が26日、発表した。80年前に、日本で初めて特急につけられた愛称がよみがえった。

 名前は一般公募され、「さくら」は、16万8951通のうち7927通と最多。日本的な美を意識し、桜の木目をあしらった内装が特徴の車両のイメージにぴったりと重なった。

 1929年、東京―下関間を走った特急が「櫻(さくら)」。戦後は、東京―大阪間の特急「さくら」として復活、その後、東京―長崎間を結ぶブルートレインで親しまれたが、05年3月に利用者減で廃止された。

 直通新幹線は、N700系改良型で、薄く青みがかった流線形の車体が特徴。最高速度は300キロ。

F1にもグリーン化の波 - ルノーチームの場合

2009年02月26日 18時49分16秒 | Weblog
シマンテックは、データセンターのグリーン化の例として、F1のルノーチームの事例を紹介。すでに京都議定書の2012の目標値を達成するなど、環境に対する積極姿勢が明らかになった。

米シマンテックが2008年12月に世界21カ国、1600社を対象に行ったデータセンターについての調査では、73%の回答者が電力関係の予算が増加と回答、これはアプリケーションについで、第2位だという。米シマンテック グローバルソリューションズ担当バイスプレジデント ホセ イグレシアス氏によれば、そのため企業ではコスト問題により、グルーン化に注目が集まっており、特に冷却コストや電力消費量の削減に注目しているという。

そこで、シマンテックではグリーンITに対し、未使用なストレージの把握、N+1によるクラスタリングなどによるハードウェアの効率化、データの重複排除によるデータの最適化、クライアントのきめ細かい電力管理、コンサルティングサービスなどのソリューションを提供している。そして、その例として、F1のルノーチームの事例が紹介された。

2つのデータセンター

F1は毎年3-10月にかけて、日本の鈴鹿サーキットをはじめ、4大陸でレースが行われ、2009年には17回のグランプリが開催される。ルノーチームでは、1レースあたり90人が移動し、レースごとに移動するレースカーは3台で、そのほかにもスペアパーツ1万7000個、スペアシャーシ1台があり、その量は9台のトラック分で30トンにも及ぶという。

レースカーの製造等を行う技術センターは、シャーシの設計および製造を行う英オックスフォード北のシャーシ技術センターと、エンジンの組み立て、テスト、製造を行うパリの南にあるエンジン技術センターの2カ所あり、900人の従業員が従事しているおり、エンジン技術センターでは、年間200台のエンジンを製造していた時期もあったという。

ルノーチームでは現在、2つのデータセンターを持っており、最初のものは2007年に構築したという。このデータセンターでは、グルーンITを考慮せず構築したが、エネルギーコストを下げるため、シールドされたホットアイルによって、部分冷却を行っているという。

英エンストンに建設した2つめのデータセンターでは、グルーンITを考慮して建物を建設し、その地域に生息する植物や動物に配慮したほか、建物自体を地下に建設。ほかにも、次のような環境に対する取り組みを行ったという。

・建設の際堀起こした土を再利用し、輸送によるCO2を削減
・自然光を取り入れ、エネルギー消費量を削減
・冷却装置や消化システムでオゾン層を破壊しないガスを使用
・廃熱した熱を回収
・エリア全体に在来種植物を植える


また、ルノーチームでは現場でのエネルギーはすべて再生エネルギーを使用することにより、2012年までに炭酸ガスの排出量を12.5%削減するという京都議定書の目標値を、すでに2005年に達成しているという。

グリーンITに関しては、APC InfraStruXureアーキテクチャを利用し、エネルギー効率を25%削減したほか、シマンテックのクラスタ(VCS)によるサーバ統合、ストレージの重複排除、技術センター間でのテレビ会議実施などに取り組んでいるという。

男と女は「美」の把握が異なる?

2009年02月26日 18時46分32秒 | Weblog
美しいと判断される画像を見ているときの、半球ごとの脳活動。左2列が女性、右2列が男性

「美は見る者の目に宿る」という諺があるように、あるものを美しいと感じるかどうかは、その人の審美眼に左右されることはよく知られている。美の評価は見る人の脳によって左右されると言い換えてもいいが、男性の脳と女性の脳では、美しいものによって引き起こされる反応に違いがあることが、このほど科学的に説明された。

男性の場合、美しいと感じられる画像によって活性化される脳の部位は、ものの絶対的な位置(X軸、Y軸の座標平面上のどこにあるか)の把握をつかさどる箇所だ。女性の場合も、美しいと感じられる画像によって脳の同じ箇所が活性化されるが、そのほか、ものの相対的な位置(上下や前後関係)の把握に関わる部位も活性化される。この違いはおそらく、われわれの先祖が狩猟採集生活をしていた頃の進化論的圧力の結果生じたものと考えられる。

この発見は、『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)オンライン版に2月23日(米国時間)付で掲載された。研究はまだ予備段階で、少人数のサンプルに基づくものでしかないが、きわめて興味深い。

論文の共著者の1人、スペインのイリェスバレアレス大学のCamilo Cela-Conde教授(進化人類学)は次のように語る。「これは審美的なタスクによる神経の活性化に関する研究では初めて、性別を変数として考慮に入れたものだ」

これまでにも、性差による認識の違いに関する研究によって、男性のほうがものの絶対的な位置の知覚に長けているらしいことが明らかになっていた。女性はこれに対して、相対的な位置の把握が素早いとされる。

こうした脳のシステムが、美の知覚という一般に人類ならではの特性と考えられている行為と、どういった経緯で結びついたのかは、進化における謎だ。Cela-Conde教授によれば、審美眼は単に、ほかの認識タスクの副産物として生じたものにすぎない可能性があるという。

認識タスクに性差があること自体は、謎というほどのものではない。人類の歴史の大部分において、男女は異なった役割を負ってきた。それゆえ、脳も微妙に違った形で進化を遂げたというわけだ。

「今日、狩猟採集生活をしている集団では、男性が狩猟を、女性が採集を担当している。この体制が先祖たちの行動にも当てはまるとすれば、男性には空間定位能力を高める方向で、女性には食べられる葉や茎を見分ける能力を高める方向で、選択圧がかかったものと考えられる」とCela-Conde教授は語る。

今回の研究では、男女10人ずつの被験者に、現代絵画および古典絵画の画像をはじめ、風景、人工物、都市生活の各場面などの写真を見せた(恋愛をつかさどる脳の部位の活動が測定値を左右することのないよう、人物のクローズアップ画像は実験に使われていない)。

被験者らの反応は脳磁図(MEG)に記録された。これは、脳内の電流によって生じる磁場を計測することで、リアルタイムの神経活動をモニターするものだ。

被験者らが何を美しいと考えるかはさまざまだったが、脳の活動パターンは共通していた。座標処理の活動は男女どちらでも行なわれたが、カテゴリー処理の活動は女性でのみ見られた。

これらの脳における違いがあっても、それが直接、実際の「美しいものに触れた場合」の違いに結びつくものではないように見える。Cela-Conde教授によると、以前の調査では男女とも、美とは「独特で興味深く、心地良いもの」と考えているとの結果が出ていた。ただし、こうした反応の違いが現れたのは、被験者が美しいと考える画像の場合のみだったことから、これは単に一般的な知覚の性差が反映されたものとは考えにくい。

今回研究対象となった脳の部位は、チンパンジー(現存する中でわれわれに最も近い動物)に比べて人類のほうが顕著に発達していることから、Cela-Conde教授らのチームでは、このような男女の違いは、人類とチンパンジーの分化の初期の段階に根ざしたものではないかと推測している。

もう1つ考えられる説明は、原因を言語に求めるものだ。座標処理による認識システムと比べて、カテゴリー処理による認識システムのほうが、言語的コミュニケーションによってより活性化されるのだ。この説によれば、女性のほうが「おしゃべり」であるという性差(これには論議もある)から、今回の研究における違いが生まれたことになる。