互いの衝突が迫っている2つのブラックホールが新たに発見された。天文学者の発表によると、このブラックホール同士の衝突は、アインシュタインの一般相対性理論で予言されている“時空のさざ波”(重力波)を引き起こす可能性があるという。
新しい研究によると、100年に1度という周期で互いの周りを回っている2つの超大質量ブラックホールのペアが、3分の1光年という距離を徐々に詰めているという。
アリゾナ州ツーソンにあるアメリカ国立光学天文台に在籍し、今回の研究に参加したトッド・ボロソン氏によると、そのような連星系は特に珍しくはないはずだが、これまで確認されたことはないという。
「銀河は銀河同士の合併で拡大していく。各銀河の中心にブラックホールがある場合、2つのブラックホールが徐々に合併していくタイプの連星系が存在すると考えるのが自然だ」と同氏は説明する。そのような連星系が確認されれば、今までなぜそのような現象が観測されてこなかったのか解明したいと科学者なら思うだろう。
天文学者によると、このブラックホールの連星系は、アインシュタインの一般相対性理論を検証するまたとない機会を与えてくれるかもしれないという。一般相対性理論では、高密度で高質量の天体、つまり今回のようなお互いの周りを回っているブラックホールなどは、光速で伝播する“時空のさざ波”を引き起こすと予測されている。
新発見の連星ブラックホールは、前出のボロソン氏とその同僚であるトッド・ラウアー氏が1万7000個以上のクエーサーに関するデータを調査中に突き止められた。そのデータは、全天の25%以上を画像化している宇宙地図作成プロジェクト、スローン・デジタル・スカイサーベイ(SDSS)によって観測されたものだ。
クエーサーの正体は、遠く離れた銀河の中心にある超大質量ブラックホールなのではないかと考えられている。クエーサーは極めて明るいが、その理由は物質がブラックホールに落下するときに過熱されて、莫大なエネルギーを放出するためと考えられている。しかし、調査データに含まれていた1つのクエーサーは、2つの異なるエネルギーが異なる速度で放出されていた。ボロソン氏らはそれを、2つのブラックホールがお互いに周囲を回っているものと解釈したのである。
アメリカ、ミシガン州アナーバーにあるミシガン大学のジョン・ミラー氏によると、アインシュタインの理論では、そのような連星系は重力波を引き起こすと予測されているという。ミラー氏は今回の研究に参加していないが、今週発行の「Nature」誌への掲載に向けて事前に論文のチェックを行っている。
重力波が直接観測されたことはないが、水面の波のように宇宙空間を伝播し、減衰することもないと考えられている。光の速さで地球に届く重力波の強さ、方向、そして周期を観測すれば、源と考えられている超新星やブラックホールの合併などはるか遠くの現象について多くのことが解明される可能性がある。
ボロソン氏によると、今回の連星ブラックホールは合併の重要な局面にあるかもしれないという。理論上は、近接する2つのブラックホールは星やガスとの重力的な相互作用により接近が加速される。しかしある特定の時点に達すると、ブラックホールと相互作用する対象が存在しなくなる。なぜなら、近くにある物質をすべてブラックホールが飲み込むか、追い払ってしまうからだ。そうなれば、なんらかの外部作用があるまで2つのブラックホールは近くにありながらも身動きがとれなくなってしまう。
問題のブラックホールは、そのような時期をある程度は通り抜けているらしい。ボロソン氏は、「今回のようなブラックホールの連星系は、最終的には1つの巨大な天体として統合される」と結論付けている。
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こういうのたまりません。
新しい研究によると、100年に1度という周期で互いの周りを回っている2つの超大質量ブラックホールのペアが、3分の1光年という距離を徐々に詰めているという。
アリゾナ州ツーソンにあるアメリカ国立光学天文台に在籍し、今回の研究に参加したトッド・ボロソン氏によると、そのような連星系は特に珍しくはないはずだが、これまで確認されたことはないという。
「銀河は銀河同士の合併で拡大していく。各銀河の中心にブラックホールがある場合、2つのブラックホールが徐々に合併していくタイプの連星系が存在すると考えるのが自然だ」と同氏は説明する。そのような連星系が確認されれば、今までなぜそのような現象が観測されてこなかったのか解明したいと科学者なら思うだろう。
天文学者によると、このブラックホールの連星系は、アインシュタインの一般相対性理論を検証するまたとない機会を与えてくれるかもしれないという。一般相対性理論では、高密度で高質量の天体、つまり今回のようなお互いの周りを回っているブラックホールなどは、光速で伝播する“時空のさざ波”を引き起こすと予測されている。
新発見の連星ブラックホールは、前出のボロソン氏とその同僚であるトッド・ラウアー氏が1万7000個以上のクエーサーに関するデータを調査中に突き止められた。そのデータは、全天の25%以上を画像化している宇宙地図作成プロジェクト、スローン・デジタル・スカイサーベイ(SDSS)によって観測されたものだ。
クエーサーの正体は、遠く離れた銀河の中心にある超大質量ブラックホールなのではないかと考えられている。クエーサーは極めて明るいが、その理由は物質がブラックホールに落下するときに過熱されて、莫大なエネルギーを放出するためと考えられている。しかし、調査データに含まれていた1つのクエーサーは、2つの異なるエネルギーが異なる速度で放出されていた。ボロソン氏らはそれを、2つのブラックホールがお互いに周囲を回っているものと解釈したのである。
アメリカ、ミシガン州アナーバーにあるミシガン大学のジョン・ミラー氏によると、アインシュタインの理論では、そのような連星系は重力波を引き起こすと予測されているという。ミラー氏は今回の研究に参加していないが、今週発行の「Nature」誌への掲載に向けて事前に論文のチェックを行っている。
重力波が直接観測されたことはないが、水面の波のように宇宙空間を伝播し、減衰することもないと考えられている。光の速さで地球に届く重力波の強さ、方向、そして周期を観測すれば、源と考えられている超新星やブラックホールの合併などはるか遠くの現象について多くのことが解明される可能性がある。
ボロソン氏によると、今回の連星ブラックホールは合併の重要な局面にあるかもしれないという。理論上は、近接する2つのブラックホールは星やガスとの重力的な相互作用により接近が加速される。しかしある特定の時点に達すると、ブラックホールと相互作用する対象が存在しなくなる。なぜなら、近くにある物質をすべてブラックホールが飲み込むか、追い払ってしまうからだ。そうなれば、なんらかの外部作用があるまで2つのブラックホールは近くにありながらも身動きがとれなくなってしまう。
問題のブラックホールは、そのような時期をある程度は通り抜けているらしい。ボロソン氏は、「今回のようなブラックホールの連星系は、最終的には1つの巨大な天体として統合される」と結論付けている。
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