2億年近く前、1頭の肉食恐竜が湖岸にどっかり腰を下ろし、自らの腕を休ませた。まるでヨガのポーズのように、手のひらは軽く内側に向けていた(右上がイメージ図)。
この「かがむ恐竜」の手形の化石(左上写真の白い矢印)はアメリカ、ユタ州のセントジョージで2004年に発見された。肉食恐竜の前肢によって付けられた跡が見つかったのは、知られている限りではこれが初めてだ。
「恐竜が傾斜地に座ってくれたのが幸いした。おかげで、恐竜の手が地面に近づいた」と、この研究成果を論文にまとめたセントジョージ・ジョンソン農場恐竜発掘現場博物館のアンドリュー・ミルナー氏は話す。
この発見は、恐竜が現代の鳥に進化した過程に関する古生物学者たちの認識を揺るがすものだ。手形を見る限り、ジュラ紀の初期に獣脚類と呼ばれる2足歩行の肉食恐竜が鳥のように腕を内側に向けていたことになる。この特徴が現れたと考えられていた時期よりはるかに早い。
一部の古生物学者は、そもそも獣脚類は手のひらを下に向けてその短い腕を支えたことがないと考えてきた。今回の発見はその説を後押しするものでもある。映画や本ではしばしば、ティラノサウルス・レックスが手のひらを下に向けた姿が描かれている。
ミルナー氏によると、今回見つかった恐竜が手のひらを下に向け続ければ肩を脱臼してしまうという。同氏の論文はオンラインジャーナル「PloS ONE」に4日付で掲載されている。
この「かがむ恐竜」の手形の化石(左上写真の白い矢印)はアメリカ、ユタ州のセントジョージで2004年に発見された。肉食恐竜の前肢によって付けられた跡が見つかったのは、知られている限りではこれが初めてだ。
「恐竜が傾斜地に座ってくれたのが幸いした。おかげで、恐竜の手が地面に近づいた」と、この研究成果を論文にまとめたセントジョージ・ジョンソン農場恐竜発掘現場博物館のアンドリュー・ミルナー氏は話す。
この発見は、恐竜が現代の鳥に進化した過程に関する古生物学者たちの認識を揺るがすものだ。手形を見る限り、ジュラ紀の初期に獣脚類と呼ばれる2足歩行の肉食恐竜が鳥のように腕を内側に向けていたことになる。この特徴が現れたと考えられていた時期よりはるかに早い。
一部の古生物学者は、そもそも獣脚類は手のひらを下に向けてその短い腕を支えたことがないと考えてきた。今回の発見はその説を後押しするものでもある。映画や本ではしばしば、ティラノサウルス・レックスが手のひらを下に向けた姿が描かれている。
ミルナー氏によると、今回見つかった恐竜が手のひらを下に向け続ければ肩を脱臼してしまうという。同氏の論文はオンラインジャーナル「PloS ONE」に4日付で掲載されている。