超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

「PIFTS.exe」の正体がついに判明

2009年03月11日 14時22分09秒 | Weblog
先日、全世界を混乱のるつぼに叩き込んだ謎の実行ファイル「PIFTS.exe」ですが、ノートンの公式掲示板にてついにその正体がノートンの開発元であり、販売元でもあるシマンテック社自身から公表されました。

最初に掲示板で公式に説明を行ったのはノートンの開発元であるシマンテックのシニアディレクターであるdavecole氏。

経緯としては、現地時間の3月9日にNorton Internet SecurityとNorton Antivirus 2006、そして2007向けに「PIFTS.exe」というパッチを太平洋標準時刻で午後4:30~7:40の約3時間の間だけリリースしたとのこと。ところがこのときに配布された「PIFTS.exe」にはシマンテックの署名が入っておらず、一種のヒューマンエラーであったとのこと。そのため、ファイアウォールに通信が引っかかってしまい、警告のダイアログなどが表示された、とのことです。

当然ながらこのパッチ配布直後からシマンテックに対して報告が上がり始めたそうです。今回のような無署名のファイルのリリースというのは極めて希な事象であり、ノートンのユーザーには何の危険もないため、何かする必要はない、ということのようです。

公式掲示板での削除しまくり行為についても説明があり、ある1人の個人が数分で数ダースものアカウントを作成してPIFTS.exeに関するスレッドを展開、さらに次の数時間で200以上の掲示板書き込み用のユーザーアカウントを作成し、最初の1時間以内に600もの投稿があったとしています。シマンテックとしてはこの行為をスパマーとして処理したとのこと。

また、既にワシントンポストなどでも報じられているように今回の「PIFTS.exe」についての検索結果の上位に悪意のあるユーザーがマルウェアやスパイウェアなどの配布を試みるページが出てくるようになっており、未知のサイトへのリンクをクリックする際には気をつけるようにアドバイスしています。

さらに今回の件についてはシマンテック社のノートン掲示板管理者であるTony Weiss氏からも説明があり、「PIFTS.exe」についての「陰謀」や「隠蔽」などは何もなく、どこかのユーザーが掲示板を荒らし回っただけであり、荒らしたユーザーの立てたスレッドを削除、さらにそれらに関与したアカウントを削除しただけ、だそうです。しかしながらこの際にいくつか無関係のアカウントも巻き込まれており、無関係なのにアカウントが削除されたり、掲示板に書き込む権限を失った場合には個別に連絡してもらえれば復帰させてくれるそうです。

なお、説明が遅れた件については、情報を収集していたために遅くなっただけであり、そのことについては謝罪しています。さらに掲示板を荒らすスパマーのアカウント削除について、まったく無関係のユーザーも巻き込んで削除してしまったり、権限を剥奪した件についても謝罪しています。


傍迷惑過ぎる。

アブラムシに細菌由来の遺伝子

2009年03月11日 14時20分56秒 | Weblog
アブラムシの遺伝子の中に細菌から移った遺伝子があり、しかもアブラムシに欠かせない共生細菌の生存はこの遺伝子がコントロールしていることを理化学研究所などの研究チームが突き止めた。

生物が従来考えられた以上に柔軟性に富んでいることを示し、生物学、農学、医科学の基礎から応用にわたる幅広い分野に大きなインパクトを与える研究成果だ、と研究チームは言っている。

理化学研究所の中鉢淳・研究員と放送大学の二河成男・准教授によると、アブラムシは「ブフネラ」という共生細菌を1億年以上前から、「菌細胞」と呼ばれる特殊な細胞内に取り込み、お互いなくてはならない関係を築いている。中鉢研究員らは、菌細胞内にある遺伝子のうちに細菌に由来する遺伝子が2つあり、さらにそのうちの一つは、ブフネラと異なる細菌からアブラムシに取り込まれた遺伝子であることを突き止めた。つまり、アブラムシは共生細菌「ブフネラ」を、ブフネラとは全く別の細菌から取り込んだ遺伝子でコントロールしているというこれまで全く知られていない遺伝子の構造、機能、歴史を持っていることを明らかにした。

細菌から動物への遺伝子の移行(水平移動)は、原核生物と真核生物では遺伝子の発現機構が異なるため、ほとんどが「遺伝子」として機能することなく、壊れていく一方だと考えられていた。ミトコンドリアや葉緑体といったオルガネラは、10億年以上前に真核生物の共通祖先に侵入、共生を開始した細菌に由来すると考えられているが、ブフネラのような菌細胞内共生細菌はオルガネラより起源が新しく、1-2億年前に動物との共生を開始したとみられている。宿主細胞への依存度が高いという点でオルガネラに似ているが、オルガネラと異なり、これまで遺伝子を宿主のゲノムに移行させている証拠は得られていなかった。


人間でもこういうのがあるんだろうか?
遺伝子を取り込むって、すごいねぇ。