我が家の隣りの地区の農道の整備事業が始まったらしく、いつもの愛犬ウメの散歩コースから少し離れた場所の畑を整地して工事現場事務所が建てられた。
珍しいというか、自動販売機が広い道路に向かって置かれている。
普通は現場事務所の建つ敷地内に置かれ、作業に当たる人たちの喉を潤すためのものだ。
それが敷地内から出て、道路に面した置かれ方をしている。ということは道路の通行人の利用を見込んでいるわけで、ある意味で、商魂たくましい。
しかし道路に沿ったフェンスの敷地の入り口に近いところまで行くと、思わず吹き出しそうな看板が立っていた。
「快適トイレ」というタイトルの看板だ。
しかも「一般の方もご自由にご利用ください。」とあるではないか。
左側の看板の内容はよくある事業所の勤務体制をうたったものだが、右のは初めて目にする看板である。
勤務体制云々の看板はおそらく建設現場等の勤務に関する法律が定められ、そのために一般人にもわかりやすくするためのものに違いないが、「快適トイレ」云々はどうなんだろう。
そのような法令があったとは寡聞にして知らない。
それともこの工事現場を任された建設業者独自のサービスなのか。
後者なら事業者の懐の広さを感じざるを得ないが、はて、実際に通行人でこの「快適トイレ」を利用しようとする者がいるのか。
工事期間中の期間限定の「快適トイレ」だが、ユーモアがあり、かつ勇気があり、かつ必要に迫られた通行人は何人いるのだろうか。
何にしても面白い看板だ。