鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

プロ野球は始まるのに・・・

2020-05-26 14:24:15 | 日本の時事風景
昨日の夕方、隣の少年(中3生)が帰宅して我が家の前の通りに佇んでいた。ソフトボール部に所属しているので、ユニホームを身につけたままだ。

――お帰り。もう部活も普通に始まっているんだね?

「はい。練習は始まってます。」

――大会なんかは全部中止なんだろ?

「はい、中止です。」

浮かない顔をして、そう答えた。

――プロ野球は来月の19日からやるって言っているのになあ。

少年はまだプロ野球の開始のことを知らないらしかった。


無観客試合だが、プロ球団は昨日の全国規模の緊急事態宣言解除を待っていたかのように、6月19日から始めるという。

台湾や韓国ではすでに始まっているので、それに右へ倣へとばかり開幕を急いだのだろうが、それにしてもタイミングが良すぎる。

というのは昨日発表の解除要項の中で、6月19日から「県境をまたぐ往来ができる」とあったのだが、まさにプロスポーツは各地にある競技場を行ったり来たりして行うわけだから、県境規制があっては困るのだ。

政界へプロ野球界の要請が強く働き、ジャストタイミングになったのだろう。

そうであるならば、「同じ県内で行うアマの地方大会」など何のお咎めもあるまいに、いまだに新人戦も春季大会も中止したままなのはどうかしている。

鹿児島や宮崎などは感染者は外部から移動して来た者だけで、しかもその後の二次感染者は県民からは出ていないのだ。

福岡や他県が中止を決めたからと言って、それはそれで気の毒だが、こっちまで判を押したように「移動の際の密な状況や、万が一感染して自分の学校に戻って来てからの集団感染が怖いから、見合わせる」では子供が育つまい。

せめて地区大会くらいはやって欲しいものだ。それこそ常に密な状況にある都会と違い、過疎を多く持つ地方の特権ではないか。

新型コロナ感染者ゼロの岩手県はじめ鹿児島も宮崎も、人口減少と過疎にあえいでいる。しかし逆にそれが「三密」を防いでいるのも事実だ。

常に「三密」の状態の大都会から離れて暮らすことが、今度の新型コロナ終息以後の「新しい生き方」になったらうれしい。
今年は例年より早く紫陽花が咲いた。やや日当たりの悪い西の細庭が明るくなった。


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