歴代の総理大臣が恒例として行ってきた「桜を見る会」(官邸版・春の園遊会)だが、安倍首相になってから開催されるようになったその前夜の懇親会での会費補填がどうやら「政治資金規正法」に触れていた。
その疑惑が、去年の今頃だったか、野党共産党議員からの指摘で明るみに出て以来、安倍首相は「全く知らない。関与していない」の一点張りで逃げてきた。
その一方で、早くも一週間後くらいに「来年の桜を見る会は中止とします」との菅官房長官の会見があったが、私は、――どうしてそんなに早く決めてしまうのだろう、ははあ、これはやはり疑惑は間違いないのだな—―と感じたものだ。普通なら前夜の懇親会は中止しても、桜を見る会そのものは存続しておかしくない。むしろ恒例行事としてもう何十年も経て来ているのだから、これはやるべきで、やったからといって誰も困らない。
そのあまりに早い対応は、つまり、「臭いものには蓋」だったのだろう。開催してつつかれネタになって困るのは安倍首相サイドだったからだ。
しかし、もう安倍さんも総理を辞めて2か月余り、事情聴取の要請で特捜部に呼ばれても「公務に支障がある」と逃げるわけにはいかなくなった。
素直に呼ばれて行くかどうかは分からないが、行ったとして果たして「その通りです」と認めるのか。「秘書がやったことで、私は知らなかった。後から聞いたことです」とあくまで白を切るつもりか。
この問題での首相答弁では虚偽答弁が30何回あったとか、疑惑本命の「森友学園問題」では関西財務局長官と安倍首相など官邸サイドにおける虚偽答弁は実に139回だったとか、よく丹念に議事録を調べたものだが、こんなにも姑息に知らぬ存ぜぬを繰り返した首相はそうざらにいない。
昔の例えば田中角栄首相の時代は、「秘書がやったこと。わしゃ知らぬ」で、それ以上のことはだんまりで通し、メディアも世間も「政治家とはそんなもの」という暗黙の了解のようなものがあった。それは「だんまり」に対する言葉以上の「情報」が感じられたからだ。
ところが安倍首相は疑問をぶつけられると一つ一つにああだこうだと余計に言い募るタイプで、「発言は明瞭で立て板に水だが、論点ずらしまくり」という風であった。そして何にしても森友問題で一番印象に残っているのが、「それが本当だったら、私は総理を辞めるし、国会議員も辞めますよ」だった。
「それを言っちゃあお仕舞いよ」ならぬ「ここまで言わせるなよ、俺はそんなことしていないよ」と背水の陣を敷き、相手方の「忖度」を要求するような言い方だった。
結局、森友問題では首相夫人の明恵さんの関与に関わる「文書」の改ざんが中心だったのだが、これを巡る虚偽に終始し、何ら進展がないまま、ひとりの同財務局職員の自殺を誘発してしまった。
財務局の文書改ざん問題では、残された奥さんが訴訟に持って行ったが、まずは実際に現金が動いた「桜を見る会の前夜懇親会」問題に大きな動きが出そうである。
「シンゾー=ドナルド」コンビが揃ってこの秋に退陣したのも何かの巡り会わせか。ドナルドにも「所得税法違反」の嫌疑がかかっているそうだ。金額は極端に違うが・・・。
その疑惑が、去年の今頃だったか、野党共産党議員からの指摘で明るみに出て以来、安倍首相は「全く知らない。関与していない」の一点張りで逃げてきた。
その一方で、早くも一週間後くらいに「来年の桜を見る会は中止とします」との菅官房長官の会見があったが、私は、――どうしてそんなに早く決めてしまうのだろう、ははあ、これはやはり疑惑は間違いないのだな—―と感じたものだ。普通なら前夜の懇親会は中止しても、桜を見る会そのものは存続しておかしくない。むしろ恒例行事としてもう何十年も経て来ているのだから、これはやるべきで、やったからといって誰も困らない。
そのあまりに早い対応は、つまり、「臭いものには蓋」だったのだろう。開催してつつかれネタになって困るのは安倍首相サイドだったからだ。
しかし、もう安倍さんも総理を辞めて2か月余り、事情聴取の要請で特捜部に呼ばれても「公務に支障がある」と逃げるわけにはいかなくなった。
素直に呼ばれて行くかどうかは分からないが、行ったとして果たして「その通りです」と認めるのか。「秘書がやったことで、私は知らなかった。後から聞いたことです」とあくまで白を切るつもりか。
この問題での首相答弁では虚偽答弁が30何回あったとか、疑惑本命の「森友学園問題」では関西財務局長官と安倍首相など官邸サイドにおける虚偽答弁は実に139回だったとか、よく丹念に議事録を調べたものだが、こんなにも姑息に知らぬ存ぜぬを繰り返した首相はそうざらにいない。
昔の例えば田中角栄首相の時代は、「秘書がやったこと。わしゃ知らぬ」で、それ以上のことはだんまりで通し、メディアも世間も「政治家とはそんなもの」という暗黙の了解のようなものがあった。それは「だんまり」に対する言葉以上の「情報」が感じられたからだ。
ところが安倍首相は疑問をぶつけられると一つ一つにああだこうだと余計に言い募るタイプで、「発言は明瞭で立て板に水だが、論点ずらしまくり」という風であった。そして何にしても森友問題で一番印象に残っているのが、「それが本当だったら、私は総理を辞めるし、国会議員も辞めますよ」だった。
「それを言っちゃあお仕舞いよ」ならぬ「ここまで言わせるなよ、俺はそんなことしていないよ」と背水の陣を敷き、相手方の「忖度」を要求するような言い方だった。
結局、森友問題では首相夫人の明恵さんの関与に関わる「文書」の改ざんが中心だったのだが、これを巡る虚偽に終始し、何ら進展がないまま、ひとりの同財務局職員の自殺を誘発してしまった。
財務局の文書改ざん問題では、残された奥さんが訴訟に持って行ったが、まずは実際に現金が動いた「桜を見る会の前夜懇親会」問題に大きな動きが出そうである。
「シンゾー=ドナルド」コンビが揃ってこの秋に退陣したのも何かの巡り会わせか。ドナルドにも「所得税法違反」の嫌疑がかかっているそうだ。金額は極端に違うが・・・。