今日はG7の首脳が初めて全員で広島原爆慰霊碑に献花するという記念すべき日になった。
特にアメリカの大統領が7年前のオバマ大統領に続き2回目の献花を行った意義は大きい。
前回も今回もアメリカの謝罪表明はなかったが、バイデン大統領が原爆資料館を見学しての個人的な感想は他の首脳たちと変わらなかったと思う。
原爆投下に対してのアメリカの公式見解は「投下しなかったら戦争はさらに長引き、多くの米兵の犠牲を生んだから間違ってはいなかった」というものだ。
あくまでも早く降参しなかった日本が悪いとの見解だが、慰霊碑の前に掲げられている「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」という碑文について広島側は「一般論で、核の使用という過ちを二度と繰り返してはならない」という意味であるとしている。
しかしアメリカの公式見解では「間違っていなかった(過ちではなかった)」と言っているのだから、碑文の「過ち」は日本側にあったと解釈すべきだろう。
だから碑文は次のように変えるべきではないか。
――安らかに眠ってください。過ちを二度と繰り返させませんから――と。
これなら無慈悲にも広島の一般市民の上に原爆を落とすという「戦争犯罪」を犯したアメリカへの抗議の意味が含まれ、多くの犠牲者も安らかに眠ることができるだろう。
この点についてはこれ以上書かないが、今回のサミットのハイライトがこのG7首脳による原爆慰霊碑への献花であり、広島出身の岸田首相の面目はいかんなく発揮されたと言うべきであることは間違いない。
もっとも岸田首相の持論である「核廃絶」については、今回参加のG7のうち国連安全保障会議の常任理事国である英米仏は核を保有しており、しかも日本はその中のアメリカの「核抑止力」(核の傘)に依存している。
つまりアメリカに対する「核廃絶」は土台無理なのである。アメリカの核保有を前提としての核抑止力(核の傘)を必要としている限り、日本の主張する核廃絶は絵に描いた餅に過ぎない。
その大前提は日米安保だ。アメリカの強大な核保有を戦争の抑止力、つまり日本が戦争に巻き込まれないための担保とできるのは日米安保の裏付けがあってこそだ。
したがって、もし岸田首相が本気で核廃絶という本心をさらけ出すのなら、日米安保をやめなければ筋は通らないのである。その勇気があるかと言えば120%無いだろう。自民党政府はことあるごとに「アメリカとのさらなる強固な結びつき」を繰り返し、まさに日本はアメリカの軍事的属領(沖縄化)になるのではという危惧を抱くほどだ。
バイデン大統領が広島に来る際には、オバマ大統領の時もそうであったように、「核のボタン」を入れたスーツケースのようなものを帯同している。ボタンを押したときに核弾頭がいったいどこに飛ぶのか、もちろん秘中の秘だが、対象が核保有国であることは間違いない。
そんなことがあってはならないが、他の核保有国である英仏はそのような臨戦態勢は取っていないことからして、アメリカの核のボタン態勢は恐ろしいの一言だ。
特にアメリカの大統領が7年前のオバマ大統領に続き2回目の献花を行った意義は大きい。
前回も今回もアメリカの謝罪表明はなかったが、バイデン大統領が原爆資料館を見学しての個人的な感想は他の首脳たちと変わらなかったと思う。
原爆投下に対してのアメリカの公式見解は「投下しなかったら戦争はさらに長引き、多くの米兵の犠牲を生んだから間違ってはいなかった」というものだ。
あくまでも早く降参しなかった日本が悪いとの見解だが、慰霊碑の前に掲げられている「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」という碑文について広島側は「一般論で、核の使用という過ちを二度と繰り返してはならない」という意味であるとしている。
しかしアメリカの公式見解では「間違っていなかった(過ちではなかった)」と言っているのだから、碑文の「過ち」は日本側にあったと解釈すべきだろう。
だから碑文は次のように変えるべきではないか。
――安らかに眠ってください。過ちを二度と繰り返させませんから――と。
これなら無慈悲にも広島の一般市民の上に原爆を落とすという「戦争犯罪」を犯したアメリカへの抗議の意味が含まれ、多くの犠牲者も安らかに眠ることができるだろう。
この点についてはこれ以上書かないが、今回のサミットのハイライトがこのG7首脳による原爆慰霊碑への献花であり、広島出身の岸田首相の面目はいかんなく発揮されたと言うべきであることは間違いない。
もっとも岸田首相の持論である「核廃絶」については、今回参加のG7のうち国連安全保障会議の常任理事国である英米仏は核を保有しており、しかも日本はその中のアメリカの「核抑止力」(核の傘)に依存している。
つまりアメリカに対する「核廃絶」は土台無理なのである。アメリカの核保有を前提としての核抑止力(核の傘)を必要としている限り、日本の主張する核廃絶は絵に描いた餅に過ぎない。
その大前提は日米安保だ。アメリカの強大な核保有を戦争の抑止力、つまり日本が戦争に巻き込まれないための担保とできるのは日米安保の裏付けがあってこそだ。
したがって、もし岸田首相が本気で核廃絶という本心をさらけ出すのなら、日米安保をやめなければ筋は通らないのである。その勇気があるかと言えば120%無いだろう。自民党政府はことあるごとに「アメリカとのさらなる強固な結びつき」を繰り返し、まさに日本はアメリカの軍事的属領(沖縄化)になるのではという危惧を抱くほどだ。
バイデン大統領が広島に来る際には、オバマ大統領の時もそうであったように、「核のボタン」を入れたスーツケースのようなものを帯同している。ボタンを押したときに核弾頭がいったいどこに飛ぶのか、もちろん秘中の秘だが、対象が核保有国であることは間違いない。
そんなことがあってはならないが、他の核保有国である英仏はそのような臨戦態勢は取っていないことからして、アメリカの核のボタン態勢は恐ろしいの一言だ。