出雲市西園町の長浜神社です。神戸川の河口に近い丘陵部にあります。
出雲国風土記に出てくる国引きの神、八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)を主祭神としてお祀りしています。
Nikon Df + Nikon Ai Nikkor 24mm f/2.8S
八束水臣津野命は出雲国風土記に登場する神様で、「出雲」という地名を作った神様とされます。古事記、日本書紀の記紀神話では素盞鳴尊(すさのおのみこと)が「出雲」という地名の由来を作ったとのことです。
国引き神話とは羅(今の朝鮮半島)や北陸・隠岐諸島から、大綱(園の長浜と弓ヶ浜半島)を掛けて土地を引き寄せ、それぞれ三瓶山と伯耆大山にその大綱を結びて国を作ったとされる壮大なお話。
その引っ張ってきた土地は今の島根半島です。今でこそ本土と陸続きですが、神代の昔(縄文時代)には島根半島は孤立した島でした。詳しくは先日の当ブログに書いています。
この長浜神社は島根半島をつなぎ留めていた西側の大綱、園の長浜にあります。弥生時代はこの神社の東側は神門水海という湖で、斐伊川と神戸(神門)川が流れ込んでいました。西側は日本海です。
Nikon Df + Nikon Ai Nikkor 24mm f/2.8S
海のむこうの土地に綱をかけて島根半島を寄せた神話により、綱引きの祖=スポーツ上達・不動産守護の神様として知られています。また、幸せや結婚、お金などのお願い事を引き寄せて下さる神様として、崇敬されています。
加藤清正や片桐且元、福島正則といった武将の参拝があり、「武道・スポーツ上達の守り神」のみならず「勝負に勝つ神」ともされています。
某携帯電話会社のCMでも、白い犬とともに白戸家の人が撮影に来ていました。その中では縁結びの神様と紹介されていました。