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黄帝内経素問 五蔵生成篇 第十 第五節 訳

2011-05-05 10:59:11 | 日記

 

黄帝内経素問 五蔵生成篇 第十 第五節

 夫脈之小大滑濇浮沈可以指別。五藏之象可以類推。五藏相音可以意識。五色微診可以目察。能合脈色可以萬全。赤脈之至也、喘而堅。診曰。有積氣在中。時害於食。名曰心痹。得之外疾。思慮而心虚。故邪從之。白脈之至也、喘而浮。上虚下實。驚有積氣在胸中。喘而虚。名曰肺痹。寒熱。得之醉而使内也。青脈之至也、長而左右彈。有積氣在心下支胠。名曰肝痹。得之寒濕。與疝同法。腰痛足清頭痛。黄脈之至也、大而虚。有積氣在腹中。有厥氣。名曰厥疝。女子同法。得之疾使四支汗出當風。脈之至也、上堅而大。有積氣在小腹與陰。名曰腎痹。得之沐浴清水而臥。凡相五色之奇脈、面黄目青、面黄目赤、面黄目白、面黄目者、皆不死也。面青目赤、面赤目白、面青目、面目白、面赤目青、皆死也。

 

 脈の小大滑濇浮沈は指により脈診することができる。五臓の状態は類推し診察することができる。五臓の相音はおもいをもってさとり知ることができる。五つの顔色の微かな証は視覚により診察することができる。能く脈象と顔色をもって診断すれば万全である。

(顔色等が)赤いのは、心の脈に至っている、その為脈は促伯して堅く、積気が中にあると診断され、時に食欲不振となる、このような状態を心痺という。外からの病邪を受け、思慮が過ぎると心臓の気血が不足し、その不足につけいり病邪が侵入してくるものである。

 (顔色等が)白いのは、肺の脈に至っている、その為脈は速く浮き、正気が上に虚し、邪気が下に実する証候となり、さらに驚けば胸中に積気が生じ、虚して喘息のようになり、寒熱もある、このような状態を肺痺という。この病状になるのは、酒に酔って房事するからである。

 (顔色等が)青いのは、肝の脈に至っている、その為脈は長く弦脈で左右に弾くような脈となり、脇や心下に積気が生じ、このような症状を肝痺といい、この症状は疝と同じ病因でそれは冷えと湿によるものであり、腰が痛み、足が冷え頭痛がするのである。

 

(顔色等が)黄色いのは、脾の脈に至っている、脈は大で虚となり、腹中に積気が生じ、厥気という四肢厥冷の症を訴え、これを厥疝という。疝といえば男の生殖器の病であるが、女も同じように下腹部と解釈し処置する。この病は四肢の過労により発汗したところに風が当り風邪の侵襲を受けたことが原因となって起ったものである。

 (顔色等が)黒いのは、腎の脈に至っている、その為上(王冰の注によると寸口をいう・鍼灸医学大系)の脈は堅で大、これは小腹(下腹部)と陰部に積気が生ずる、このような症状を腎痺という。この病は冷水を浴び寝込んでしまったためによるものである。

 一般に五色(青赤黄白黒)の奇脈(皮膚の色と脈とが合わないもの)というものは、(顔色等が)黄色く目が青い者、(顔色等が)黄色く目が赤い者、(顔色等が)黄色く目が白い者、(顔色等が)黄色く目が黒い者は皆死ぬことはない。(顔色等が)青く目が赤い者、(顔色等が)赤く目が白い者、(顔色等が)青く目が黒い者、(顔色等が)黒く目が白い者、(顔色等が)赤く目が青い者、これ等は皆死ぬ色を表している。

 

 黄色人種であるからであろうか。

 

凡相五色之奇脈、・・・

鍼灸医学大系

さて五臓夫々の脈象を見るに、所謂面の色が黄色であるということは、胃の気があるという証であるので、顔色の黄色いものは死ぬということはない。

これに反し顔の色が青とか赤とか黒というよう黄色以外の色を現わすものは胃の気のない証拠であるから、そういうものは一般に死をまぬかれない。

東洋学術出版社 素問

 一般的に、五色を観察するにあたって、顔面が黄色・・・、いずれも死ぬようなことはない。顔面が黄色をおびていて、まだ〔脾胃の〕土の気が存在しているからである。・・・といったものは、いずれも死ぬ兆候である。顔面に黄色がなく、土の気がすでに衰えてしまっているからである。

柴崎保三著 鍼灸医学大系 黄帝内経素問

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