おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
喜寿記念 渡辺武先生 著作集 P837
丸薬と散剤 ――― 古来の英知生かし副作用少ない利点 1-2
老人性白内障には八味地黄丸(はちみじおうがん)が用いられる。
一九五七年、千葉県木更津市の小倉重成(おぐらしげなり)医師(眼科=故人)が有効と報告したのが始まり。
七三年には千葉市の藤平健(ふじひらけん)医師(眼科)が丸薬を処方した二八四人の五六八眼中五五%は視力が向上、不変の二七%と合わせて八一%の進行を食い止めることができた、と日本東洋医学会誌に発表した。
白内障には手術があるが、飲み薬ですめば大助かり。
そのうえ八味地黄丸は前立腺(ぜんりつせん)肥大や精力回復など、老化に伴ういくつかの症状を改善する。
その一方で、近年は胃腸障害などの副作用も話題になる。「伝統を無視したエキス剤が増えていますからねえ」とカネボウ薬品の常務なども努めた薬学博士(故)渡辺武・日中医薬研究会会長。
八味地黄丸は、地黄(じおう)、附子(ぶし)など八種類の生薬粉末に、煮つめたハチミツを混ぜ、丸薬にする、漢方の古典の『金匱(きんき)要略』にはそれを、お酒といっしょに飲むように指示がある。渡辺先生によると、八生薬に、胃薬でもあるハチミツ、腸の薬になるお酒を加えて本当は〝十味〟になる。
一方、いま出回っている八味地黄丸は、本来の黒い丸薬は少なく、八薬の煮汁を粉末にしたり、それを錠剤や丸薬にしたエキ酢製剤(八味地黄丸料)が多い。
「漢方薬の副作用が少ないのは、最初から予防薬を考慮してあるからです」と渡辺先生。ハチミツと酒がない分、食欲不振など胃腸の副作用が出やすくなる。
渡辺先生は、ハチミツ酒や、ハチミツ入りショウガ湯で飲むことを勧めている。
漢方薬の四分の三はせんじ薬で、処方名に「湯(とう)」、「飲(いん)」、「方(ほう)」などがつく、これに対し、「散(さん)」は生薬を粉にして飲む処方で、軽くせんじる場合もある。
散剤を固めて粒にしたのが、「丸(がん)」だ。
薬が効く速さは、湯、散、丸の順で、湯剤は速効性がある。長期に飲み、ゆっくり効かすには丸剤が用いられる。つづく
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