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黄帝内経素問 異法方宜論篇 第十二 第三節(3-5) 訳

2011-07-13 09:27:22 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 異法方宜論篇 第十二 第三節(35)

 北方者天地所閉藏之域也。其地高、陵居、風寒冰冽。其民樂野處而乳食。藏寒生滿病。其治宜灸焫。故灸者亦從北方來。

 北方は陽気が潜伏して万物がみな閉塞してしまうような地域であります。その地域は高地で、広大な丘のような所に住み、風の寒さは極寒の地方のようです。その住民は山野に住み、定住しない遊牧民で獣乳を食しています。寒さが厳しく内臓まで冷えてお腹が張る病が多いのであります。其の治療は艾を用いたお灸が宜しいのであります。それ故にお灸で治療する方法は北方より伝わったものでございます。

 

宜し(よろし)

<傷寒外伝>「主方に非ずと雖も、時の宜しきに従って、借りて以て之を治する者を宜しと曰う。」漢方用語大辞典

 

主る(つかさどる)主治。主治範囲。

<傷寒外伝>「主は君主なり。桂枝湯の方の若(ごと)き、既に陽実の人、軽邪、肌表を襲うの病に君主たるときは、則ち此病を治する任専、此方に在り。若し其人或は虚し、其邪或は重く、及び他因の雑ある者は、自ら分外に属す。此方の知る所に非ず。」大塚敬節著傷寒論解説

 

傷寒論という書物の

太陽病中第六 第一条 に

太陽病、項背強几几、無汗、悪風、葛根湯主之。

たいようびょう、こうはいこわばることしゅしゅ、あせなく、おふう、かっこんとうこれをつかさどる。

太陽病で首から肩にかけてこわばり、汗がなく、さむけがするものは、葛根湯の主治であり、治る。

 

同第十二条

太陽病、外證未解、脈浮弱者、当以汗解、宜桂枝湯。

たいようびょう、がいしょういまだげせず、みゃくふじゃくのものは、まさにあせをもってげすべし、けいしとうによろしい。

太陽病で頭痛や発熱等が未だとりきれておらず、脈が浮いて弱いものは、之は発汗させてやれば症状が取り除かれる、それには桂枝湯が今の場合には宜しいということで、次に訴えが残ることがあり、その時はまた処方を考える。

 

同第六条

太陽與陽明合病、喘而胸滿者、不可下、宜麻黄湯主之。

たいようとようめいのごうびょう、ぜんしてきょうまんするものは、くだすべからず、よろしくまおうとうこれをつかさどる。

宜の字は斯ふいふ場合には此れが宜しいと云意・荒木性次著方術説話

 

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