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黄帝内経素問 移精變氣論篇 第十三 第一節(1-3) 訳

2011-07-28 09:26:35 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄

黄帝内経素問 移精變氣論篇 第十三 第一節(13)

 

 黄帝問曰。余聞。古之治病、惟其移精變氣、可祝由而已。今世治病、毒藥治其内、鍼石治其外、或愈或不愈何也。

 

岐伯對曰。往古、人居禽獸之、動作以避寒、陰居以避暑。内無眷之累、外無伸官之形。此恬憺之世、邪不能深入也。故毒藥不能治其内。鍼石不能治其外。故可移精祝由而已。當今之世不然。憂患縁其内、苦形傷其外。又失四時之從逆、寒暑之宜。賊風數至、虚邪朝夕。内至五藏骨髓、外傷空竅肌膚。所以小病必甚、大病必死。故祝由不能已也。

 

黄帝が申されました

 

余は、いにしえの病を治療するのは、病人の精神を動かし、気の流れを変え、疾病の苦痛の解除を祈祷するものだと聞いておる。

今では病気を治療するには、内であれば毒薬により治療し、外であれば鍼石により治療するという、愈えるものもあれば愈えないものもあるというが如何なる事なのか。

 

 岐伯がお答えいたしました。

 むかしは、人が禽や獣の間に住んでいたようでありました、寒ければ体を動かし寒さに耐え、暑ければ日陰で避暑をしました。

内心、かえりみたり、こいしく思ったりすることは無く、外は疲労することはありません。

これは世の中が心静かで無欲であったため、邪が深く侵入することはありませんでした。

故に内を治療するために毒薬を必要とせず、その外を治療するために鍼石を必要としませんでした。

その様な訳で、病人の精神を動かし、疾病の苦痛の解除を祈祷するようなことでよかったのです。

 今の世ではその様な訳にはいきません、内においては心配となやみが原因し、外においては身体のむりをすることにより肉体は傷つけられます。

又春・夏・秋・冬の四季が正常であったり異常であったりすることがあるが、寒かるべきときには寒く、暑かるべきときには暑いことがよろしいのであります。

賊風とは四時(春・夏・秋・冬の四季)の正常でない気候をいい、それらは有害な性質をもっていて、人に病をおこすことがしばしば起り、病となる邪気は朝な夕なに襲ってくるのであります。

内には五臓や骨髓にまで至り、外は空竅、汗孔毛竅・眼舌口鼻耳肛門尿道、皮膚などに影響が出るのでございます。

その様な訳でありますから、ちょっとした病気でも甚だしくなり、ひどい病は死に至るようになるのであります。

それ故に疾病の苦痛の解除を祈祷するようなことでは病状を止めることは出来ないのであります。

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