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気管支喘息-6 ・・・方剤解説③・・・3半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

2015-02-10 07:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

気管支喘息6・・・方剤解説③・・・

3半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)〔金匱要略という書物に記載されています〕

【組成】

半夏(はんげ・味はピリ辛く温める作用がある・水剤、水を取り除く)

厚朴(こうぼく・味は苦く少し温める作用がある・気剤、気に働きます)

紫蘇葉(しそよう・紫蘇の葉・味はピリ辛く温める作用がある・気剤、気に働きます)

生姜(しょうきょう・しょうが・味はピリ辛く温める作用がある・気剤、気に働きます)

茯苓(ぶくりょう・味は甘く温めも冷やしもしない・水剤、水を取り除き心臓に作用する働きがある)

の五つの生薬で構成されています。

 辛味(ピリ辛い味は)肺・鼻・皮毛・大腸に作用します

【効能】

体力中等度を目安として、気分がふさいで、咽喉・食道部に違和感があり、ときに動悸、めまい、吐気などを伴う次の諸症:不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感

 

【解説】

 半夏厚朴湯は半夏・厚朴が主剤で半夏は心下、胃内の停水を去り、気を行らすもので、厚朴は良く気を開いて、半夏の働きを助けます。

茯苓は半夏とともに心下の滞った水を去り、生姜は気の痞えを去り、半夏、厚朴、紫蘇葉に協力します。

紫蘇葉は気を開くもので、気分を引きたてる働きがあります。

 のどのつかえは「咽中炙臠・いんちゅうしゃれん」または「梅核気・ばいかくき」とも言い食道狭窄と痙攣、ヒステリー性咽喉絞搾感(喉が絞られる様な感じがする)などに半夏厚朴湯が著効をあらわします。

咳、喘息、妊娠悪阻などにも用いられます。

 

咽中炙臠=いんちゅうしゃれん。咽喉部に焼いた肉片が引っかかっているような異物感があるもの、梅核気ともいう。新・東洋医学辞書13

咽中炙臠=いんちゅうしゃれん。咽喉部に炙った肉の一片が引っかかっているような異物感のこと。

<金匱要略婦人雑病という篇に>「婦人、咽中、炙臠あるが如きは、半夏厚朴湯之を主る。」漢方用語大辞典

梅核気=ばいかくき。咽中が梅の核のようなもので塞がれている感じがすること、咽中炙臠ともいう。新・東洋医学辞書13

 

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