海の精クラブより
季節を楽しむ
七十二候通信
「七十二候」は「二十四節気」の各節季を約5日ごと3つの候(初候、次候、末候)に分けたものです。
ともに中国から伝わったものですが、中国の表現をそのままの「二十四節気」と違い、「七十二候」は日本の気候や動植物にあわせて修正されてきました。
より身近な季節の移ろいを知ることができます。
次候5/26~
紅花栄 べにばなさく (紅花が咲きほこるころ)
最近では種子をしぼって食用油として使われることが多いですが、古来、花を加工して染料として使われていました。名前の通り紅色で口紅などになります。
渡辺武著平成薬証論より令和2年
紅花 コウカ 紅花 〔薬味薬性 辛温 血剤〕 紅藍花
紅花は婦人薬として重要な生薬です。紅一点という言葉がありますが、それは女性の唇に紅をさした様子を表わしています。昔の女性は寝る前に唇に燕脂を塗って化粧をして寝たのですが、眠っているうちに成分は自然に経皮吸収されます。また紅をひいた唇で盃の酒をなめれば経口的に紅を摂ることができます。現在の合成色素を使った口紅では、夜は拭って寝ないと肝臓を痛めることになります。昔、女性が紅で染めた下着や衣類を身につけていたのも、虫がつかないようにしたり、女性の生理衛生上の目的もあったのです。
燕脂=えんし 辞典
『①草の名。べにをとる草。②べに。また、べに色』
〔基源〕
キク科
ベニバナ
近東原産で、染色資源として栽培され、近年は観賞用ならびに油脂資源としても栽培される。花冠を乾燥したものを紅花といい、婦人病・通経・血行障害・冷え性・産前産後や更年期障害などに一日三gを煎用として使う。
〔成分〕
紅色色素カーサミンと黄色色素サフロールイエローを含み、古来紅色染料・口紅・食品の無害着色料などに用いられた。染色には黄色素を除き灰汁(ツバキ灰か藁灰)で紅色素を溶出し布を入れて加熱し、米酢または烏梅(梅酢)で紅を発色させる操作を繰り返す。
紅色素のカーサミンは水に不溶性ですが、アルコールには溶出します。今日の化学知識を経験上から予知していたかのように、紅藍花酒という方剤では一般の煎じ薬と違って、酒で煎じるように指示しています。丸剤や散剤、煎剤といろいろな剤形があるのは、みなそれぞれ理由があるからです。これを無視して、一律に煎剤やエキス剤にしてしまう現代の漢方製剤のあり方には疑問があります。
先ほど、Aさんから電話があり、冠心逐瘀丹を服用するようになって下痢するようになったと。
現在は止めているそうですが、柴胡加竜骨牡蠣湯を服用していました、遅効なのかもしれませんが、柴胡加竜骨牡蠣湯には下剤が入っておりその作用が効いたか。
又冠心逐瘀丹には辛温の川芎、紅花、木香。甘微寒の気剤の香附子が含まれ、肺・鼻・皮毛・大腸に作用しこの臓腑の働きを強めており、大腸が活発化したのかもしれません。
Aさんの便の色は白っぽくなく普通便の色なので減量して服用していただくようお伝えしました。
効能
中年以降又は高血圧の傾向のあるものの次の諸症:
頭痛、頭重、肩こり、めまい、動悸
90包 12,960円 30包4,320円
血流改善
血液の流れが滞ると
動悸、頭重、肩こり、頭痛、めまい
などが自覚症状として表れます。
高血圧、心疾患、肝臓疾患、糖尿病
血液の老化が原因で起こる生活習慣病について、当店にてご相談承ります。