かっぱらぱ編集室 つれづれ

かっぱら編集長がつづる日常のあれこれ。

ベイプレスの原稿「子どもにどう伝えるか」(長文です)

2013-07-27 13:03:34 | つれづれ

 ベランダ菜園

年に何度か、地元のタウン誌に頼まれて子育てコラムを書いています。
今回は、自分が子どもだった頃のエピソードを書いたのですが、
殊の外反響があったので、ここに載せさせてもらいます。

子どもにどう伝えるか

私が子どもだった頃、両親は共働きで、いつも忙しく仕事をしていました。

小6の時、私の家で友だちと遊んでいて、遊びに夢中になり、
気がついたら6時を過ぎていました。
友だちの家までは、歩いて30分ほど。
初めて来た友だちだったので少し心配でしたが、
家の前で別れました。
それからしばらくして、
その子の家から「まだ帰ってこない」と連絡がありました。

その日は珍しく両親が早く帰ってきました。
怒られるのを覚悟で話しをしたところ、
父親はすぐに「探しに行こう」と言ってくれて、
ふたりで自転車に乗って探し始めました。
友だちが通ったかもしれない道をあちこち走りながら、
私の不安は募っていくばかりです。
途中、父親に「友だちを早く帰さなかったこと」
「途中まで送ってあげなかったこと」など、
自分が後悔していることを話しました。
父親は、それをただ黙って聞いていてくれました。

しばらくして家に電話をしたところ、
連絡役で待っていてくれた母親から、
友だちが家に着いていたことを知らされました。
途中で道に迷っていたようです。
涙があふれてきました。
父親はその後、私と一緒に、友だちと友だちの親に謝ってくれました。
当然ですが、それ以降このようなことは二度とありませんでした。

大切なことを子どもにどう伝えるか、
その方法は一つではないのかもしれません。
(原稿はここまでです。)

…大人になった今でも、その時の状況をありありと思い出すことができます。
いつも仕事で帰りが遅い両親を、
兄とふたり、テレビを見たり遊んだりしながら待っていました。
その時には、「他の家はいつもお母さんがいてくれて良いな~」なんて
思っていました。
でも平日が忙しい分、週末にはめいっぱい遊んでもらったことも覚えています。

80歳を過ぎた今でも両親は現役で働います。
この歳になっても、私の前を歩いてくれている両親にとても感謝しています。

 

 

コメント
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