かっぱらぱ編集室 つれづれ

かっぱら編集長がつづる日常のあれこれ。

不登校のきみへ⑭ スクールカウンセラーへの誤解

2019-05-30 23:43:23 | 不登校のきみへ

先日、仕事で行っている学校の校長先生に、自分(スクールカウンセラー)の紹介文を書いて欲しいと言われたんだ。

そこの学校は、相談してくれる人がとっても少ないんだよ。

 

学校によっては、先生や保護者がよく相談に来てくれたり、

子どもたちにも積極的にカウンセリングを勧めてくれるところもあるんだ。

でも、いくつか行っている学校の中には、

まだまだ「カウンセリングは特別な人が行くところ」と考えている先生が多くいたりするのも事実なんだ。

 

日本は、カウンセリングに行くという文化がまだまだ遅れているから、

相談に行くこと自体敷居が高いのかもしれないけど、

「心」も「からだ」と同じ。

「からだ」が疲れたらマッサージに行くように、「心」が疲れたらカウンセリングに行けば良いんだよ。

実は、そのくらい気軽に利用できるものなんだ。

 

学校で書いた案内文は(生徒と保護者と両方に向けて書いたよ)、

 

「カウンセリング」は、健康な心を持った人が、困ったり悩んだりしたときに、気軽に相談する場です。

医療で言うなら近所の内科医。スクールカウンセラーは、あなたの「ホームドクター」として学校に存在しています。

相談内容は、友だちとの関係や家族のこと、勉強、将来のことなど何でもOKです。

先生を通して気軽に申し込んでくださいね。

保護者の方も心配なことがあれば相談していただけたらうれしいです。お待ちしています。

(以上)

 

もちろん、カウンセリングがへたくそなカウンセラーもいるから、

「これはダメだ」と思ったら辞めれば良い。

でも、本当に分かってくれる人に出会えたら、きっと心がずっとずっと軽くなると思うよ。

きみの学校のスクールカウンセラーはどんな人なんだろう。

 

会ってみても良いと思えたとき、勇気を出して会ってみてね。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑬ 自分を客観的に見る視点「メタ認知」を鍛えよう

2019-05-26 18:59:49 | 不登校のきみへ

スクールカウンセラーは心理の専門家と言われているけど、

お恥ずかしい話だけど、

そんな自分が「パニック障害」になりかかったことがあるんだよ。

 

それは、今から4年くらい前かな~。

 

仕事で子どもたちの様子を見るために、学校の中を歩いていた時、

階段を上っている途中で、突然、胸が苦しくなって息苦しさを感じたんだ。

心臓の鼓動も早くなっている。

 

「なんだ、これは…」と気持ちは焦るんだけど、

 

どうにかしなきゃと冷静になって、

「これはきっとパニック障害だな~」って思ったんだ。

(パニック障害について詳しく知りたい人は、ここを見てね。)

息は苦しいけど、頭はいろいろと考えている状態。

 

「みんなここでパニックになるんだな~。

いくら苦しくてもパニック障害で死ぬことはないって聞いたな~。

死ぬかもしれないって思うと、余計苦しくなるって聞いたな~。

取りあえず深呼吸をしてみよう」

と、深呼吸をしようとするんだけど、思うように息が吸えないんだ。

 

「息が吸えない。困ったぞ…」と、

苦しいけど、どこか冷静さを保とうとしている。

それが良かったんだと思う。

 

しばらく呼吸をくり返していたら、

少し息が入ってくる時があって、

そのまま、ゆっくり息をしたらまた少し息が入ってきたんだ。

 

「大丈夫だ。このまま何とかなる」とゆっくり呼吸をくり返していたら、

動悸も少しずつ収まっていったんだ。

 

上記のように、自分の心や体の状態を客観的に見つめる視点を「メタ認知」と言うんだ。

(メタ認知について詳しく知りたい人はここを見てね。)

実際にストレスのかかっている場面では、このメタ認知を働かせることがとても有効なんだよ。

苦しい中でも、「息がすえないぞ」「ゆっくり呼吸をしてみよう」など感情に流されないで

頭で考えるようにするんだ。

 

多くの場合、自分自身の考えによって不安な気持ちが作り出されているので

作り出している自分に気づくことができれば、

自分の気持ちをコントロールできるようになっていくよ。

 

私の場合は、カウンセラーという仕事をしているから自分でコントロールできたけど、

それが難しい場合は、(スクール)カウンセラーに症状や状況を話して、

何がきっかけになっているかを一緒に分析してもらうと良いよ。

パニック障害は、認知行動療法(考え方を変えて実際に行動してみる方法)で直すことができるんだよ。

 

 久しぶりに学校に行くと、心臓がドキドキ破裂しそうになると思う。

でも、あえて

「心臓がドキドキしているな~」

「不安でいっぱいだな~」

「困っている自分がいるな~」

と自分の身体や心の状態に注目して考えるようにすることで

不安に飲まれることなく、再登校に向けて少しずつ進んでいけるようになると思うよ。

 

メタ認知は、日頃から

たとえば「今、私はパソコンに向かっている(事実)」とか

「目の前の時計が10時を示している(事実)」とか

「もう眠たいと思いながら(気持ち)、ブログを書いている(事実)」など

事実と自分の心を客観的に観察する練習をすると鍛えることができるよ。

ぜひやってみてね。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑫ 不安のメカニズムをもう少し

2019-05-24 10:49:27 | 不登校のきみへ

内容が⑫まで進んでくると、

今まで何を書いてきたのか覚えていられなくなって困ってしまう。

歳だね~。

同じことを書いていることもあるかもしれないけど、許してね。

 

今回は、どうして学校に行けなくなったのか、

「不安のメカニズム」について、さらに深く説明するよ。

 

さて、「学校」はただの建物だよね。

高いところと同じように、「学校」からきみに迫ってくることはないよね。

(詳しくは、「不登校のきみへ⑩どうして学校が怖いのか」を見てね。)

 

それとは別に、

「いじめを受けたり」

「勉強が分からなかったり」

「友だち関係が上手くいかなかったり」

「困ったときに助けてもらえなかったり」

することはとってもつらいことだよね。

それは、きみにストレス反応の「不安感」や「恐怖心」を抱かせる。

学校」に行ったときに、その「つらいこと」や「いやなこと」がくり返されると

何でもなかった「学校」そのものが、

「不安感」や「恐怖心」の対象になってしまうんだよ。

これを、心理学では「レスポンデント条件付け(古典的条件付け)」と言うんだ。

詳しく知りたい人はここを見てね。

 

「学校」に行かなくても、思っただけで、

つらかった時の心の反応が起きてきて、それを避けるために「考えないようにする」という行動になるんだ。

つらかった学校を卒業して、不安感や恐怖心が起きなくなればいいんだけど、

せっかく学校を卒業しても、同じようなシチュエーションになると同じ反応が起きてきてしまうことがあるんだよ。

それを「般化(はんか)」と言うんだ。

 

人混みの中に入ると、学校のクラスの中にいるときと同じような不安感が襲ってきて、

人混みに行けなく…なんてことが起きてしまう。

経験あるかな?

 

だから、不登校の問題は、単に「学校に行く」「行かない」の問題ではなくて、

「自分のこころのコントロール感を取り戻すこと」がとっても大事なんだ。

 

次は、どうやってコントロール感を取り戻すかについて

実際の例を交えながら書くね。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2019年5月の一日児童館「かっぱら広場」しおりづくりと焼きそばパーティー

2019-05-21 10:52:59 | かっぱら広場

5月18日(土)に、一日児童館「かっぱら広場」がありました。

今回の企画は、『しおりづくりと焼きそばパーティー』です。

 

最近は、参加してくれる子どもたちがとっても多くてうれしい限り…。

この日も40人の子どもたちが遊びに来てくれました。

 

朝一番、来て早々寝転びながら何をやっているかというと、

Switch(ゲーム機)でみんなでゲームをしているようです。

ゲームがどのように進化してきたのか私にはよく分かりませんが、

20年くらい前(息子たちが小学生だった頃)は、

ゲームは、どこかの家に集まって一台のテレビに向かってみんなで交代でやっていました。

 

DSがはやって、一人一台ゲーム機を持つようになってからは、

子ども同士集まっても、それぞれが画面に向かって別のことをやっていたり、

通信でそれぞれの画面の中でやっていたように思います。

 

今回、子どもたちの様子をみて「あれ…?昔に戻ったな~」と…。

同じ画面にみんなが向かって、あれこれ言いながら楽しんでいます。

画面が小さいせいもあり、肩を寄せ合って寝転んでいる姿は、なんとも微笑ましいです。(^^)

 

30分もしないうちに、集会場は大賑わいになってきました。

お父さんも子どもを連れて来てくれました。

お父さんが一緒に作ってあげているので、ステキな配置になっています。

幼い子どもだけでは経験がなかったり、

部品を見つけるのに苦労してしまい、こうはできません。

大人が一緒にあそんであげることは、本当に大事なことだと思います。

 

手前がカードゲームのメンバー、奥が先ほどのSwitchのメンバー。

ガードゲームのメンバーは、Switchが気になっています。

 

実は、カードゲームのメンバーは、

他の地域から遊びに来てくれている子どもたち。

気にはなるけど、なかなか声がかけられません。

 

そこでわたしが、Switchのメンバーに、

「この子たちは別の学校だから、仲間に入れてあげてね」と声をかけました。

すると、その中の一人が、

「何年生?」と聞きます。

「4年生」と答えると、

Switchのメンバーからどよめきが…。

どうやらSwitchのメンバーも4年生のようです。

それから、しばしゲームの話になり、

こんな感じになりました。

 

今は、ゲームがコミュニケーションツールになっているんだな~と改めて感じたのと、

やっぱり子どもは仲良くなるのが早い。

 

ゲームの横では、

昔のゲームを楽しんでいる子どもたちや

オルガンを弾いたり

参加者は少ないですが、

今日の企画でもある「しおりづくり」をしているこどもたちがいます。

描いた絵にラミネートをかけて、

縁を切り取ってできあがりです。

 

みんなが遊んでいる横で、

いつも来てくれて子どもと遊んでくれたり、

料理を手伝ってくれるお兄さんたち(もとかっぱらメンバー)が

焼きそばを作ってくれています。

 

子どもたちが近寄ってきては、

「いいにおい~」と幸せそうに鼻をクンクンさせていきます。(^^)

 

できあがった焼きそばは、

小6の女の子(左)が、みんなの分をよそってくれます。

いつも手伝ってくれるので、手慣れたもんです。

 

よそい終わったところで、

みんなで「いただきます」をして食べます。

 

 

最近は、親が忙しいので、

家族一緒に食事を取れない子どもたちも多くいます。

今までは、お腹がすいているだろうと思いよそった順にどんどん食べさせていましたが、

今回からは、みんなでいただきますをしてから食べさせることにしました。

「相手を待ってあげること」「待ってもらうこと」も

心の成長においてとてもたいせつなことだと思うからです。

 

食後は、またしばらくそれぞれ好きなことをして遊びます。

そして、13時30分から5月の生まれの人のお誕生日会をしました。

今年度も、NPO法人オールしずおかベストコミュニティの助成事業

お誕生日ケーキをいただいています。

 

今回は、自分で飾り付けをする手作りケーキです。

今回送っていただいたケーキセット。

左下のプリントは、月ごとの誕生日の子の名前が書かれています。

自己申告制です。(^^)

 

自分で作るのは、今回で4回目くらいです。

手つきがいいでしょう。(^^)

回を重ねると、どんどん上手になっていきます。

こんな小さな積み重ねが、自信につながっていくんだと思います。

いただきたホイップは、チョコとホワイトが一つずつ。

みんな友だちが終わるのを待って、順番に飾り付けをしていきます。

 

こんな作品ができあがりました。

おいしそう~

(^^)

 

その後、広場がおわる16時30分までの間も、

ずーっと子どもたちで賑わっていていました。(^^)

 

 

子どもの居場所を運営するにも、
それに携わる大人同士のより良い人間関係が必須です。
人間関係を円滑にする場づくりのスペシャリストを目指す
「チームカウンセラー養成講座 10月開講」の案内・お申込みは → こちらから

 

チームカウンセラー養成講座を始めたいきさつや日々の仕事や講話について綴っている
「心の環境をデザインする K-happiness ブログ」は → こちらから

 

「NPO法人かっぱらぱ編集室 ホームページ」は → こちらから

 

子育て中のお母さんを対象に綴っている
「子ども相談室 すきっと ブログ」は → こちらから

 

日々仕事で子どもと関わっている人を対象にした
「子どもと関わっている人のための実践心理学講座」の案内は → こちらから 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑪ 修学旅行の後、どうして学校に行けなくなるのか。

2019-05-20 21:31:24 | 不登校のきみへ

5~6月のこの時期は、中学生なら春の「修学旅行」の季節だね。

小学6年生は、秋に行くことが多いかな。

 

子どもたちにとって、修学旅行は特別な時間。

普段、学校に行けなくても、

できることなら修学旅行は参加したいと思っている子どもがたくさんいます。

 

スクールカウンセラーの立場から言うと、

修学旅行に参加したいと思うことや、思えるようになっただけでもすごいことだから、

「修学旅行だけ参加してもかまわない」と思うんだけど、

 

きっときみは、

「普段学校に行っていないのに、修学旅行だけ参加するのは、他の子や先生からずるいと思われるんじゃないか」とか、

「その前にあるいろいろな学習や班活動に参加しないと、みんなに迷惑をかけてしまう」と思って、

春なら始業式から、秋なら9月の夏休み明けから、がんばって登校を始めようとするんじゃないかな。

 

ところが、

以前も書いたように(不登校のきみへの⑤を見てね)、

心のエネルギーが30%のきみが、

朝から他の子どもたちと同じように登校して、放課後までいるのは相当大変なこと。

しばらく休んでいて、エネルギーが70%くらいに回復していたとしていても、

毎日登校を続ければ、確実にエネルギーは減っていく。

 

それを、「修学旅行にみんなと行きたい」という思いだけで引っ張っているんだから、

当然、修学旅行後、目標を達成した後は、エネルギーは10%? いや5%位以下になってしまっている。

 

だから、修学旅行から帰ってきたときには、

「明日もみんなと一緒に登校しよう」と思っていても、

家に着いたとたん、気力も体力も底をついてしまい、

動くことすらできなくなってしまうんだ。

 

でもね、エネルギーを使い切ってしまうということが分かっていれば、これは想定内のこと。

だから、カウンセリングで会えている子どもたちには、

「修学旅行後のことを考えて、エネルギーを温存しながら登校するように」とアドバイスをしているんだよ。

 

それは、どうやってやるかというと、

学校に行っても半日で帰ってきたり、週3日登校2日は休むなど、「登校調整」をするんだ。

 

周りがきみの気持ちを理解してくれて、支えてくれれば

環境へのコントロール感を取り戻すことができるから、

ストレスもぐっと減って、身体は疲れても気持ちが楽になっていくんだよ。

 

一番大事なのは、環境を自分がコントロールできているかどうかなんだ。

 

怖い」「不安」「つらい」と思ったときに安心できる場所があったり、

安心できる人がそばにいてくれることが、心の回復には何より大切なんだよ。

 

 

修学旅行から帰ってきた後、もしエネルギーを使い切っているようだったら、

まずはゆっくり休んで、エネルギーを貯めよう。

不安があるかもしれないけど大丈夫、

元気が出てきたら、また動けるようになるからね。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑩ どうして学校が怖いのか

2019-05-17 09:56:04 | 不登校のきみへ

今朝、外を歩いてきたよ。

ブログを書き始めて、「みんなががんばっているのに自分も怠けていてはいけない」と思うようになって、

私生活でも少しアクティブになっている自分がいるよ。

うれしい変化だね。(^^)

 

今回は、「学校」をテーマにしてみたいと思う。

きみが、「学校に行きたいけど行けない」と思っているのか、

「学校のことは考えないようにしている」のか、

「学校なんて行ったってしょうがない」と思っているのか、

それは分からないけど、どうして「学校」が怖くなってしまったかについて書いてみるね。

 

不登校のきみへの②で、ストレス反応について書いたけど覚えているかな。

 

ストレス反応は、

生きていくために、

自分の身を守るために、

 

「ここは」「あいつは」「あの人は」「これをやるのは」

危ない!

 

ということを

「感情」や「身体症状」で自分に教えてくれているんだ。

だから、ストレス反応自体は、人が生きる上でとても大切なモノなんだけど、

それが過剰に働いたり、いつまでも「ストレスの元」が解消されなかったりすると

心や体に悪影響が出てきてしまうんだ。

 

学校に行くことが難しいのは、

「ストレスの元」が「人」、それも「集団」だからなんだよ。

 

 

例えば、「高いところが怖い(高所恐怖症)」という人がいたとします。

飛行機に乗ること、吊り橋、スカイツリーに上る、などなど恐ろしく思うことはたくさんあるけど、

高いところは、「あっちからせまってくる…」なんてことはないよね。

だから、それをもし克服しようと自分が思えば、

自分のペースで恐怖反応への対応をしていくことができるんだ。

 

でも、学校はそうはいかない。

 

なぜなら、恐怖反応を起こしている対象が「人」や「集団」など、

常に変化しているものだからだよ

 

学校に行くことをチャレンジしたとして、

昨日は優しくしてくれた友だちや先生が、

今日もまた優しくしてくれるとは限らないんだ。

 

そうあって欲しいけど、

それはきみの期待(心の中で思っていること)であって、現実ではそうはならない。

なぜなら、その人たちも必死で生きているからなんだよ。

もし、そうなって欲しければ「自分が困っているから助けて欲しい」ということを

相手に分かるように分かりやすく伝えなければならないんだけど、

実は、そこがきみの一番苦手とするところ…ではないかな。

 

そんなことがあると、

心が弱っているきみは、

「無視された」とか

「きらわれたんじゃないか」

「迷惑なんじゃないか」とマイナスの考えに入り込んでしまい

どんどん落ち込んで行ってしまう。

そして、考えただけで「心」や「身体」にストレス反応が起こってきて、

苦しくなってしまう。

 

まじめなきみは、それでも何度も何度も登校をチャレンジしたんだと思う。

でも、やればやるほど上手くいかないことを経験して、

考えるだけでストレス反応が起きてきて、

学校のことを考えることもできなくなっていってしまったんだ。

 

 

だから、先の

「学校に行きたいけど行けない」と思っているならまだ行動へのチャンスはあるけど、

「学校のことは考えないようにしている」とか、

「学校なんて行ったってしょうがない」と思っているなら、

ひとりでつらく苦しい戦いを繰り返してきた結果だから、

まずは心の傷を癒やすために自分のことをねぎらってあげて、

ゆっくり心を休める時間を取ることが大切だよ。

 

本当にがんばったね…。

つらかったね…。

 

 

次回は、さらに話を進めるよ。

仕事の合間の時間で書いているから、なかなか先に進まないけど許してね。

少しでもきみの役に立ってくれていたらうれしいな~。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑨ 安心できる人を探そう

2019-05-16 08:24:42 | 不登校のきみへ

おはよう(^^)

今朝はとっても良い天気。

久しぶりに、布団を干したり、ベランダの植物を移動したりしたよ。

ちょっとの部屋の変化に、満足満足…。

 

ここのところ、毎週木曜日にやっている「世界はほしいモノにあふれてる」というテレビ番組が好きでよく見ているんだけど、

4月18日にやっていた「世界はほしいモノであふれてる 心地よい暮らし 北欧照明を探す旅~デンマーク」を見て、

影響を受けて、部屋の照明を落としてオレンジ色の電球だけにしてみたんだ。

 

今までは、目が悪くて字が読みづらいからと、

あえて明るい白い照明にしていたんだけど、

明かりを変えてみてビックリ!

 

なんだか同じ空間とは思えない良い雰囲気に…。

部屋の空気に包まれるような感じ…。

ボキャブラリーがないので、上手く説明できないけど、

とにかく落ち着く雰囲気になったんだ。

 

その時、「あっ、自分これが好きかも…」って思ったんだよね。

「気持ちの良い空間づくり」に興味があるのかもしれないな~なんんて、今更だけどね。

 

いやいや、自分の話が長くなってしまった。いかんいかん

 

さてさて、本題に戻ろう。

 

きみの周りには、「一緒にいてほっとできる人、安心できる人」はいるかな?

「幼かった頃に、自分のことを守ってくれた人」はいるかな?

 

 

お父さん、お母さん、おじいちゃんやおばあちゃんはどうかな?

幼い頃、不安な気持ちや怖い思いをしたときに、

ギュッと抱きしめてもらえた思い出はあるかな?

 

ずーっと記憶をたどってみて欲しい。

忘れているかもしれないから、時間をかけて探してみてね。

 

もしそういう記憶があれば、

「不安になったときにその抱きしめてもらった時のことを思い出して、安心感を取り戻そう」。

(不安が強いと、安心感がどういうものかも忘れてしまっているからね。)

「不安なときに思い出せば…」

「思い出が自分を助けてくれるよ」

 

でも、探しても探しても助けてもらえた記憶がなければ、

今、きみの周りにいる人の中で一番分かってくれそうな人に「安心できる人」になってもらおう。

と言っても、まだ動かなくて良いからね。

 

その相手が、お父さんやお母さんであれば一番良いけど、

それが無理そうなら、おじいちゃんやおばあちゃん、

親戚のおじさん、おばさんなど、考えてみよう。

 

子どもの時は、自分で自分の環境を変えることが難しいから、

だれか大人の理解者、きみの応援団がそばにいてくれることがとっても大切なんだ。

 

がんばって探してみてね。

そして、探しながら「マインドフルネス」の練習を続けよう。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑧ もう一度、マインドフルネスのおさらい

2019-05-15 21:43:49 | 不登校のきみへ

前回から2日経ってしまった。

待っていたかな? ごめんね。

 

さて、「マインドフルネス」やってみているかい?

「そんなことやったって意味がないよ」…と思う人もいるかもしれないけど、

こんな例があるよ。

 

私の行っている学校で、

たくさんの人の中にいると緊張して気持ちが悪くなってしまう男の子がいたんだ。

その子は中3の受験生。

このまま行ったら受験ができなくなってしまうと悩んでいたんだ。

そこで、この「マインドフルネス」を教えて一緒に練習したんだよ。

それから、その男の子は家に帰ってからも、毎日練習したよ。

 

やり方は、

①椅子に軽く腰掛けて、背筋を伸ばす。

 

②目を閉じて、足裏をしっかりと床に着ける。

 

③鼻から息を吸って、鼻から吐く。鼻を通る息に意識を向ける。

(鼻が詰まっているようだったら口からでも良いよ。)

 

意識や注意を呼吸一点に集中させるのがコツだよ。

呼吸の速さは自分のやりやすい速さでOKだよ。

 

④途中で、頭の中に不安感や関係のないこと、雑念がわいてきたら、

頭の中に棚を作って、その上にそっとのせて、また呼吸に集中していく。

 

小川をイメージして、不安を葉っぱに乗せて、その川に流してもいいよ。

流した後に、また呼吸に注意を戻すことを忘れないでね。

 

⑤1分でも3分でも5分でも10分でも、自分が良いと思うまでやってみる。

集中できているときは、なかなか気持ちが良いよ。

 

これで良いと思ったら、目を開ける。

終わったら、きっと頭がすっきりしていると思うよ。

 

その男の子は、毎日これを練習したんだ。

受験がせまっていたからね。

 

1週間くらい経って、本人に様子を聞いたら、

「やろうと思って両足を地面につけるだけで、意識がすっきりする」って。

その後の受験も、もちろんみんなの中で受けることができたし、

うれしいことに、受験結果も合格、希望する高校に入れたんだ。

 

たくさんの人の中に入ると、不安な感情がわき起こり、

身体がストレス反応を起こしていたけど、

マインドフルネスを練習したことで、

ストレス反応をコントロールできるようになったんだよ。

 

マインドフルネスは、薬のような副作用もないし、

大人になってもずっと使っていける自分の強い味方だよ。

実は、これは心理学の中の最先端の手法の一つなんだよ。

 

ぜひ、練習してみてね。

次回は、「安心できる人を探そう」を書くね。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑦ 今できる小さな行動にチャレンジしてみよう(マインドフルネスをやってみよう) 

2019-05-13 21:41:19 | 不登校のきみへ

さっき、外を歩いてきました。

少し涼しくて柔らかい風、ちょっと湿ったような空気の中に、時折むっとした草花のにおいがして、

なんとも初夏(にはちょっと早いけど)を思わせる良い感じでした。

 

もしきみが、家族と一緒に学校以外のところに行けているなら、どんどん行こう。

でも、家から出られないでいるなら、今から書くことを少しチャレンジしてみてね。

 

家から出られなくなっているのは、前回書いた「不安反応(ストレス反応)」のせいなんだ。

 

家の外に、べつに怪獣がいるわけではないんだけど、

「知っている人に見られたらどうしよう」とか、

「知っている人に会ったら、なんて言ったらいいんだろ」とか、

「近所の人にどう思われているんだろう」と考えてしまうと、

知っている人や近所の人が、きみにとっての怪獣になってしまうんだ。

 

外に出ようとすると、相手は怪獣ではないと分かっていても、

強烈なストレス反応(心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たり)が起きてきて、

自分の身を守るために外へ出ることを阻止しようとしてしまうんだ。

 

でも、このままではいつまで経っても自分の「不安反応」に、自分の意思や自由を奪われてしまう。

そこで、自分の「心の葛藤」と少し戦ってみて欲しい

 

できることから、できるところまでやってくれたらいいよ。

 

①まず、「外に出てみよう」と考えてみよう。

 

②そして、人目のない夜に、実際に外に出てみよう。

怖かったら、すぐに部屋に戻って良いよ。

部屋に戻ったら、「行こうとした自分を」「そこまで行った自分を」ほめてあげよう。

そして、大きく深呼吸をして、行こうと思ったときから、行ってきたところまでの振り返りをしよう。

「あの辺で急に胸がドキドキしてきたな~」とか、

「頭が真っ白になっていたな~」なんてね。

 

③もし、上手くいって外まで出られたら、大きく深呼吸をしよう。

大丈夫、夜だから誰にも見られないよ。

もし、知っている人がいても「無視」すれば良い。

 

外に出たら、深呼吸をしながら、風や空気、においなどを感じてみよう。

夜風を感じてみよう。→気持ち良いかな?

周りにあるものを触ってみよう。→壁、お花、電柱、何でもOKだよ。どんなさわりごこちかな?

触っているものをしっかり見てみよう。→どんな色や形をしているかな?

周りの音を聞いてみよう。→どんな音が聞こえているかな?

 

短い時間で良いから、しっかりと今に集中してみよう。

学校のことや将来のことなど不安や雑念がわいてきても、それを心の棚の上にそっとのせて、

また見えているもの、聞こえている音に集中をもどそう。

これは、「マインドフルネス」と言って、今に集中することで不安な思いをコントロールしていく手法の一つなんだよ。

 

マインドフルネスをもっと詳しく知りたい人のためにリンクを載せておくね。

https://www.lifehacker.jp/2018/03/teach-kids-about-mindfulness-with-these-everyday-object.html

 

人は、今この瞬間にしか生きていない。

人の人生は、今この瞬間の連続なんだ。

過去の後悔や将来の不安に気持ちは引っ張られがちだけど、それは自分をつらくさせるだけ。

今を感じて、その今を大切に過ごすことが、結果的に明るい未来へと続いていく。

 

⑤部屋に戻ったら、外に出ていた自分を振り返ってみよう。

ゆっくり呼吸をして、その呼吸に集中してみよう。

マインドフルネスは、どこでもできるんだ。

 

このマインドフルネス(今に集中する)ができるようになると、

不安な場面になっても、その気分に取り込まれることなく、

自分らしくいることができるようになるよ。

 

練習してみてね。

 

今日は、これで書くことを終わりにするね。

また、続きを書くからね。

 

読んでくれてありがとう。(^^)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不登校のきみへ⑥ 家でやってみて欲しいこと

2019-05-13 19:20:51 | 不登校のきみへ

今日は、1日中パソコンに向かっています。

もう少し、頑張って書き進めるね。

今回は、少し無理なことを書いているかもしれない。

できる人は、挑戦してみてね。

無理だと思った人は、心の片隅に止めておいて、できそうだと思えたときに始めてみてね。

 

 

さて、家にいて何をしたら良いのかというと、

「自分の好きなこと、やってみたいことをとことん考えてみて欲しい。」

 

「それができれば苦労しない」と言いたいところだろうけど、

そこをあえて頑張ってもらいたい。

 

将来のことを考えようとすると(きっかけ・行動)

「不安反応」が起きてくるから考えないようにしてしまう(不安からの回避・安心が報酬になる)

という行動パターンになってしまっているところを、あえて「不安」に向きあってみて欲しい。

 

 

そもそも15年間スクールカウンセラーの仕事をしてきて思うことは、

学校にいけなかった人でも立派な大人になっている人はたくさんいるっていうこと。

(「立派な大人」という定義が今ひとつ曖昧だけど…)

 

学校で学べることはたくさあるし、学校に行ければそれに越したことはないけれど、

学校はあくまでもきみの人生にとっての通過点で、学校に行くことが目標ではないはず。

今は、学校に行けないまま中学を卒業しても、受け入れてくれる高校はたくさんあるし、

高校に行けなくても勉強さえしっかりしていれば大検を受けて大学に行くことも可能なんだよ。

今はその気になれば、ネットで勉強できる場もたくさんあるんだ。

 

大切なのは「きみは、きみの人生で何をやりたいのか」ということなんだ。

すぐに答えなんか出ないと思う。

でも、考えることは必要だし、大切だと思う。

 

先が見えないことを考えることは苦しいけど、

気にしないようにしていると時間ばかりが経っていってしまう。

時間が経つということは、歳を取るということ。

歳をとれば、考えることがますます苦しくなっていってしまうよ。

 

「将来何がやりたいのかな~」

「自分はどんなことが好きで、どんなことに興味があるのかな~」

と気にしている内に、何かきみのアンテナに引っかかってくるものがあるかもしれない。

 

学校に行けていた頃、やってみたかったこと、やっていると楽しかったことをもう一度思い出して欲しい。

 

今、勉強することや将来のことを考えると不安反応(ストレス反応)が起きてきて苦しくなるかもしれないけど、

深呼吸をしたり、冷たいお水を飲んでみたりしながら、自分をコントロールしてみて欲しい。

「不安反応」は実はいつまでも続くものではなくて、それが驚異ではないと分かると数分後にすーっと収まってくるんだ。

挑戦してみて、感じてみて欲しい。

 

人の人生は、自分が思った方向に進んでいくんだよ。

不安になれば不安な方向に、夢を持てば夢見る方向に進んでいくんだ。

嘘だと思うなら、試してみてごらん。(^^)

1年後、3年後、5年後、10年後のきみが、

しっかりとした人生を生きている姿をできるだけ具体的に想像してみてね。

きっと、思った自分になっているよ。

今は苦しいけど、未来の自分探しを忘れないでね。

 

次は、今できる小さな行動について書くね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする