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新型コロナの集中治療者と新規感染者数が減っている。コンテ首相とスペランツァ保健相がインタビューに答えた。

2020-04-06 19:47:15 | 新型コロナ
Ansa.IT 06 aprile 202010:51

Coronavirus, calano i malati in terapia intensiva e i ricoverati
Iss: 'Curva scende e se dati si confermano fase 2'. Conte: 'E' un sacrificio, l'unica strada è restare a casa. Risultati mostrano validità misure, ascoltiamo indicazioni Css'

新型コロナの集中治療者と新規感染者数が減っている。ISS:感染増のカーブは緩やかになっている。フェーズ2の対応へ移行も検討される。 コンテ首相:われわれは犠牲を求められている。唯一の感染拡大の予防方法は家から出ないことだ。家に留まる事の効果が現れ始めている。

市民保護庁の情報によれば、最新のイタリア全体の患者数は91,246人、土曜日との比較で2972人増、土曜日ー金曜日の増は2,886人だった。死亡者と回復者を含めた感染者累計数は124,632人。死亡者数は有意に減少傾向にある。これまでに亡くなった人数は15,887人。「昨日から525人増。前日は対前日比681人増だった。今日の感染者数は525人で3月19日以来最少人数だった。」とBorelli長官が記者会見で語った。

また、ISS代表のBrusaferroも、「感染拡大のカーブが緩くなり始め、死亡者数も減少している。この傾向が確認されれば、我々は今後フェーズ2の対応を考えなければならない。」と語った。
今日もまた気が少し休まるデータが出た。ロンバルディア州福祉評議員のGalleraは、検査数が8,107人だった事を報告した。全体陽性者は50,455人で昨日比では1,337人増、その前日の対前日比は1,598人増だった。昨日集中治療室に運ばれた人数は7人だけで、全体では12,009人だ。集中治療者の利用ベッド数も減少しており、昨日に比し9床減り、全体で1,317床。死亡者数累計は8,905人で対前日で295人増だが、昨日の数字345人からはかなり減少している。

米NBCのインタビューに答えて、コンテ首相「現時点でいつロックダウンが終わるかは分からない。専門家の意見を参考にしながら決める。とにかくイタリアはこの緊急事態に直面した最初の国だった。われわれの対処が最善だったかどうかは分からないが、我々が知り得た限りの情報でより賢明な対応をしてきたと確信している。われわれがとった対策はWHOからも評価されている。現在出ている結果を見れば、われわれのとった対応は間違っていなかった。」

コンテ首相は続けて「われわれは大変な苦しみの中にいる。それは本当に塗炭の苦しみと言っていい。そんな厳しい状況の中で、米国市民とトランプ大統領は一度ばかりでなく、われわれの信頼できる協力者であり友人だった。皆さんの支援に本当に感謝している。」と語った。

そしてイタリア国民に対して「イタリア国民にもっとも重要な事として伝えたいことは、とにかく家に留まって欲しい、と言うことだ。それでも仕事に行ったり、買い物に出かけなければならないかも知れないがそのときにはどうか、安全のためのルールをぜひ守って欲しい。政府は国民に大変な犠牲を強いていることは分かっている。しかし、これしか方法はないのです。しっかりルールを守って、この危機をみんなで乗り越えましょう。」と呼びかけた。

コンテ首相はまた「イタリアの感染拡大の当初から国民全体の保健衛生を 最大の優先課題としてきた。われわれの政治判断は科学的根拠にもとづいて決められてきた。こうして完全な透明性を持って決断することは基本だ。われわれの民主主義は国民との約束の上に成り立っている。われわれは国民の安全のために対策を取らねばならないと同様に、国民の求める真実や透明性に答えなければならいと考えている、これが我々の考え方だ。」と語った。

保健大臣のSperanzaがRepubblica紙とコリエレ紙にこたえた。「われわれは国民に真実を伝えなければならない。状況は相変わらず大変な状況だ。緊急事態は終わっていない。危機はまだ去ってはいない。まだ苦しい状況が数ヶ月は続くだろう。われわれお仕事は、これからワクチンや治療法を手に入れるまで、このウィルスと折り合いを付けながら生活していく条件を整えていくことだ。」

衛生上の重要な5つのポイントはこうだ。①まずマスクと普段の生活や仕事場では安全間隔の徹底。②地域の衛生ネットワークを強化すること。③新型コロナ専門病院の設定。④イタリアで何人の感染者がいるかを調べるサンプル研究。⑤韓国で行っているような、感染が発見される前の48時間の感染者の行動範囲を地図におとしたり、遠隔診療、すなわち医院や直接医師によるテストを通じた家庭訪問医の派遣などの仕組み作りをすること。そしてSperanza氏は「地域の衛生ネットワークの利点として、もしも即応チームを持っていれば、感染者を家に留まらせることができる。」と語る。

一方、Covid19から隔離された病院も維持され、または増やす必要があるだろう。なぜなら、ワクチンが開発されるまでは、感染拡大が再発する可能性は排除できないし、コロナ感染者も同時に入院しているような病院では対応に無理があり、コロナ以外の他の入院患者や院内のすべての人たちにとってそれはあまりに危険だし、制御不能だ。がん患者がいなくなったわけではないのだから。

感染検査については、「ドライブスルー方式の取り組みもする予定だ。」とSperanza大臣は語る。「この方法で、Istatと協力して、イタリア国内のウィルスマップを作る予定だ。何百万という人々の異なるサンプルでどれだけの国民がこのウィルスに感染しているかが分かるし、免疫がある人が分かるし、普通の生活に戻る事が可能な地域はどこでいくつあるのかなどが、分かるのだ。」 マスクについては、「適切に使えば有効だ。但し、マスクをつけたからと言って人の多いところに行ったりしないこと、また、医療従事者用のフィルター付マスクは使わないという条件付だ。」と、Sperannza大臣は釘をさす。感染拡大の数字については、「いいニュースが2つある。集中治療患者数が減っているのだ。これはわれわれの医療システムにとって重要なことだ。新規の感染者数も減っている。ほんの数週間前までは、一人の感染者が3人に伝染させていたが、今ではその数は一人までに減少した。」と大臣は語る。一方、まだしっかりと生活のルールを守ることが重要と強調する。「しっかりと厳格にルールを守らないと、これまでの努力が水の泡になってしまう」と。

(原文)
https://www.ansa.it/canale_saluteebenessere/notizie/alimentazione/2020/04/05/coronavirus-speranza-dovremo-conviverci-non-e-finita_29d5d4db-1f0f-473d-94fa-b4a590c7d10b.html