4月23日のWHOの会議でのスウェーデン政府保健・社会福祉大臣のスピーチ
スウェーデンの新型コロナ対応について
以下は要約
(前文省略)
スウェーデンでは感染確認されて以来、政府一丸で取り組んできました。取り組みは大きく5つに集約されます。
1.政府は対策について全責任を負うこと。政府の責任は専門家の意見に裏打ちされていること。
2.70才以上の高齢者や心身にリスクのある人々を最優先に対策をたてること。そのために、そうした人への厳しい接触制限をしている。会後施設の感染の事態はもっとも憂慮している。
3.安全間隔の徹底と家にステイホームを守ってもらうためのインセンティブ(動機付け)が2大戦略だ。政府は50人以上の集まりを禁止。学校はオンライン授業を実施。そもそも病気の時のスエーデンの福祉システムは家庭での療養を容易にするシステムになっている。たとえ症状がわずかでも仕事を休んで家庭で療養する仕組みだ。仕事を休んでも1日目から休業補償を得られる。医師の証明も入らない。
4.長期戦略と人々の信頼が要。政府の対策は、法律の作成と実行、強い推奨とガイドライン、人々の問題意識の覚醒、人々の自発的な対策からなる。対策は長期的なものでなければならないし、人々からも受け入れられるものでなければならない。オンライン授業や家庭を仕事場にするような事は社会的な人々の動きを劇的に減らすことになるが、スウェーデンは国全体でロックダウンをしなければならない状態とは考えていない。いまのところ国民は政府の生活行動の推奨やガイドラインを守ってくれているので強い法的措置は必要ない。とは言え、モニタリングはしっかりして、問題あ生じた場合には即時に対応する。
5.政府の対応や対策について常にその有効性を検証している。検証結果のひとつが、コロナ感染テストの増強だ。検査数の増強を最近決定した。また集中治療用ベッド数も20%増強。
スウェーデン方式の有効性を評価するのは時期尚早だが、いまのところは機能している。感染の中心はストックホルムに留まっている。国民が政府の推奨に従い、数の押さえ込みにつながる事を期待している。
こうした取り組みと同時に各国が協力と連帯することの重要性を強調したい。スウェーデンはWHOに対し強いサポートと取り組んでいる仕事に感謝を述べたい。
コロナ感染拡大が悲劇であり、あらゆる国や社会のあらゆるレベルのひと人に影響している事は疑いありませ。でも一方、悲劇とは別なことも起こっています。今我が国では急速に仕事を失った人々が医療介護職の勉強に取り組み始めているのです。医療コースやプログラムの受講申し込み件数も明らかに増えているのです。企業ももともとの製品の製造から個人用対策商品の製造を開始している。こうした事を私は大変いいことだと思っています。
最後に、コロナ対策として、スウェーデンは特別な事をしているとは思いません。私たちがめざすゴールも、直面している課題も、やり方やツールも、他の国々と変わりません。ただ、この国の環境下でもっともいいと考える対応を取っているのです。問題があればいつでもすぐにより厳しい対応も取ります。
このようなスピーチの機会をいただき、ありがとうございました。
(以上)
(本文)
https://www.government.se/speeches/2020/04/speech-by-minister-for-health-and-social-affairs-lena-hallengren-at-who-briefing-23-april/
スウェーデンの新型コロナ対応について
以下は要約
(前文省略)
スウェーデンでは感染確認されて以来、政府一丸で取り組んできました。取り組みは大きく5つに集約されます。
1.政府は対策について全責任を負うこと。政府の責任は専門家の意見に裏打ちされていること。
2.70才以上の高齢者や心身にリスクのある人々を最優先に対策をたてること。そのために、そうした人への厳しい接触制限をしている。会後施設の感染の事態はもっとも憂慮している。
3.安全間隔の徹底と家にステイホームを守ってもらうためのインセンティブ(動機付け)が2大戦略だ。政府は50人以上の集まりを禁止。学校はオンライン授業を実施。そもそも病気の時のスエーデンの福祉システムは家庭での療養を容易にするシステムになっている。たとえ症状がわずかでも仕事を休んで家庭で療養する仕組みだ。仕事を休んでも1日目から休業補償を得られる。医師の証明も入らない。
4.長期戦略と人々の信頼が要。政府の対策は、法律の作成と実行、強い推奨とガイドライン、人々の問題意識の覚醒、人々の自発的な対策からなる。対策は長期的なものでなければならないし、人々からも受け入れられるものでなければならない。オンライン授業や家庭を仕事場にするような事は社会的な人々の動きを劇的に減らすことになるが、スウェーデンは国全体でロックダウンをしなければならない状態とは考えていない。いまのところ国民は政府の生活行動の推奨やガイドラインを守ってくれているので強い法的措置は必要ない。とは言え、モニタリングはしっかりして、問題あ生じた場合には即時に対応する。
5.政府の対応や対策について常にその有効性を検証している。検証結果のひとつが、コロナ感染テストの増強だ。検査数の増強を最近決定した。また集中治療用ベッド数も20%増強。
スウェーデン方式の有効性を評価するのは時期尚早だが、いまのところは機能している。感染の中心はストックホルムに留まっている。国民が政府の推奨に従い、数の押さえ込みにつながる事を期待している。
こうした取り組みと同時に各国が協力と連帯することの重要性を強調したい。スウェーデンはWHOに対し強いサポートと取り組んでいる仕事に感謝を述べたい。
コロナ感染拡大が悲劇であり、あらゆる国や社会のあらゆるレベルのひと人に影響している事は疑いありませ。でも一方、悲劇とは別なことも起こっています。今我が国では急速に仕事を失った人々が医療介護職の勉強に取り組み始めているのです。医療コースやプログラムの受講申し込み件数も明らかに増えているのです。企業ももともとの製品の製造から個人用対策商品の製造を開始している。こうした事を私は大変いいことだと思っています。
最後に、コロナ対策として、スウェーデンは特別な事をしているとは思いません。私たちがめざすゴールも、直面している課題も、やり方やツールも、他の国々と変わりません。ただ、この国の環境下でもっともいいと考える対応を取っているのです。問題があればいつでもすぐにより厳しい対応も取ります。
このようなスピーチの機会をいただき、ありがとうございました。
(以上)
(本文)
https://www.government.se/speeches/2020/04/speech-by-minister-for-health-and-social-affairs-lena-hallengren-at-who-briefing-23-april/