川越芋太郎の世界(Bar”夢”)

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11月度推薦図書

2010-11-29 21:12:58 | 本を読む
11月度推薦図書


今月は尖閣や韓国哨戒艇沈没やら延坪島砲撃事件やら
アジアのきな臭い話が立て続けでした。
と言い訳で、戦争に関する本を紹介します。


1、ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる
著者:ゴードンウッド  出版社:慶応義塾大学出版会

建国の父であり、発明家である彼の人生を独立戦争を通し
描き出す。
印刷工は地位と名誉を求めて精進し、労働と苦痛からの
開放を夢見る。一応の出世をしたからは、安泰としての
紳士の道を選択する。
しかし、本家の大英帝国からは植民地の成り上がりものと
してしか観られず、一方で、植民地の人々からは同胞として
信用されなかったらしい。
栄光と挫折、喝采と疑惑、幸運と不幸、嫉妬と虚栄、高慢と
怨念とあらゆる人間の煩悩に悩まされながら、人生を送る。
なぜか、建国の父が身近に思えた本書である。


2、戦争とアメリカ
著者:ドルー・ギルピン・ファウスト 出版社:彩流社

南北戦争を舞台とした恋愛小説とくれば、そう、「風と
供にさりぬ」であろうか。
恋愛小説のモデルとなる南北戦争は、戦死者の数からは
  対外戦争にも匹敵する62万人が犠牲となった。
著者は、奴隷制度と比肩できるほど、大きな意味があると
いう。近代国家による戦争でこれだけ大量の国民の命が
犠牲となった。
徹底的な記録主義や大霊園もこの戦争に根底があるという。
近代戦争の引き起こした戦争と鎮魂の歴史を垣間見てみよう。


3、日本の独立 
著者:植草 一秀  出版社:飛鳥新社

著者はかつて、天国と地獄をみた。
御承知の地獄とは、車中の破廉恥行為で検挙、マスコミから
集中砲火を浴びた。
あの行為の是非はここでは解説しない。
本書は、独りの国民として、独りの知識人として、彼の
心底からのメーッセージが隠されている。
戦後の米国による支配体制。
(明治維新からの西欧による支配体制の一環と主張する人々
 もいる。)
日本の政治経済を取り巻く怪しい陰の存在を扱う書。
やはり国民として一読はしておきたい。
戦争とはなにも弾が飛び交うだけのものではない。


ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる
ゴードン S.ウッド
慶應義塾大学出版会


日本の独立
植草一秀
飛鳥新社



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