水戸岡鋭治の「正しい」鉄道デザイン
を読んで (2)
水戸岡氏の「公」のデザイン哲学
私を大切にすることが「公」に通じる
個性を大切にする⇒満たされる
⇒自分が心地よい⇒笑顔⇒言葉・会話
⇒周囲へ波及
⇒自分が多くの他人といることを知る
このプラス波及効果を考えている。
本書の中の言葉を列挙します。
あなたはこのどの文から感じるものが
ありますか?
1、旅の贅沢を味わっていただきたい
それはホテルのような列車
ホテルとは多様性があること。
多くの人々のニーズを満たす。
そういう心地よい空間を造る
五案に訴えた思い出を作って
いただきたい。
2、荒んだ空間にいれば、人はどうで
もいいという気持ちになる。
酒も飲むし、ゴミも散らかす。
混乱しているなら、デザインで
整理しよう。
むしろ、人は混乱の中で生きてい
る。ならば、整理された空間が
心地よい・楽しいはずだ。
3、伝統文化への目線
新しいことをやることは恐ろしく
て恐ろしくて。
アイデアの実現を躊躇ものだ。
しかし、それを超えて伝統工芸の
良さを伝えたい。
伝統工芸の良さは残念ながら一般
の人に理解されていない。
理解してもらうには一般人の普通
の暮らしに入り込めていないから
。
4、文化を創り進化させる行為の基本
は質の高いコピーである。
先人のコピーは次の世代へのコピ
ーとなり、少しずつ練り上げられ
る。
著者権は邪魔をする。
文化の進化の流れを阻む。
100%のオリジナルなどない。
権利主張は傲慢であると考える。
私は、だから主張しない。
5、1つの素材を使い切る
これが正しいデザインである。
一本の樹木を上手に利用する。
膨大な図面を引くことになるが、
義務だと思う。
自然素材を扱うことは手間隙をか
けることだ。
面倒を嫌い、全てを簡素な方向に
する現代の典型的考えに賛成でき
ない。
面倒から逃げることは多くのもの
を失っている。
6、働くということは人にサービスす
ること。
生きるためには才能なんてどうで
も良く、利己主義を捨てて、利他
主義になればいい。
人のことを考えられることは能力
が高いということ。
7、現代人は公共性を失いつつある。
見知らぬ人とコミュニケートする
ことを面倒と考える人がいる。
他人いることの楽しさと難しさを
学ぶ機会をうしなっている。
コミュニケートできる空間を造り
たい。
日本は昔から狭い国土で多くの人
々が暮らしてきた。
その中から思いやりや自我を抑え
ることを学んだ。
公共空間にはそれが不可欠だ。
いかがですか。
さっと本書から拾ってみました。
デザインを超えた何かを学ぶことが
出来ませんか。
平成23年4月23日 川越芋太郎
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