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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

墓地事情

2016年09月02日 00時00分01秒 | 紹介

 墓地がないことで起こる紛争を耳にした。過疎地となる地方の墓地事情も、都会における墓地事情も入手が困難であることは同様であるが、その実態はちょっと異なっているようである。都会に若者が集中するのは地方都市においてもその傾向にあり、過疎地はますます過疎に拍車がかかっている。空き家が多くなり、墓地は取り残される。誰も継承者がいなくなると無縁仏となってしまう。墓地を若者の居住地へ移したとしても、都会は墓地の不足が続いている。

 

 散骨や、樹木葬等最近の埋葬方法も変わってきているが、先祖の墓まではその対象になっていない。特に問題が発生しているのは檀家が少なくなり、寺の経営が成り立たなくなっていることである。雇われた僧侶がいくつかの寺を巡回するなどの方法も取られているが、檀家を管理してきた過去帳は、どうなっているかといえば、その管理も限界にきているようである。その隙に乗じての新規の檀家が不正な手続きで、誰も管理できていない墓を取得するという現象が起きているそうである。裁判問題も散見され、高齢化の進展は痴呆も伴い、全く地縁関係のない輩を地域に引き込み、墓を与えることが起きている。

 

 どこまでが、真実なのか、実態なのかは聞き捨ての話なので、確証を得ていないが、有りそうな話である。高齢者を狙う犯罪は、オレオレ詐欺なども地方へ拡散されていることを考えると、引っかかる高齢者も全くゼロとは言えない。逆に、無防備ともいえる山間部の私有地の墓場の存在にも付け入るスキがあるのであろう。いつの間にか証拠がはっきりしない書類の譲渡証などが偽造されれば、乗っ取られる危険性もある。そこには、地域の連携が弱まり、高齢化社会が立証できる証拠を明示できにくい社会に変わりつつあることも想像可能である。そこで、檀家の過去帳などルーツを明確にできる管理はそれなりの機能を果たしてきたといえる。

 

 墓地の管理といえば、年に数回の帰省や、身内の不幸などで、訪れる機会はあるが、次第にその回数も減り、代が変われば周りの知り合いも減るし、墓地の継承も難しくなる。高齢化社会がもたらす様々なひずみに、どう対応するのか、地域に残った者と、都会の者とが双方考えなければならない問題であろう。行政が関与する場面も想定されるが、やはり問題が拡大する危険性もあり、妙案にかけることも確かなことである。

 

 墓地の管理に限って言えば、都会で行われている自らは都会にいても、定期的な代行サービスなどは地域を守る活動の一つとなりえるであろう。